社会労働委員会
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会
会議録情報#0
平成元年十二月十二日(火曜日)
午前十時三分開会
─────────────
委員の異動
十二月十一日
辞任 補欠選任
西田 吉宏君 初村滝一郎君
十二月十二日
辞任 補欠選任
初村滝一郎君 西田 吉宏君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 浜本 万三君
理 事
小野 清子君
佐々木 満君
糸久八重子君
高桑 栄松君
委 員
尾辻 秀久君
木暮 山人君
清水嘉与子君
田代由紀男君
田中 正巳君
初村滝一郎君
前島英三郎君
菅野 壽君
日下部禧代子君
深田 肇君
堀 利和君
木庭健太郎君
沓脱タケ子君
乾 晴美君
小西 博行君
西川 潔君
発 議 者 深田 肇君
発 議 者 高桑 栄松君
発 議 者 沓脱タケ子君
発 議 者 乾 晴美君
発 議 者 小西 博行君
委員以外の議員
発 議 者 山本 正和君
発 議 者 山田 健一君
発 議 者 塩出 啓典君
発 議 者 下村 泰君
国務大臣
厚 生 大 臣 戸井田三郎君
政府委員
厚生大臣官房総
務審議官 加藤 栄一君
厚生大臣官房老
人保健福祉部長 岡光 序治君
厚生省保健医療
局長 長谷川慧重君
厚生省児童家庭
局長 古川貞二郎君
厚生省年金局長 水田 努君
社会保険庁運営
部長
兼内閣審議官 土井 豊君
労働省職業安定
局高齢・障害者
対策部長 七瀬 時雄君
事務局側
常任委員会専門
員 此村 友一君
説明員
大蔵省主計局共
済課長 乾 文男君
大蔵省理財局資
金第一課長 佐藤 謙君
労働大臣官房国
際労働課長 松原 亘子君
労働省労働基準
局安全衛生部安
全課長 梅井 勲君
労働省婦人局婦
人政策課長 太田 芳枝君
─────────────
本日の会議に付した案件
○原子爆弾被爆者等援護法案(山本正和君外九名発議)
○国民年金法等の一部を改正する法律案(第百十四回国会内閣提出、第百十六回国会衆議院送付)
○被用者年金制度間の費用負担の調整に関する特別措置法案(第百十四回国会内閣提出、第百十六回国会衆議院送付)
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この発言だけを見る →午前十時三分開会
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委員の異動
十二月十一日
辞任 補欠選任
西田 吉宏君 初村滝一郎君
十二月十二日
辞任 補欠選任
初村滝一郎君 西田 吉宏君
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出席者は左のとおり。
委員長 浜本 万三君
理 事
小野 清子君
佐々木 満君
糸久八重子君
高桑 栄松君
委 員
尾辻 秀久君
木暮 山人君
清水嘉与子君
田代由紀男君
田中 正巳君
初村滝一郎君
前島英三郎君
菅野 壽君
日下部禧代子君
深田 肇君
堀 利和君
木庭健太郎君
沓脱タケ子君
乾 晴美君
小西 博行君
西川 潔君
発 議 者 深田 肇君
発 議 者 高桑 栄松君
発 議 者 沓脱タケ子君
発 議 者 乾 晴美君
発 議 者 小西 博行君
委員以外の議員
発 議 者 山本 正和君
発 議 者 山田 健一君
発 議 者 塩出 啓典君
発 議 者 下村 泰君
国務大臣
厚 生 大 臣 戸井田三郎君
政府委員
厚生大臣官房総
務審議官 加藤 栄一君
厚生大臣官房老
人保健福祉部長 岡光 序治君
厚生省保健医療
局長 長谷川慧重君
厚生省児童家庭
局長 古川貞二郎君
厚生省年金局長 水田 努君
社会保険庁運営
部長
兼内閣審議官 土井 豊君
労働省職業安定
局高齢・障害者
対策部長 七瀬 時雄君
事務局側
常任委員会専門
員 此村 友一君
説明員
大蔵省主計局共
済課長 乾 文男君
大蔵省理財局資
金第一課長 佐藤 謙君
労働大臣官房国
際労働課長 松原 亘子君
労働省労働基準
局安全衛生部安
全課長 梅井 勲君
労働省婦人局婦
人政策課長 太田 芳枝君
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本日の会議に付した案件
○原子爆弾被爆者等援護法案(山本正和君外九名発議)
○国民年金法等の一部を改正する法律案(第百十四回国会内閣提出、第百十六回国会衆議院送付)
○被用者年金制度間の費用負担の調整に関する特別措置法案(第百十四回国会内閣提出、第百十六回国会衆議院送付)
─────────────
浜
浜本万三#1
○委員長(浜本万三君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。
まず、委員の異動について御報告いたします。
昨十一日、西田吉宏君が委員を辞任され、その補欠として初村滝一郎君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →まず、委員の異動について御報告いたします。
昨十一日、西田吉宏君が委員を辞任され、その補欠として初村滝一郎君が選任されました。
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浜
前
前島英三郎#3
○前島英三郎君 発議者の皆さん、早朝から御苦労さまでございます。私は、自民党の立場から、原子爆弾被爆者等援護法案につきまして提案者に対して幾つか質問をさせていただきます。
今日までの原爆被爆者の皆さんへの政策を振り返ってみますと、原爆被爆者の方々が原爆の放射線を浴び今なお健康障害に苦しんでおられるなど、健康上特別の配慮を必要とするという特殊事情に着目いたしまして、昭和三十二年に原爆医療法、続いて昭和四十三年には原爆特別措置法が制定され、健康診断あるいは医療の給付が行われるとともに、医療特別手当、特別手当、原爆小頭症手当あるいは健康管理手当、保健手当、介護手当、葬祭料の支給等の対策が講じられてきておるところであります。また、近年は被爆者が年々高齢化している実態に対応いたしまして、原爆養護ホームの整備あるいはホームヘルパーの派遣、相談事業の充実、各種手当の引き上げ、健康診断の強化等、保健、医療、福祉の全体にわたりましてかなりきめ細かく施策の展開が図られていると私は感じております。
予算面におきましても、厳しい財政事情のもとではありますが、このような施策の充実のために年々着実に増額されてきておりまして、平成元年度では千二百十九億円を確保されております。三十五万六千人の被爆者一人一人の方々が安心して療養を受け、健康管理に万全を期し、あるいは生活の必要に対応していくのにそれ相応の配慮がされてきておりまして、被爆者の福祉の向上に大きな役割を果たしていると私は思っております。このように原爆放射線による健康障害という他の戦争犠牲者には見られない特別な犠牲に着目した施策としてはかなりのことを行ってきていると思いますし、今なお原爆の後遺症で苦しんでいる被爆者の皆さんに対して今後ともできる限りの施策の充実に努力していかなければならないと考えております。
一方、我が国は、核兵器による惨禍をこうむった世界で唯一の国でありますし、私たち自民党といたしましても、政権を担当する与党といたしまして政府と一体となって、広島、長崎の悲劇を再び繰り返さないというかたい決意のもとに、平和憲法の遵守、国是である非核三原則の堅持というのを政策の基本にいたしまして、究極の目標であ
ります核兵器の廃絶と恒久平和の確立を全世界に粘り強く訴え続けてまいりました。
近年の世界平和のための貢献の例を幾つか挙げましても、昨年六月の第三回国連軍縮特別総会では、当時の竹下内閣総理大臣が核軍縮の実現を強く訴え、軍縮問題についての基本的考え方及び具体的な貢献策を示すとともに、国際協力構想の一つの柱であります平和のための協力の具体的な進め方を明らかにするなど、大きな貢献をいたしてまいりました。その際の我が国の提案に基づきまして、本年の四月に京都において我が国初の国連軍縮京都会議も開催されました。また、本年一月パリで開催されました化学兵器禁止国際会議では、当時の宇野外務大臣が化学兵器の使用、開発、製造、保有のすべてを包括的に禁止する条約の早期締結を訴えました。さらに七月、パリで開催されました先進国首脳会議では、米ソ両国の戦略核の削減、化学兵器の世界規模での禁止等を盛り込んだ政治宣言の採択に大きな役割を果たしてまいりました。このように我が国は、戦後一貫して究極的核廃絶と世界恒久平和の確立に向けまして努力を傾注してまいりましたし、また着実にその成果を上げてきているところであります。
