山本正和の発言 (社会労働委員会)
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○委員以外の議員(山本正和君) 前島先生はかねてから社会保障問題については一家言をお持ちでございまして、私どもかねがね尊敬しているところでございますけれども、それだけに被爆者の皆さんの置かれている状況、こういうものについてはとりわけ御理解も深いかと思うわけでございます。
ただ、先生が今御質問いただきました中身は、なぜ被爆者あるいは原子爆弾の洗礼によって今もさまざまな問題が残っている人たちに対して、国家補償という概念を持ってくるかと、その御質問だろうというふうに思うわけでございます。
先生おっしゃいましたように、国家補償という概念については確かにいろんな法律上の問題点がございます。例えば国家賠償あるいは損失補償あるいはこの二つのどちらにも当てはまらない場合の谷間に対してなおかつ国家補償をする、こういうさまざまな問題がございます。そして、現行法律の中でもこのいわゆる国家賠償とかあるいは国の適法な措置によってもなおかつ補償するという損失補償、こういうもの以外のものとして既にあります原爆二法案のうちの一つは、国家補償の精神ということを片方は言っているわけでございます。ですから、国家補償というものについてさまざまな議論があるということは私どもよく承知しておるのでありますけれども、ここで我が国民の感情、日本民族としての感情ですね、日本国民としての。それを本当に具体的に言ってきました。
この前、本委員会で問題提起されたことについて、ある県の被爆者団体の会長の方からお手紙をいただいております。そこで、国家補償についてこういう陳情があったわけであります。
被爆者は、あのときの生き地獄を体験した者として再び被爆者をつくらない。その国のあかしとして、特に人間らしく死ぬこともできなかった原爆死没者に対する国としての弔意を実施するためにも国家補償による被爆者援護法の制定を強く政府に求めてまいりました。
と、以下、この方は今もなおかつ大変な状況をお持ちでございますけれども、要するに私たちがこういう悲惨な目に遭ったということに対して、二度と日本の国がこういう戦争ということに行ってはいけないと、そういう趣旨も含めて、国家補償ということによってきちんと位置づけをしてほしい、こういう強い意図がおありでございます。
そして法律的な問題いろいろございますけれども、法律的な問題というのは私は憲法の範囲内で制定されていく法律、いわゆる立法政策上の問題として国家補償の問題を位置づけるか位置づけないかの問題だろうと思うんです。要するに基本懇における論議の中にありました受忍論の問題も、これは要するにそのときの政府、そのときの国民主権下にある政府が立法政策上どう位置づけるかという問題だろうというふうに思うわけでございます。そういう意味で、先生の御指摘の法律上の問題を超えて何とか全会派一致でもって国家補償というところに持っていっていただけないだろうかというのが私どもの提案の趣旨でございます。