保岡興治の発言 (予算委員会)
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○保岡委員 総理の所信表明の中の部分で、「今二十一世紀への跳躍台に立って、新しい時代の扉を開く重大な使命を深く自覚し、」と述べておられるのです。私は、これは海部内閣の最大のやはり所信表明における精神であったろうと理解しております。また、海部内閣は「改革と対話の政治」ということを標榜されました。私は、これも極めて政治改革に関係する重要なスローガンであろうと思っております。そういうことで、海部内閣の本当にこれからの御努力を心から期待するものでございます。
そこで、そういった基本認識はさておいて、現実の政治の問題でありますが、私は、参議院選挙の大敗の最大の原因、ベースにあったものは、やはり何といってもリクルート事件から起こった政治不信だろうと思います。その根底をなすものは、やはり私は一つには政治に余りにもお金がかかり過ぎる。それで、この政治にお金がかかり過ぎるというのは、政治資金というのは本来大事な政治を賄うためのものでございますから、本来なら、正しいというのか、本来の政治の目的に使うべき資金というものはむしろ積極的に確保を図るものであって、それが多ければ多いほどいいわけじゃありませんけれども、必要なものは確実に措置するのがむしろ政治資金の本質だと思うのです。
ところが、今度の参議院選挙の結果批判された政治資金の問題は、政治の本来の政策活動とか調査活動とかいったものに使われるもの以外の、選挙のための、支援を得るための、日ごろのいろいろな地盤をつくっていくための努力とか、あるいは同じ選挙区で競争が生まれる、しかも同じ政党の者同士の競争が生まれるために、どうしても政策で特色を出すわけにいかない、したがって、日ごろのおつき合いをできるだけよくして、そうして自分の特徴を売り込むというのですか、これは政治家の資質を売り込むというようなことになれば政治の一つの重要な要素だと思いますけれども、やはりどうしても自分を売り込むためのいろいろな経費もたくさんかかる、ここに私は根本的な今度の問題をとらえなきゃいけない。
いわゆる選挙を勝ち抜くために仲間同士が戦うということは、党が頼りにならない、要するに選挙で当選してくるためには、党のお世話にならないで個人の後援会をつくって頭張らなきゃいけない。そして、一人では政治ができないから、仲間が必要だからやはり派閥というものが生まれて、そうして人事をしっかり握り、そして、選挙の支援や、その人が政治活動ができる基盤を与えるのに努力するのは当たり前だ。私はそういうことで、やはり地盤培養のために、競争が激化してお金がかかればかかるほど、これはやはり派閥のリーダーというものも本来政治の素質を高く持った人がリーダーになっていかなければならない。しかし、そういう人ですら、やはり大変な資金の収集の努力をしなければ政治ができない、こういうことになって、そこにやはり族議員の問題などもありますけれども、いろいろこれには役割もちゃんとあると思うのでございますけれども、やはり国民から見た場合には、官界、政界、財界の癒着現象があるのではないかという疑問を持たれたのも、これはむべなるかなというところがあるのではないか。
そういった意味で、この金のかかる政治というものを、先ほど申し上げたように、何遍も何遍も疑獄事件を起こしてきて、そのたびに我々は反省してやったはずでございますけれども、なかなかそれが実行できなかった。今度はこの根本的な問題に対してどのような対策を講ずることが本当の問題の解決になるか、これは非常に重要なことを含んでおると思うのです。この点について、総理に、その淵源、根本的なところはどこにあるかということについて見解を賜りたいと思います。