去る五日の本委員会におきまして、提案者は、被爆者援護法の制定は非核政策と一体のものであると答弁されておるわけでありますが、私は被爆者対策と究極的核廃絶への努力とは別な手段で進めていくものと思いますが、そのいずれにいたしましても、私たちは最大限の努力を行い、政府も大きな成果を上げてきたと思っております。また、今後ともこれは努力を傾注していかなければならないという決意をまず申し上げておきたいと思うのであります。
そこで、質問に入ってまいりますが、被爆者援護法の基本的な考え方について御質問をしたいと思うんですが、私は本法案には幾つかの重要な問題があると考えております。
そのまず第一は、国家補償のあり方、考え方についてであります。
本法案の第一条に言う「国家補償の精神」につきまして、提案理由説明では、国際法違反の原爆を投下した米国に対する請求権を放棄した責任と戦争を開始し遂行した責任に基づく補償であると説明されております。原爆投下はまさに非人道的な行為でありますし、世界のいかなる地域におきましても、どのような理由があろうとも今後二度と繰り返してはならないものであると私も強く思っております。しかし、それが今定められている国際法上違法と言えるかという法的な問題につきましては議論の余地のあるところであります。政府の見解では、国際法の根底にある人道主義の精神には反するが、しかし国連憲章を含む今定められている国際法が核兵器の使用を禁じているかと言えば、そこまでは言えないとのことであります。しかし、そのような議論をするまでもなく、仮に国際法上違法であったといたしましても、日本国民がアメリカに対する請求権を放棄した日本政府に対して損害賠償を求める権利はないということは、提案者が引用されています昭和三十八年十二月七日のいわゆる下田訴訟の判決でも言っておるところであります。
一方、戦争の遂行の責任を言われておるわけでありますが、政治論として国の戦争責任というのはともかくといたしまして、法律論といたしますと、戦争の開始及び終結というようないわゆる統治行為について、国の不法行為責任など法律上の責任を追及し、その法律的救済を求める道は開かれていないと承知いたしております。国の戦争責任ということを言われるならば、当時の国民はすべて何らかの形で戦争にかかわり合いを持ったと言えましょうし、あるいは戦争の犠牲になっているわけでもあります。これを国家補償の名において補償していくとするならば、その補償は他のもろもろの戦争犠牲者へと際限なく行われなければならないということになると思うんです。
そこで、私は被爆者対策というものは国の不法行為責任に基づく補償というような性格のものではなくて、原爆放射能による後遺症という特別の健康障害に苦しんでおられる被爆者の皆さんに対し、国が政策的見地に立って国民的合意の得られる公正、妥当な対策を講じていくべきものであると考えておるわけであります。その意味では、現行制度の充実こそが被爆者の皆さんの福祉の充実につながるものと考えますが、提案者がなぜに現実に即した対策ではなくて国家補償ということにこだわられるのか、被爆者対策についてのみ国の不法行為責任を問おうとされておられるのか、その理由をまずお示しいただきたいと思うのであります。
この発言だけを見る →今日までの原爆被爆者の皆さんへの政策を振り返ってみますと、原爆被爆者の方々が原爆の放射線を浴び今なお健康障害に苦しんでおられるなど、健康上特別の配慮を必要とするという特殊事情に着目いたしまして、昭和三十二年に原爆医療法、続いて昭和四十三年には原爆特別措置法が制定され、健康診断あるいは医療の給付が行われるとともに、医療特別手当、特別手当、原爆小頭症手当あるいは健康管理手当、保健手当、介護手当、葬祭料の支給等の対策が講じられてきておるところであります。また、近年は被爆者が年々高齢化している実態に対応いたしまして、原爆養護ホームの整備あるいはホームヘルパーの派遣、相談事業の充実、各種手当の引き上げ、健康診断の強化等、保健、医療、福祉の全体にわたりましてかなりきめ細かく施策の展開が図られていると私は感じております。
予算面におきましても、厳しい財政事情のもとではありますが、このような施策の充実のために年々着実に増額されてきておりまして、平成元年度では千二百十九億円を確保されております。三十五万六千人の被爆者一人一人の方々が安心して療養を受け、健康管理に万全を期し、あるいは生活の必要に対応していくのにそれ相応の配慮がされてきておりまして、被爆者の福祉の向上に大きな役割を果たしていると私は思っております。このように原爆放射線による健康障害という他の戦争犠牲者には見られない特別な犠牲に着目した施策としてはかなりのことを行ってきていると思いますし、今なお原爆の後遺症で苦しんでいる被爆者の皆さんに対して今後ともできる限りの施策の充実に努力していかなければならないと考えております。
一方、我が国は、核兵器による惨禍をこうむった世界で唯一の国でありますし、私たち自民党といたしましても、政権を担当する与党といたしまして政府と一体となって、広島、長崎の悲劇を再び繰り返さないというかたい決意のもとに、平和憲法の遵守、国是である非核三原則の堅持というのを政策の基本にいたしまして、究極の目標であ
ります核兵器の廃絶と恒久平和の確立を全世界に粘り強く訴え続けてまいりました。
近年の世界平和のための貢献の例を幾つか挙げましても、昨年六月の第三回国連軍縮特別総会では、当時の竹下内閣総理大臣が核軍縮の実現を強く訴え、軍縮問題についての基本的考え方及び具体的な貢献策を示すとともに、国際協力構想の一つの柱であります平和のための協力の具体的な進め方を明らかにするなど、大きな貢献をいたしてまいりました。その際の我が国の提案に基づきまして、本年の四月に京都において我が国初の国連軍縮京都会議も開催されました。また、本年一月パリで開催されました化学兵器禁止国際会議では、当時の宇野外務大臣が化学兵器の使用、開発、製造、保有のすべてを包括的に禁止する条約の早期締結を訴えました。さらに七月、パリで開催されました先進国首脳会議では、米ソ両国の戦略核の削減、化学兵器の世界規模での禁止等を盛り込んだ政治宣言の採択に大きな役割を果たしてまいりました。このように我が国は、戦後一貫して究極的核廃絶と世界恒久平和の確立に向けまして努力を傾注してまいりましたし、また着実にその成果を上げてきているところであります。
去る五日の本委員会におきまして、提案者は、被爆者援護法の制定は非核政策と一体のものであると答弁されておるわけでありますが、私は被爆者対策と究極的核廃絶への努力とは別な手段で進めていくものと思いますが、そのいずれにいたしましても、私たちは最大限の努力を行い、政府も大きな成果を上げてきたと思っております。また、今後ともこれは努力を傾注していかなければならないという決意をまず申し上げておきたいと思うのであります。
そこで、質問に入ってまいりますが、被爆者援護法の基本的な考え方について御質問をしたいと思うんですが、私は本法案には幾つかの重要な問題があると考えております。
そのまず第一は、国家補償のあり方、考え方についてであります。
本法案の第一条に言う「国家補償の精神」につきまして、提案理由説明では、国際法違反の原爆を投下した米国に対する請求権を放棄した責任と戦争を開始し遂行した責任に基づく補償であると説明されております。原爆投下はまさに非人道的な行為でありますし、世界のいかなる地域におきましても、どのような理由があろうとも今後二度と繰り返してはならないものであると私も強く思っております。しかし、それが今定められている国際法上違法と言えるかという法的な問題につきましては議論の余地のあるところであります。政府の見解では、国際法の根底にある人道主義の精神には反するが、しかし国連憲章を含む今定められている国際法が核兵器の使用を禁じているかと言えば、そこまでは言えないとのことであります。しかし、そのような議論をするまでもなく、仮に国際法上違法であったといたしましても、日本国民がアメリカに対する請求権を放棄した日本政府に対して損害賠償を求める権利はないということは、提案者が引用されています昭和三十八年十二月七日のいわゆる下田訴訟の判決でも言っておるところであります。
一方、戦争の遂行の責任を言われておるわけでありますが、政治論として国の戦争責任というのはともかくといたしまして、法律論といたしますと、戦争の開始及び終結というようないわゆる統治行為について、国の不法行為責任など法律上の責任を追及し、その法律的救済を求める道は開かれていないと承知いたしております。国の戦争責任ということを言われるならば、当時の国民はすべて何らかの形で戦争にかかわり合いを持ったと言えましょうし、あるいは戦争の犠牲になっているわけでもあります。これを国家補償の名において補償していくとするならば、その補償は他のもろもろの戦争犠牲者へと際限なく行われなければならないということになると思うんです。
