長野厖士の発言 (土地問題等に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○長野説明員 土地基本法を踏まえての税制改革の方針というお尋ねでございます。
 今回の土地基本法案は、直接的には税のことは十五条に規定がございますけれども、私どもが税制を考えます場合の基本理念といたすべきものは、第一章の中、特に第三条から第五条までがこれに当たろうかなと考えております。税制なりに整理いたしますと、すなわち有効利用をなるたけしていくような税制を考えていく、一方不要不急の需要といったものを抑制していく、それらを踏まえまして、受益や負担力に応じた適正な課税ということであろうかと思います。
 先生一番最初に御指摘いただきました投機的需要の抑制といいますのは、この不要不急の需要抑制の一つの一番大事なポイントかなと思いますが、この点につきましては、一昨年税制改正によりまして、一昨年の十月からでございますけれども、超短期の保有に対する課税の強化をとらせていただきました。所得税におきましては総合課税の二割増し、法人税におきましては通常の法人税のほかに三割ちょうだいするという措置をとらせていただいて、少なくとも短期的には土地の投機的需要の抑制に効果を発揮したであろうと考えております。この制度は明年期限が到来いたしますけれども、その措置も検討していかなければならないと思っております。
 投機的需要の問題を離れましてさらに広く土地政策全般ということになりますと、有効利用の促進ということで、この点につきましては従来もいろいろと対策は講じてきておりますが、宅地の開発でありますとか再開発でありますとか、あるいは先般来御指摘いただいております多極分散とか再配置とかいった問題、あるいは広く有効利用といえば公的利用の促進というところまで入るかもしれません。そういった問題につきまして、これから、先生が先ほど来理念法を踏まえた実行法、こうおっしゃっておられますが、その実行法といったものの検討の中であわせて私どもも考えていきたい。
 それから、不要不急の需要の抑制ということになりますと、投機的需要の抑制ということのほかに、低利用、未利用といったものに対して税制はどう取り組むかという問題も当然問題として出てこようかと思っておりますが、そういった問題もこれから検討課題であろうかと考えております。
 資産格差の拡大に対して税制をどうするか、それから土地から得られる所得は不労所得ではないかという御指摘でございます。
 この点につきましては、現在の税法におきましても既にある程度その考え方を踏まえさせていただいておりまして、土地の譲渡所得につきましては所得税の本則よりもやや重い御負担を租税特別措置によってお願いしておりますし、法人税につきましても別枠の課税ということをいたさせていただいておりますけれども、そういった観点を踏まえながら今後措置していきたい。また、国税の中では相続税の問題がございますけれども、これも資産格差の拡大ということを踏まえますと、評価を適正に講じていって他の資産とのバランスを講じていくということが基本かなと考えておりますが、そういった措置を講じておる。
 なお、もう一つ付言いたしますと、土地を利用した節税という言葉が先ほどちょっとございましたけれども、そういった問題につきましても、借入金を利用することによって土地を持つとかなり有利になるといったことが法人税や相続税の世界にございましたので、そういったものに対しての手当てを先般来させていただいておりますけれども、そういったものも今後どういった形で、そのほかに取り組むべきことがないかどうか、研究していきたいと考えておるわけでございます。

発言情報

speech_id: 111604854X00319891107_026

発言者: 長野厖士

speaker_id: 29329

日付: 1989-11-07

院: 衆議院

会議名: 土地問題等に関する特別委員会