保岡興治の発言 (予算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○保岡委員 私は、そういう原理原則というものをきちっとするのが日本には少し足りないと思うのですね。例えばリクルート事件の献金問題などの流れを見ておりましても、やはり国民も理解がしてもらえるように、正当な手続を踏んできちっとやった献金というものは、その会社がやることは全部悪いというわけじゃないのです。その立派な、優秀な企業が過ちを犯したというだけの話です。その辺はやはりきちっと区別して考えていかないと、政治の本質を見誤ることになっていくんではないだろうか。やはり原理原則というのをきちっとすることが今の日本には必要なのではないかということを感ずるものでございます。
 そこで最後に、もう時間もなくなりましたので質問させていただきたいわけでございますけれども、今政治改革の三つの法案が国会で審議されようとしているわけです。私は、先ほど申し上げたように、寄附の禁止の厳しい措置など大変な前進だと思うのですね。そしてまた、国会議員が全員資産公開するということも大変なこれはまた措置である。そしてまた、これは政治資金の明朗化を図るための、あるいは政治資金を投機的な株や土地に使わない、運用しないということなどもはっきり言って今度のリクルート事件の反省に立った具体的な対策なのですね。こういった三つの法案は、私は、なかなか現実の政治の中で、ここまでやはり工夫して確実に対策を出すということは大きな前進であり、確実な一歩だと思いますから、私は、この国会でも与野党でよく話し合って、とりあえずこの法律は成立させるということが一番肝要なことではないだろうか、これが国民にこたえるゆえんではないだろうかというふうに考えるものでございます。
 しかし、私は、先ほど指摘しましたように、政治家が本当に政治活動に専念できる時代をつくらなきゃいけない。日本の国会議員が選挙区のサービスやお金集めに時間や労力を割かないで、やはり本来の十分政策活動できる環境をつくることを考えないと、本当の政治改革の目的は達成できないということを申し上げたのですが、そういった意味でも、選挙制度というものがやはり根幹にあるんだ。これを改革せずに幾ら言っても現実を無視した規制みたいな形になって、国民の不信を買う結果になる。そして政策論議を深め、国民と政治を結びつける開かれた政治、開かれた国会というものを実現するためにも、先ほど申し上げたような活発な議論を行っていくためには、やはり健全な野党が育ってくるような、そして自民党がもっと頑張れるような、そういう政治の緊張の中で政治の浄化を図り、政策の推進を図っていくのが、これは民主主義のルールである。政権交代のない制度などというのは、私は、政党政治において極めて問題があると思う。そういった意味で、やはり野党の皆様方も中選挙区に数、それだけ与えられている定員の中で一つの支持母体に依存するというのではなくて、国民の包括政党たらんという努力が今後待たれるのであります。そういったことに沿った選挙制度というものはどこに求めるべきかということを真剣に考えていかなければならない、そして与野党で真剣な議論をしていかなければならないと思うのでございます。
 私は、そういったことを含めて、自由民主党の政治改革大綱は、あのリクルート事件がまだ初めのころ、一月に発足して早くも二十七回の会合を重ね、有識者からどんどん意見を聴取し、しかも我が党の衆参の国会議員全員が集まって、三日間、丸九時間徹底的に議論しました。そしてまた、二万人の方にアンケート調査も行ってつくったこの政治改革大綱というものは、余り褒めてくれないマスコミの方も非常によくできているという評価が高かったと記憶しているのです。私は、そういった意味で、この政治改革の基本はどこにあるかということは、やはり抜本的な改正をやって、二度とこういうことを起こさない、今度こそ起こさないためには、その根底にある選挙制度を見直すことが急務である、こういうことが柱になっているものだと思うのであります。
 そういった意味で、せんだって小沢幹事長が近畿の幹事長ブロック会議において、選挙制度の改革というものを基本に置いて進めないと現実的じゃない。選挙制度の改革というものは、今日出してある三つの法案を成功させる意味でも、さらにイギリス型の腐敗防止法を実現し、そうして資格争訟などを迅速に行って、もし間違ったことをした人は永久に資格を喪失する、これぐらい厳しいことをやって、本当に政治本来の活動ができる日本の政治の環境をつくり上げていくためには、やはり今出してある法律でもまだ不十分なんです。不十分なんです。抜本的改革とあわせて、定数の削減とあわせて、いろいろな政治資金の問題から万般にわたって根本的な改革ができる、ここに私は今度の今与えられている政治改革の基本があると思うのでございます。
 総理は、こういう制度を実現するために選挙制度審議会に諮問をして、一生懸命、この間も会合に出て審議会の先生方に御努力願うことをお話しされておられました。委員の方々からも、我々の出す答申は当然尊重してほしいという御要請が口々に出たと思います。私は、選挙制度というものは党利党略でやるものでなくて、政党は、これは国民の財産でございますから、やはり公正な選挙制度をつくらなければならない。そういった意味では与野党の活発な議論もこれから必要でありましょうし、また国民の共感を得ながらやっていかなきゃならないという問題もございます。しかしながら、私は、それぞれの党が自分の党はこう考えるということをしっかり打ち出すことがまず前提である。そういった意味で、選挙制度審議会の答申について我々はこれを尊重するんだという国会決議をお互いにやっていくぐらい選挙制度審議会の先生方の御努力を待つ姿勢が今必要なんじゃないか、私はそういう気がするのでございますが、総理、いかがでございましょうか。

発言情報

speech_id: 111605261X00319891013_026

発言者: 保岡興治

speaker_id: 16198

日付: 1989-10-13

院: 衆議院

会議名: 予算委員会