そこで、私は被爆者対策というものは国の不法行為責任に基づく補償というような性格のものではなくて、原爆放射能による後遺症という特別の健康障害に苦しんでおられる被爆者の皆さんに対し、国が政策的見地に立って国民的合意の得られる公正、妥当な対策を講じていくべきものであると考えておるわけであります。その意味では、現行制度の充実こそが被爆者の皆さんの福祉の充実につながるものと考えますが、提案者がなぜに現実に即した対策ではなくて国家補償ということにこだわられるのか、被爆者対策についてのみ国の不法行為責任を問おうとされておられるのか、その理由をまずお示しいただきたいと思うのであります。
山
山本正和#4
○委員以外の議員(山本正和君) 前島先生はかねてから社会保障問題については一家言をお持ちでございまして、私どもかねがね尊敬しているところでございますけれども、それだけに被爆者の皆さんの置かれている状況、こういうものについてはとりわけ御理解も深いかと思うわけでございます。
ただ、先生が今御質問いただきました中身は、なぜ被爆者あるいは原子爆弾の洗礼によって今もさまざまな問題が残っている人たちに対して、国家補償という概念を持ってくるかと、その御質問だろうというふうに思うわけでございます。
先生おっしゃいましたように、国家補償という概念については確かにいろんな法律上の問題点がございます。例えば国家賠償あるいは損失補償あるいはこの二つのどちらにも当てはまらない場合の谷間に対してなおかつ国家補償をする、こういうさまざまな問題がございます。そして、現行法律の中でもこのいわゆる国家賠償とかあるいは国の適法な措置によってもなおかつ補償するという損失補償、こういうもの以外のものとして既にあります原爆二法案のうちの一つは、国家補償の精神ということを片方は言っているわけでございます。ですから、国家補償というものについてさまざまな議論があるということは私どもよく承知しておるのでありますけれども、ここで我が国民の感情、日本民族としての感情ですね、日本国民としての。それを本当に具体的に言ってきました。
この前、本委員会で問題提起されたことについて、ある県の被爆者団体の会長の方からお手紙をいただいております。そこで、国家補償についてこういう陳情があったわけであります。
被爆者は、あのときの生き地獄を体験した者として再び被爆者をつくらない。その国のあかしとして、特に人間らしく死ぬこともできなかった原爆死没者に対する国としての弔意を実施するためにも国家補償による被爆者援護法の制定を強く政府に求めてまいりました。
と、以下、この方は今もなおかつ大変な状況をお持ちでございますけれども、要するに私たちがこういう悲惨な目に遭ったということに対して、二度と日本の国がこういう戦争ということに行ってはいけないと、そういう趣旨も含めて、国家補償ということによってきちんと位置づけをしてほしい、こういう強い意図がおありでございます。
そして法律的な問題いろいろございますけれども、法律的な問題というのは私は憲法の範囲内で制定されていく法律、いわゆる立法政策上の問題として国家補償の問題を位置づけるか位置づけないかの問題だろうと思うんです。要するに基本懇における論議の中にありました受忍論の問題も、これは要するにそのときの政府、そのときの国民主権下にある政府が立法政策上どう位置づけるかという問題だろうというふうに思うわけでございます。そういう意味で、先生の御指摘の法律上の問題を超えて何とか全会派一致でもって国家補償というところに持っていっていただけないだろうかというのが私どもの提案の趣旨でございます。
この発言だけを見る →ただ、先生が今御質問いただきました中身は、なぜ被爆者あるいは原子爆弾の洗礼によって今もさまざまな問題が残っている人たちに対して、国家補償という概念を持ってくるかと、その御質問だろうというふうに思うわけでございます。
先生おっしゃいましたように、国家補償という概念については確かにいろんな法律上の問題点がございます。例えば国家賠償あるいは損失補償あるいはこの二つのどちらにも当てはまらない場合の谷間に対してなおかつ国家補償をする、こういうさまざまな問題がございます。そして、現行法律の中でもこのいわゆる国家賠償とかあるいは国の適法な措置によってもなおかつ補償するという損失補償、こういうもの以外のものとして既にあります原爆二法案のうちの一つは、国家補償の精神ということを片方は言っているわけでございます。ですから、国家補償というものについてさまざまな議論があるということは私どもよく承知しておるのでありますけれども、ここで我が国民の感情、日本民族としての感情ですね、日本国民としての。それを本当に具体的に言ってきました。
この前、本委員会で問題提起されたことについて、ある県の被爆者団体の会長の方からお手紙をいただいております。そこで、国家補償についてこういう陳情があったわけであります。
被爆者は、あのときの生き地獄を体験した者として再び被爆者をつくらない。その国のあかしとして、特に人間らしく死ぬこともできなかった原爆死没者に対する国としての弔意を実施するためにも国家補償による被爆者援護法の制定を強く政府に求めてまいりました。
と、以下、この方は今もなおかつ大変な状況をお持ちでございますけれども、要するに私たちがこういう悲惨な目に遭ったということに対して、二度と日本の国がこういう戦争ということに行ってはいけないと、そういう趣旨も含めて、国家補償ということによってきちんと位置づけをしてほしい、こういう強い意図がおありでございます。
そして法律的な問題いろいろございますけれども、法律的な問題というのは私は憲法の範囲内で制定されていく法律、いわゆる立法政策上の問題として国家補償の問題を位置づけるか位置づけないかの問題だろうと思うんです。要するに基本懇における論議の中にありました受忍論の問題も、これは要するにそのときの政府、そのときの国民主権下にある政府が立法政策上どう位置づけるかという問題だろうというふうに思うわけでございます。そういう意味で、先生の御指摘の法律上の問題を超えて何とか全会派一致でもって国家補償というところに持っていっていただけないだろうかというのが私どもの提案の趣旨でございます。
前
前島英三郎#5
○前島英三郎君 精神論はよくわかりました。
次に、そのほかの戦争犠牲者との均衡の問題についてでありますけれども、さきの大戦は我が国にとって未曾有の事態でありまして、当時の国民すべてが戦争による何らかの犠牲を受けております。しかしながら、このような戦争被害につきましては仮に生命、身体の障害に限定したといたしましても、これを完全に償うということは到底不可能であろうと私は思うんです。私の友人にも焼
夷弾で、あるいは艦砲射撃でという、そういう生活をしている方もおります。戦後四十四年以上経過した現在、一般の戦争被害については、欧米先進諸国に比較しても遜色のない程度にまで整備された我が国の社会保障制度で広く対応して、これを今後とも発展させていくということが私たちの務めではないかというふうに思ってもおります。
このような中で、政府といたしましてといいますか、私たちも一緒になって自民党として考えているわけでありますが、原爆放射能による健康障害のような特別の犠牲に対してはその障害の実態に即した対策をずっと講じてきているわけです。しかし、そのような特別の事情にない人にまで、例えば死没者の遺族とか被爆者というだけで何ら健康障害がないという方々まで給付を行うということになりますと、ほかの戦争犠牲者との間に著しい不均衡が生ずるのではないかと私は思うわけです。
先日の委員会では、一般戦災者に対する補償も行わなければならないが、原爆被爆者については原爆は極めて悲惨であったという点で一般戦災者に優先して補償を行う必要がある。今もそのようなことを含めた御答弁があったわけでありますが、確かに現在も原爆放射線による健康障害に苦しんでおられる被爆者の方々につきましては他の戦争犠牲者とは違う点があることは事実でありますし、肉親を失った遺族の方々につきましてはその心情に、他の戦災の被災者とこれは遺族という立場におきましては、肉親を失ったその心情というものはこれは変わりはない、このようにも私は思うわけであります。
東京大空襲では十万人近くの人が、またほかの都市でも空襲や艦砲射撃により多くの人々が亡くなりました。きょうおいでの方々は戦後生まれの方は少ないわけでありますから、私も山梨の甲府が昭和二十年の四月の六日に焼夷弾の一斉爆撃を受けました。多くの人が亡くなりました。これら多くの戦災者の肉親を失った遺族の悲しみやあるいは心情は被爆者の遺族との間に一体どれほどの違いがあるだろうかと思いますと、これはそう違いを私はとうとうと述べられるものではないというふうにも思うわけです。そして、被爆者対策が結局は国民の租税負担によって賄われていることを考慮するならば、被爆者の遺族の皆さんにのみ特別の個人的な給付を行うということは国民的合意が到底得られないのではないかという気もするわけであります。
提案者は、国が原爆死没者やその遺族に対して何ら弔意をあらわしていないと言っておられるわけでありますが、幾つかの方法で弔意は表明いたしております。すなわち、毎年行われる広島市、長崎市の原爆死没者慰霊式に対して総理大臣、厚生大臣が出席するとともに、その式典開催費に対して補助金を支出しているほか、八月十五日の戦没者追悼式には原爆死没者の遺族の皆さんが参列する費用を予算化するなどの措置が講じられていることは御存じだろうと思います。このように、個人に対して特別な給付をするのではなく、死没者及びその遺族全体に対して弔意を表明することが国民感情にも沿うものではないかというふうに思うわけであります。
原爆は確かに特別な爆弾ではあります。しかし、特別な爆弾だからといって他の戦争犠牲者との不均衡が生じてもいいということにはならないと思うのでありますが、この点についていかがお考えでございましょうか。
この発言だけを見る →次に、そのほかの戦争犠牲者との均衡の問題についてでありますけれども、さきの大戦は我が国にとって未曾有の事態でありまして、当時の国民すべてが戦争による何らかの犠牲を受けております。しかしながら、このような戦争被害につきましては仮に生命、身体の障害に限定したといたしましても、これを完全に償うということは到底不可能であろうと私は思うんです。私の友人にも焼
夷弾で、あるいは艦砲射撃でという、そういう生活をしている方もおります。戦後四十四年以上経過した現在、一般の戦争被害については、欧米先進諸国に比較しても遜色のない程度にまで整備された我が国の社会保障制度で広く対応して、これを今後とも発展させていくということが私たちの務めではないかというふうに思ってもおります。
このような中で、政府といたしましてといいますか、私たちも一緒になって自民党として考えているわけでありますが、原爆放射能による健康障害のような特別の犠牲に対してはその障害の実態に即した対策をずっと講じてきているわけです。しかし、そのような特別の事情にない人にまで、例えば死没者の遺族とか被爆者というだけで何ら健康障害がないという方々まで給付を行うということになりますと、ほかの戦争犠牲者との間に著しい不均衡が生ずるのではないかと私は思うわけです。
先日の委員会では、一般戦災者に対する補償も行わなければならないが、原爆被爆者については原爆は極めて悲惨であったという点で一般戦災者に優先して補償を行う必要がある。今もそのようなことを含めた御答弁があったわけでありますが、確かに現在も原爆放射線による健康障害に苦しんでおられる被爆者の方々につきましては他の戦争犠牲者とは違う点があることは事実でありますし、肉親を失った遺族の方々につきましてはその心情に、他の戦災の被災者とこれは遺族という立場におきましては、肉親を失ったその心情というものはこれは変わりはない、このようにも私は思うわけであります。
東京大空襲では十万人近くの人が、またほかの都市でも空襲や艦砲射撃により多くの人々が亡くなりました。きょうおいでの方々は戦後生まれの方は少ないわけでありますから、私も山梨の甲府が昭和二十年の四月の六日に焼夷弾の一斉爆撃を受けました。多くの人が亡くなりました。これら多くの戦災者の肉親を失った遺族の悲しみやあるいは心情は被爆者の遺族との間に一体どれほどの違いがあるだろうかと思いますと、これはそう違いを私はとうとうと述べられるものではないというふうにも思うわけです。そして、被爆者対策が結局は国民の租税負担によって賄われていることを考慮するならば、被爆者の遺族の皆さんにのみ特別の個人的な給付を行うということは国民的合意が到底得られないのではないかという気もするわけであります。
提案者は、国が原爆死没者やその遺族に対して何ら弔意をあらわしていないと言っておられるわけでありますが、幾つかの方法で弔意は表明いたしております。すなわち、毎年行われる広島市、長崎市の原爆死没者慰霊式に対して総理大臣、厚生大臣が出席するとともに、その式典開催費に対して補助金を支出しているほか、八月十五日の戦没者追悼式には原爆死没者の遺族の皆さんが参列する費用を予算化するなどの措置が講じられていることは御存じだろうと思います。このように、個人に対して特別な給付をするのではなく、死没者及びその遺族全体に対して弔意を表明することが国民感情にも沿うものではないかというふうに思うわけであります。
原爆は確かに特別な爆弾ではあります。しかし、特別な爆弾だからといって他の戦争犠牲者との不均衡が生じてもいいということにはならないと思うのでありますが、この点についていかがお考えでございましょうか。
山
山本正和#6
○委員以外の議員(山本正和君) 実は我が国の四十年前のあの戦争の惨禍というのは確かに多くの国民がこれを受けている、恐らく日本国民のほとんどの方が受けていると言ってもいいんじゃないか、これは確かにそのとおりだと私も思うわけであります。旧満州における開拓団の方々あるいは少年義勇軍の人たち含めてこれは大変な数でございます。また、ソ連における抑留の惨苦、そういうものに耐えられた方も随分たくさんお見えでございます。しかし、そういう中で私どもが今回この原爆被爆者の問題に対して、これを特に取り上げて出してきているというその意味を何としても御理解いただきたいのでございます。
それは、私どもこの原爆被爆者の対策と同時に、いわゆる戦争犠牲者に対しても国は何とかして何らかの対策を講ずるべきであるという考え方を根底に持っておるわけでありますけれども、特にまた外国等の例を見ますと、西ドイツあるいはイタリア、フランス、イギリス等では一般の戦争被害者に対してもこれは国の施策として明確にその対策を講じているわけであります。我が国はこれをやらないと言っているんですね。ですから、これは一つは国の政策の問題です。本来から言えば、私どもはやるべきだと。しかし、今日直ちにこれを行うには余りにもいろんな意味での調査なりあるいは立法上のバランスの問題なり、さまざまな問題が出てまいりますから、十分にこれは検討していきながらやっていきたい、こういう法案を当然つくっていきたいと思っているわけであります。
しかし、我が日本国民が世界の中で平和憲法を樹立して、世界平和の先頭に立とうという中で、世界じゅうの国際的に通じる日本の戦争犠牲者、特に厳しいこれは人類の考え出した悪魔の知恵とも言える原子爆弾による被害者に対しては、せめてまずこれだけは何としてもやっていこうじゃないか。このことがまず突破口といいましょうか、このことでもって戦争というものは二度と起こしてはならないという決意、さらに大変な惨苦を帯びている一般の被災者の方々を含めて戦争による災害、被害というものは国全体で考えていこう、そのことのまずあかしとしてこの法案を提出している。したがいまして、今後さらに国民の皆さん方の合意を得ながら、一般の戦争災害被害者に対しても何らかの対策法案を提案していきたい、こういうふうに考えているところでございます。
この発言だけを見る →それは、私どもこの原爆被爆者の対策と同時に、いわゆる戦争犠牲者に対しても国は何とかして何らかの対策を講ずるべきであるという考え方を根底に持っておるわけでありますけれども、特にまた外国等の例を見ますと、西ドイツあるいはイタリア、フランス、イギリス等では一般の戦争被害者に対してもこれは国の施策として明確にその対策を講じているわけであります。我が国はこれをやらないと言っているんですね。ですから、これは一つは国の政策の問題です。本来から言えば、私どもはやるべきだと。しかし、今日直ちにこれを行うには余りにもいろんな意味での調査なりあるいは立法上のバランスの問題なり、さまざまな問題が出てまいりますから、十分にこれは検討していきながらやっていきたい、こういう法案を当然つくっていきたいと思っているわけであります。
しかし、我が日本国民が世界の中で平和憲法を樹立して、世界平和の先頭に立とうという中で、世界じゅうの国際的に通じる日本の戦争犠牲者、特に厳しいこれは人類の考え出した悪魔の知恵とも言える原子爆弾による被害者に対しては、せめてまずこれだけは何としてもやっていこうじゃないか。このことがまず突破口といいましょうか、このことでもって戦争というものは二度と起こしてはならないという決意、さらに大変な惨苦を帯びている一般の被災者の方々を含めて戦争による災害、被害というものは国全体で考えていこう、そのことのまずあかしとしてこの法案を提出している。したがいまして、今後さらに国民の皆さん方の合意を得ながら、一般の戦争災害被害者に対しても何らかの対策法案を提案していきたい、こういうふうに考えているところでございます。
前
前島英三郎#7
○前島英三郎君 今、一般戦災者に対しても補償をすべきだというふうなお答えもいただき、いわばこの法案はその突破口である、そういう御答弁でございましたけれども、しかし本当にすべての戦争犠牲者への補償ということが可能と考えられるかという点に立つと、私はなかなか難しいだろうと思うんです。仮に可能として、どの範囲にどのような補償内容を考え、あるいはそのためにはどれだけの費用がかかるとお考えになっておられるのか。まして、その負担に対して国民は耐え得るとお考えになっておられるのか。
今、給付と負担の問題が消費税にまつわりましていろいろと私どもも税制特別委員会で議論をさせていただいてまいりました。そして、これからの高齢化社会ということを考えて、みんながお互いに給付、そしてその背景の負担というものを分かち合っていくために、年金法案もこの委員会に付託されておりますけれども、この問題も負担する側はなるべく負担を軽く、そして受け取る部分はなるべく多くというのが私は今率直な日本人の感情のようにも思うわけであります。
そういう意味におきまして、戦争犠牲者すべての人への補償ということの可能性ということを前提に置いて、皆さんはどのくらいその費用が償うという形で必要とされるか、その辺はいかがでございましょうか。
この発言だけを見る →今、給付と負担の問題が消費税にまつわりましていろいろと私どもも税制特別委員会で議論をさせていただいてまいりました。そして、これからの高齢化社会ということを考えて、みんながお互いに給付、そしてその背景の負担というものを分かち合っていくために、年金法案もこの委員会に付託されておりますけれども、この問題も負担する側はなるべく負担を軽く、そして受け取る部分はなるべく多くというのが私は今率直な日本人の感情のようにも思うわけであります。
そういう意味におきまして、戦争犠牲者すべての人への補償ということの可能性ということを前提に置いて、皆さんはどのくらいその費用が償うという形で必要とされるか、その辺はいかがでございましょうか。
下
下村泰#8
○委員以外の議員(下村泰君) これは大変な問題だと思いますけれども、戦争犠牲者の救済についての我々の基本的な立場は、先ほど来申し上げているとおりで、国家との身分関係において援護の措置に差を設けないということであります。こうした立場から、さきの大戦で空襲その他の戦時災害により身体に傷害を受けた者及び死亡した者の遺族に対しても、基本的には戦傷病者特別援護法及び戦傷病者戦没者遺族等援護法に規定する軍人軍属等に対する措置と同様に、国家補償の精神による援護を行うべきであると考えております。戦時災害援護法案については、七十一回国会に提案させていただいて以来の経緯があるわけでありますが、補償の内容やその対策所要経費等についてはもう一度その内容を精査して、国民の合意、納得が得られるような形でできるだけ早い時期に再提案させていただきたいと考えております。
そして、今御指摘の現段階での費用でございま
すけれども、これについて申し上げることはちょっと差し控えさせていただきたいと思います。と申しますのは、精査してその結果が出ておりませんから思い切って詰めができません。それで今は差し控えさせていただきたいと思います。これが私の答えでございます。
それから、発議者を離れて言わせてください。発議者としての言葉ではないというふうに認識していただきたいと思います。
もう戦後四十数年たっております。私も東南アジアを歴戦して帰ってまいりました。この四十数年の間になぜこのような論議が今ここでなおなされているのか、いかに怠慢であったかということを一言申し上げたいと思います。私の発議者外としての意見はこの一つでございます。
この発言だけを見る →そして、今御指摘の現段階での費用でございま
すけれども、これについて申し上げることはちょっと差し控えさせていただきたいと思います。と申しますのは、精査してその結果が出ておりませんから思い切って詰めができません。それで今は差し控えさせていただきたいと思います。これが私の答えでございます。
それから、発議者を離れて言わせてください。発議者としての言葉ではないというふうに認識していただきたいと思います。
もう戦後四十数年たっております。私も東南アジアを歴戦して帰ってまいりました。この四十数年の間になぜこのような論議が今ここでなおなされているのか、いかに怠慢であったかということを一言申し上げたいと思います。私の発議者外としての意見はこの一つでございます。
前
前島英三郎#9
○前島英三郎君 わかりました。
恐らくその数字は大変な数字であろうと思うんです。何千億という単位のものではなくて、その上の兆という数字がやっぱりそのあたりにはひらめくだろうというふうに思うんです。
次に、被爆者年金の問題についてお伺いしたいんですが、被爆者援護法案におきましては、すべての被爆者に対し年金を支給することとされております。そもそも年金は、多分に生活保障的な性格を有するものであります。高齢や障害で働くことができない、あるいは生活に必要な収入がない、そのような場合に年金が支給されるものであります。そして、今日、一般国民に対しましては公的年金制度が既に確立しておりまして、一定の年齢に達するなどの場合にはすべての人に年金が支給されることになっております。
被爆者の皆さんに対してのみ一般社会保障に加えてさらに特別に年金を支給するというのは、どういうお考えに基づくものであろうかということであります。被爆者であれば障害の有無や稼得能力にかかわらず年金を支給するというのは、どうも説得力がないように思うのであります。
提案者が類似制度として挙げられる戦傷病者戦没者遺族等援護法、すなわち雇用関係というまさに特別な関係にあった人々に対する施策である戦傷病者戦没者遺族等援護法においてさえ、現状では障害のない人に対しては何らの施策も行われていないのであります。被爆者の皆さんであれば、健康障害があってもなくても年金を支給するという画一的な平等主義は、援護対策の必要度の高い被爆者の皆さんに対する適切妥当な対策を行うことへ困難をもたらすだけでなく、他の戦争犠牲者はもとより一般国民との間に著しい不均衡を来し、社会的公正が確保できなくなるおそれがあるのではないかと私は思っておるわけであります。
そこで、年金を被爆者の皆さん全員に支給するのはどういう理由によるものか。これは生活の保障なのか、放射線による健康障害に対する給付なのか、その性格が極めてこの法案ではあいまいだと思うのであります。国家補償の名のもとにただ給付ということであるとするならば、これはいかがなものであろうかということを感ぜずにはいられません。その辺はいかがでございましょうか。
この発言だけを見る →恐らくその数字は大変な数字であろうと思うんです。何千億という単位のものではなくて、その上の兆という数字がやっぱりそのあたりにはひらめくだろうというふうに思うんです。
次に、被爆者年金の問題についてお伺いしたいんですが、被爆者援護法案におきましては、すべての被爆者に対し年金を支給することとされております。そもそも年金は、多分に生活保障的な性格を有するものであります。高齢や障害で働くことができない、あるいは生活に必要な収入がない、そのような場合に年金が支給されるものであります。そして、今日、一般国民に対しましては公的年金制度が既に確立しておりまして、一定の年齢に達するなどの場合にはすべての人に年金が支給されることになっております。
被爆者の皆さんに対してのみ一般社会保障に加えてさらに特別に年金を支給するというのは、どういうお考えに基づくものであろうかということであります。被爆者であれば障害の有無や稼得能力にかかわらず年金を支給するというのは、どうも説得力がないように思うのであります。
提案者が類似制度として挙げられる戦傷病者戦没者遺族等援護法、すなわち雇用関係というまさに特別な関係にあった人々に対する施策である戦傷病者戦没者遺族等援護法においてさえ、現状では障害のない人に対しては何らの施策も行われていないのであります。被爆者の皆さんであれば、健康障害があってもなくても年金を支給するという画一的な平等主義は、援護対策の必要度の高い被爆者の皆さんに対する適切妥当な対策を行うことへ困難をもたらすだけでなく、他の戦争犠牲者はもとより一般国民との間に著しい不均衡を来し、社会的公正が確保できなくなるおそれがあるのではないかと私は思っておるわけであります。
そこで、年金を被爆者の皆さん全員に支給するのはどういう理由によるものか。これは生活の保障なのか、放射線による健康障害に対する給付なのか、その性格が極めてこの法案ではあいまいだと思うのであります。国家補償の名のもとにただ給付ということであるとするならば、これはいかがなものであろうかということを感ぜずにはいられません。その辺はいかがでございましょうか。
塩
塩出啓典#10
○委員以外の議員(塩出啓典君) ただいま前島先生から、今回の被爆者年金は福祉のばらまきになるのではないか、またほかの戦争被害者との不均衡があるのではないか、こういう御質問でございます。
私も広島におりまして、被爆者の方にもたくさんお会いするわけでございますが、なかなか被爆者の方が自分が被爆者であるということを余り言われない場合もある。今日まで四十数年の間にいろいろな、結婚に対する障害、あるいはまた子供さんたちは被爆二世と言われる。そういうような点で、必ずしも被爆者の実態というものが国民的に理解をされていない、そういう点はいろいろあったろうかと思います。
先般、昭和六十二年六月に厚生省が昭和六十年度原子爆弾被爆者実態調査の報告、さらには六十一年十二月に日本被団協が原爆被害者調査第一次報告、さらには六十三年の三月に原爆被害者調査第二次報告、原爆死没者に関する中間報告、その他のことをいろいろ発表いたしまして、被爆者の戦後四十年にわたる実態というものがいろいろ明らかにされてきておるわけでありますが、先ほど前島先生も御指摘になりました昭和五十五年の基本懇の答申においても、もちろん被爆者の方が見れば不十分な認識とはいえ、やっぱり晩発障害を持つ原子爆弾被害者の特殊性を認めておるわけであります。いろいろの調査では、四人に一人がこんな苦しみを受けるぐらいなら死んだ方がましだと、そういうような意見もあるわけでございます。
そういう点で、この法案におきましては、一つには原子爆弾の傷害作用による後遺症のため、稼得能力や生活能力が劣っている。二番目には、原爆に起因する痛苦から解放されないばかりか、健康管理、栄養補給、再発の防止など、傷病に伴う出費を要するものが多い。三番目には、いつ発病するかもしれないという生活不安、さらには二世、三世に関する遺伝的不安を常に持たざるを得ない等の状況下にあることに着目をいたしまして、国家保障の精神に基づき支給するものでありまして、こうした被爆者の特殊な状況を考えるならば、私たちは給付のばらまきとは考えませんし、社会的公平が保たれていないということはない、こういう点は十分国民の皆さんの御理解は得られるものであると、このように考えておるわけでございます。
この発言だけを見る →私も広島におりまして、被爆者の方にもたくさんお会いするわけでございますが、なかなか被爆者の方が自分が被爆者であるということを余り言われない場合もある。今日まで四十数年の間にいろいろな、結婚に対する障害、あるいはまた子供さんたちは被爆二世と言われる。そういうような点で、必ずしも被爆者の実態というものが国民的に理解をされていない、そういう点はいろいろあったろうかと思います。
先般、昭和六十二年六月に厚生省が昭和六十年度原子爆弾被爆者実態調査の報告、さらには六十一年十二月に日本被団協が原爆被害者調査第一次報告、さらには六十三年の三月に原爆被害者調査第二次報告、原爆死没者に関する中間報告、その他のことをいろいろ発表いたしまして、被爆者の戦後四十年にわたる実態というものがいろいろ明らかにされてきておるわけでありますが、先ほど前島先生も御指摘になりました昭和五十五年の基本懇の答申においても、もちろん被爆者の方が見れば不十分な認識とはいえ、やっぱり晩発障害を持つ原子爆弾被害者の特殊性を認めておるわけであります。いろいろの調査では、四人に一人がこんな苦しみを受けるぐらいなら死んだ方がましだと、そういうような意見もあるわけでございます。
そういう点で、この法案におきましては、一つには原子爆弾の傷害作用による後遺症のため、稼得能力や生活能力が劣っている。二番目には、原爆に起因する痛苦から解放されないばかりか、健康管理、栄養補給、再発の防止など、傷病に伴う出費を要するものが多い。三番目には、いつ発病するかもしれないという生活不安、さらには二世、三世に関する遺伝的不安を常に持たざるを得ない等の状況下にあることに着目をいたしまして、国家保障の精神に基づき支給するものでありまして、こうした被爆者の特殊な状況を考えるならば、私たちは給付のばらまきとは考えませんし、社会的公平が保たれていないということはない、こういう点は十分国民の皆さんの御理解は得られるものであると、このように考えておるわけでございます。
前
前島英三郎#11
○前島英三郎君 私もその心という問題につきましては理解を非常に持っている一人でもあるわけでありますが、しかし、国民全体のいわば感情のコンセンサスが、その土台がありませんと、やっぱりなかなか難しい問題も多々あるということを申し上げているわけであります。
そこで、援護法案の施行に伴う経費についてお伺いするわけでありますが、本法案の施行には二千三百七十億円必要であるとのことであります。現在の政府の原爆対策予算額というのが千二百十九億円でございますから、その約二倍になります。現在より千百億円余りの予算が新たに必要になるということになるわけであります。厳しい財政事情のもとで二千四百億円もの財源をどのように確保されるのか。あるいは国民の負担をお願いするのか、それとも他の歳出を削るのか。具体的な考えをお聞かせいただけたらと思うのでございます。
被爆者対策の財源は、もちろんこれも国民の租税負担であります。他の戦争犠牲者に比べて著しい不均衡が生じるような形で、やはり租税負担につきましては国民の合意が果たして得られるかどうかということになりますと、甚だ私は先に不安を感ぜずにはいられません。そういう一つの財政面の、どのような形でそれは歳出すべきかということもあわせてお伺いできればと思うのであります。
この発言だけを見る →そこで、援護法案の施行に伴う経費についてお伺いするわけでありますが、本法案の施行には二千三百七十億円必要であるとのことであります。現在の政府の原爆対策予算額というのが千二百十九億円でございますから、その約二倍になります。現在より千百億円余りの予算が新たに必要になるということになるわけであります。厳しい財政事情のもとで二千四百億円もの財源をどのように確保されるのか。あるいは国民の負担をお願いするのか、それとも他の歳出を削るのか。具体的な考えをお聞かせいただけたらと思うのでございます。
被爆者対策の財源は、もちろんこれも国民の租税負担であります。他の戦争犠牲者に比べて著しい不均衡が生じるような形で、やはり租税負担につきましては国民の合意が果たして得られるかどうかということになりますと、甚だ私は先に不安を感ぜずにはいられません。そういう一つの財政面の、どのような形でそれは歳出すべきかということもあわせてお伺いできればと思うのであります。
塩
塩出啓典#12
○委員以外の議員(塩出啓典君) ただいま前島先生から御指摘になりましたように、本援護法の施行に伴う経費は二千三百七十億でございまして、御指摘のように現在の額からは千百五十億程度の増加ということになるわけでございます。
今回の提案は、前回の委員会等でもいろいろ論議ありましたように、国民の皆さんの御理解、また国会における与野党の合意形成を念頭に置いて、与党の先生方にも御理解いただけるように、そういう内容のものになっておるわけでございます。そういうわけで、国家財政大変厳しい状況ではございますが、決して捻出不可能な額ではないのではないか。これは十分国民の皆さんの御理解はいただけるものと私たちは考えておるわけでございます。
先ほど前島先生もおっしゃいましたように、いずれにいたしましてもこの被爆者援護法の制定のためには国民の皆さんの広い御理解と御協力が必要であり、私たちもさらにそのような御理解をいただけるように努力をしてまいりたい。必ず御理解はいただけるものであると、このように考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →今回の提案は、前回の委員会等でもいろいろ論議ありましたように、国民の皆さんの御理解、また国会における与野党の合意形成を念頭に置いて、与党の先生方にも御理解いただけるように、そういう内容のものになっておるわけでございます。そういうわけで、国家財政大変厳しい状況ではございますが、決して捻出不可能な額ではないのではないか。これは十分国民の皆さんの御理解はいただけるものと私たちは考えておるわけでございます。
先ほど前島先生もおっしゃいましたように、いずれにいたしましてもこの被爆者援護法の制定のためには国民の皆さんの広い御理解と御協力が必要であり、私たちもさらにそのような御理解をいただけるように努力をしてまいりたい。必ず御理解はいただけるものであると、このように考えておる次第でございます。
前
前島英三郎#13
○前島英三郎君 これまでいろいろ質問してまいりましたけれども、その基本となる考え方をお尋ねしたわけでありますが、いろいろ問題があると
いうことは発議者の皆さんも御承知だろうと思いますし、私たちもそう思っております。
私は、被爆者対策というのは政策論として議論すべきであり、仮に現行施策で不十分な点があるとするならば、できるものなら改善をしていくということが本来の姿であると思うのであります。何が何でも国家補償を前提とした援護法をつくらなければならないということでは、本当に必要な施策を着実に実施していくということにはならないのではないかというふうに思うのであります。ほかの戦災によるいろんな被害の方々の心をも考えつつこうしたものはやはり議論すべきではないかというふうにも思います。
本日は質問という形でありますから、どうしても見解の違う部分に焦点を当てざるを得ませんでした。しかし、世界で唯一の原爆被爆国の一員として、私はできることならば見解の一致する部分に光を当てて、それを土台にして少しでも施策を前進させたいと願うものであります。なるべく早い機会にそういう日がやってくることを祈りまして私の質問を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →いうことは発議者の皆さんも御承知だろうと思いますし、私たちもそう思っております。
私は、被爆者対策というのは政策論として議論すべきであり、仮に現行施策で不十分な点があるとするならば、できるものなら改善をしていくということが本来の姿であると思うのであります。何が何でも国家補償を前提とした援護法をつくらなければならないということでは、本当に必要な施策を着実に実施していくということにはならないのではないかというふうに思うのであります。ほかの戦災によるいろんな被害の方々の心をも考えつつこうしたものはやはり議論すべきではないかというふうにも思います。
本日は質問という形でありますから、どうしても見解の違う部分に焦点を当てざるを得ませんでした。しかし、世界で唯一の原爆被爆国の一員として、私はできることならば見解の一致する部分に光を当てて、それを土台にして少しでも施策を前進させたいと願うものであります。なるべく早い機会にそういう日がやってくることを祈りまして私の質問を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
初
初村滝一郎#14
○初村滝一郎君 私は、被爆県長崎県選出の国会議員として、山本正和議員他九名の発議による被爆者援護法の提出の趣旨に理解を示さないわけではありませんけれども、現在の政権を支えておる与党の一員として、昭和三十二年制定の医療法、昭和四十三年制定を見た特別措置法のいわゆる被爆二法、これでこれまで行われてまいった被爆者対策についてはそれなりの評価をしておるものと私は思います。それゆえに、参議院において与野党の勢力分野が変わったからといって直ちに援護法というわけにはまいらないのではないか、かように思います。
援護法は施行経費として平年度二千三百七十億円が見込まれており、現行予算と比較をいたしますと二倍近い額を要するのであります。したがって、当然従来の施策との間には大きな乖離を生ずるものであり、従来施策の行政の公平性とか検討すべき課題が多く、十分な時間をかけて慎重な審議を行うとともに、例えば参考人の招致、公聴会開催の機会を設けるなどの必要があると考えます。したがって、委員長を初め各党理事の皆様には本案のこれからの取り扱いについて十分に慎重であっていただぎたいと思う次第であります。
そこで、政府にお尋ねをしますが、本案と被爆者対策二法とは整合性を持ってつながっていくものでしょうか。つながらないとすればどのような点にそれが見られるのか、この際明らかにしてもらいたい。また、それは行政の公平といったところからどのように考えていくべきかなどをまず説明願いたいと思います。
この発言だけを見る →援護法は施行経費として平年度二千三百七十億円が見込まれており、現行予算と比較をいたしますと二倍近い額を要するのであります。したがって、当然従来の施策との間には大きな乖離を生ずるものであり、従来施策の行政の公平性とか検討すべき課題が多く、十分な時間をかけて慎重な審議を行うとともに、例えば参考人の招致、公聴会開催の機会を設けるなどの必要があると考えます。したがって、委員長を初め各党理事の皆様には本案のこれからの取り扱いについて十分に慎重であっていただぎたいと思う次第であります。
そこで、政府にお尋ねをしますが、本案と被爆者対策二法とは整合性を持ってつながっていくものでしょうか。つながらないとすればどのような点にそれが見られるのか、この際明らかにしてもらいたい。また、それは行政の公平といったところからどのように考えていくべきかなどをまず説明願いたいと思います。
長
長谷川慧重#15
○政府委員(長谷川慧重君) お答えいたします。
お尋ねの現行の原爆二法との関連でございますが、先生御存じのとおり、現在の原爆二法につきましては他の戦争犠牲者には見られない特別な犠牲、すなわち被爆者の受けた放射線によります健康障害という特別の犠牲に着目いたしまして、健康被害の実態に即しまして医療の給付、手当の支給等を内容とするものでございます。
これに対しまして御提案の被爆者援護法案は、国の戦争責任に基づく国家補償の考え方に立ちまして、放射線による健康障害という特別の事情にない死没者の遺族に対する特別給付金を支給することや、健康障害の有無にかかわらず被爆者全員に年金を支給すること等を内容とするものでございます。したがいまして、理念なり内容とも基本的なところで異なるものというぐあいに考えております。
それから、二番目の行政の公平性という観点でございますが、これにつきましては、原爆放射能によります健康障害という特別な事情にない被爆者の遺族等に対する給付等を内容とするこの援護法案は、一般戦災者等、他の戦争犠牲者との均衡上に問題があるというぐあいに考えているところでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →お尋ねの現行の原爆二法との関連でございますが、先生御存じのとおり、現在の原爆二法につきましては他の戦争犠牲者には見られない特別な犠牲、すなわち被爆者の受けた放射線によります健康障害という特別の犠牲に着目いたしまして、健康被害の実態に即しまして医療の給付、手当の支給等を内容とするものでございます。
これに対しまして御提案の被爆者援護法案は、国の戦争責任に基づく国家補償の考え方に立ちまして、放射線による健康障害という特別の事情にない死没者の遺族に対する特別給付金を支給することや、健康障害の有無にかかわらず被爆者全員に年金を支給すること等を内容とするものでございます。したがいまして、理念なり内容とも基本的なところで異なるものというぐあいに考えております。
それから、二番目の行政の公平性という観点でございますが、これにつきましては、原爆放射能によります健康障害という特別な事情にない被爆者の遺族等に対する給付等を内容とするこの援護法案は、一般戦災者等、他の戦争犠牲者との均衡上に問題があるというぐあいに考えているところでございます。
以上でございます。
初
初村滝一郎#16
○初村滝一郎君 次に、発議者から、私が慎重な審議をすべきだということと、行政の公平といったところからの施策のつながり、こういった点についてどのように考えておるのか、この際御説明を願いたいと思います。
この発言だけを見る →小
小西博行#17
○小西博行君 初村先生は長崎県出身ということで、常日ごろから被爆者問題については大変御造詣の深い先生でございまして、大変その点で敬意を表しているところでありますが、私自身も広島出身でございますので、ともに被爆者の皆さん方の苦悩というものは十分理解しているつもりでございます。そういった意味で今の御質問にお答えをしたいと思います。
現在の被爆者対策は、御存じのとおり、いわば社会保障制度の上乗せ措置として広い意味の国家補償的制度として原爆二法による施策がなされているわけでございます。我々が御提案申し上げているこの援護法案は、被爆者及びその遺族が置かれております特別な状況にかんがみまして、国家補償の精神に基づきこうした方々を援護するものでありまして、政府の行っている現行施策とは基本的に思想が異なっているものと理解しております。
しかし、我々は可能な限り現行施策との継続性を考慮いたしまして、医療関係は基本的には現行施策と同じものとしております。本来遺族に支給すべき遺族年金あるいは弔慰金につきまして、とりあえずの措置として百二十万円、十年償還の国債とするなど国民の幅広い御指示、国会での合意形成などを主として考えまして、極めて現実的な提案とさせていただいております。ぜひとも御理解をお願いをしたいと思う次第であります。
また、被爆者と一般戦災者援護とのバランス、行政としての公平性の確保につきましては、両者とも速やかに措置をすべきであるというのが我々の基本的な立場でありまして、今回はわけても特殊性の極めて強い原爆被害の援護を優先させる形で原子爆弾被爆者等援護法案を提出させていただいたわけであります。
今、慎重に審議すべきではないかと先生おっしゃっておりますけれども、被爆者に対する一刻も早い援護が必要ではないかというふうに考えておりまして、審議を尽くした後は当然のことながら速やかに採決をすべきじゃないか、そういうふうに私は考えておるところであります。以上です。
この発言だけを見る →現在の被爆者対策は、御存じのとおり、いわば社会保障制度の上乗せ措置として広い意味の国家補償的制度として原爆二法による施策がなされているわけでございます。我々が御提案申し上げているこの援護法案は、被爆者及びその遺族が置かれております特別な状況にかんがみまして、国家補償の精神に基づきこうした方々を援護するものでありまして、政府の行っている現行施策とは基本的に思想が異なっているものと理解しております。
しかし、我々は可能な限り現行施策との継続性を考慮いたしまして、医療関係は基本的には現行施策と同じものとしております。本来遺族に支給すべき遺族年金あるいは弔慰金につきまして、とりあえずの措置として百二十万円、十年償還の国債とするなど国民の幅広い御指示、国会での合意形成などを主として考えまして、極めて現実的な提案とさせていただいております。ぜひとも御理解をお願いをしたいと思う次第であります。
また、被爆者と一般戦災者援護とのバランス、行政としての公平性の確保につきましては、両者とも速やかに措置をすべきであるというのが我々の基本的な立場でありまして、今回はわけても特殊性の極めて強い原爆被害の援護を優先させる形で原子爆弾被爆者等援護法案を提出させていただいたわけであります。
今、慎重に審議すべきではないかと先生おっしゃっておりますけれども、被爆者に対する一刻も早い援護が必要ではないかというふうに考えておりまして、審議を尽くした後は当然のことながら速やかに採決をすべきじゃないか、そういうふうに私は考えておるところであります。以上です。
初
初村滝一郎#18
○初村滝一郎君 一応発議者の考え方を聞いたわけでありますが、私は、こういう法律を通過させるにはやはり慎重な国民全般がわかるような審議のやり方をした方が通過するのにしやすいのではないかというような考え方のもとにあなたの考え方を聞いたわけでありますが、やはり国の財政が豊かであれば、一般の戦災者にも何らかの手当てをすべきではないかなとは思いますけれども、それだけの力がまだありませんものですから、今日までほったらかしておるようでありますから、今後私どももこの法案には十分関心を寄せていきたい、かように考える次第であります。
そこで、きょうはせっかく時間をいただきましたので、厚生省側に基本的な問題は別として、多くの被爆者の今日まだ納得できない点がたくさんある中で、被爆地域是正の問題に絞って若干の質問をしてみたいと思います。
昨年も私はこの問題をただしました。その際、一つの例として間ノ瀬地区の具体例を挙げて、その地区住民の死亡原因が、がん、白血病、原爆症あるいは病名不明で亡くなっている方が非常に多いということを私は申し上げておるのであります。そのときの厚生省の局長さんは、私の質問を聞いた上で次のような答弁をいたしております。「先生が御指摘の、そういう地域の健康状態をつぶさに調べていく、これは非常に大事なことであると思うわけでございますけれども、」「いろいろ統計的な手法で、そういうことの特殊性ということは明らかにする努力をする必要があると思うわけでございます。」すなわち、統計的な手法でそういうことの特殊性ということを明らかにする努力が必要である、こう答弁をしておるわけであります。
その努力は、住民がするのではなくして国と厚
生省がするのではないかと私は思うのだが、私どもはどうしても国あるいは厚生省がしなければ、とても被爆者を納得させるわけにはまいりません。これについてどういうふうな考え方を持っておるのか、お尋ねをしたいと思います。
この発言だけを見る →そこで、きょうはせっかく時間をいただきましたので、厚生省側に基本的な問題は別として、多くの被爆者の今日まだ納得できない点がたくさんある中で、被爆地域是正の問題に絞って若干の質問をしてみたいと思います。
昨年も私はこの問題をただしました。その際、一つの例として間ノ瀬地区の具体例を挙げて、その地区住民の死亡原因が、がん、白血病、原爆症あるいは病名不明で亡くなっている方が非常に多いということを私は申し上げておるのであります。そのときの厚生省の局長さんは、私の質問を聞いた上で次のような答弁をいたしております。「先生が御指摘の、そういう地域の健康状態をつぶさに調べていく、これは非常に大事なことであると思うわけでございますけれども、」「いろいろ統計的な手法で、そういうことの特殊性ということは明らかにする努力をする必要があると思うわけでございます。」すなわち、統計的な手法でそういうことの特殊性ということを明らかにする努力が必要である、こう答弁をしておるわけであります。
その努力は、住民がするのではなくして国と厚
生省がするのではないかと私は思うのだが、私どもはどうしても国あるいは厚生省がしなければ、とても被爆者を納得させるわけにはまいりません。これについてどういうふうな考え方を持っておるのか、お尋ねをしたいと思います。
長
長谷川慧重#19
○政府委員(長谷川慧重君) 小さな地域におきます放射能の影響をいろんな疫学調査で調べるということにつきましては、その地域地域におきます食生活なりいろんな習慣等が大きな影響を及ぼしますので、そういう面で、疫学調査によります地域特性というのを見出すというのは非常に難しいといいますか、いろいろ考えなきゃならない問題はあるわけでございます。そういう面で、そういう小さな地域におきます特性といいますのをいろんな調査で明らかにする手法についての勉強といいますか検討というのは今後とも続けていかなきゃならない課題であるというぐあいに認識いたしております。
しかしながら、原爆の放射能という問題に関して申し上げますれば、やはりその地域にどの程度の放射能が降ったか、落ちたかということが非常に基本的に大事な問題であろうというぐあいに考えておりまして、先生お尋ねございましたように、厚生省といたしましては、五十一年、五十三年、厚生省が行いました調査もございますし、それからそれ以外にいろんなデータ等もあるわけでございまして、先生がかねて以来いろいろ御質問、御要望ございました地域と周辺地域の間におきまして有意な差は認められないということで、なかなか地域見直しを行うべき科学的あるいは合理的な根拠を認めることは非常に難しい状況にあるわけでございます。
したがいまして、厚生省において、そういう地域におきます住民の健康調査、疫学調査等を行うことについては、現在のところ考えていない状況にございます。
この発言だけを見る →しかしながら、原爆の放射能という問題に関して申し上げますれば、やはりその地域にどの程度の放射能が降ったか、落ちたかということが非常に基本的に大事な問題であろうというぐあいに考えておりまして、先生お尋ねございましたように、厚生省といたしましては、五十一年、五十三年、厚生省が行いました調査もございますし、それからそれ以外にいろんなデータ等もあるわけでございまして、先生がかねて以来いろいろ御質問、御要望ございました地域と周辺地域の間におきまして有意な差は認められないということで、なかなか地域見直しを行うべき科学的あるいは合理的な根拠を認めることは非常に難しい状況にあるわけでございます。
したがいまして、厚生省において、そういう地域におきます住民の健康調査、疫学調査等を行うことについては、現在のところ考えていない状況にございます。
初
初村滝一郎#20
○初村滝一郎君 私は、この問題で歴代の厚生大臣に質問をしておるんです。橋本厚生大臣、斎藤十朗厚生大臣、最近は藤本厚生大臣にしたわけですね。そのときに、去年の話ですが、私の質問をじっと聞いておって、最後に藤本厚生大臣は次のように答えたんです。「そこで、間ノ瀬地区の問題につきましては、先ほどからいろいろ具体的な根拠といいますかデータといいますか資料をお持ちのようでございますので、それにつきましては、厚生省としても専門家の方々に先生お持ちの資料をもとにしまして十分に研究検討をしてもらうというようなことをひとつ考えてみたらどうか」というふうに答弁をしておるんです。
それから、被爆地域の是正のためには、やはりあなた方は科学的、合理的な根拠が必要と必ず答弁をするに違いないんだ。放射能被爆がどの程度であったかを被爆住民に提出せよというのは、これは無理なんですよ。だから、当該地区の今日までの死亡者の死亡原因を調べると、学者の発表等によるほかに道はない。そこで私は、近く長崎県と長崎市で合同の科学的、合理的な根拠を見出すための検討会が開催されるということを紹介したわけなんです。当時の厚生大臣は、結論が出れば、必要な御協力、御相談ということについて十分配慮してまいりたいという答弁があったんです。検討会について今日まで厚生省はどのような協力をされたのか、簡単に御答弁を願いたい。
この発言だけを見る →それから、被爆地域の是正のためには、やはりあなた方は科学的、合理的な根拠が必要と必ず答弁をするに違いないんだ。放射能被爆がどの程度であったかを被爆住民に提出せよというのは、これは無理なんですよ。だから、当該地区の今日までの死亡者の死亡原因を調べると、学者の発表等によるほかに道はない。そこで私は、近く長崎県と長崎市で合同の科学的、合理的な根拠を見出すための検討会が開催されるということを紹介したわけなんです。当時の厚生大臣は、結論が出れば、必要な御協力、御相談ということについて十分配慮してまいりたいという答弁があったんです。検討会について今日まで厚生省はどのような協力をされたのか、簡単に御答弁を願いたい。
長
長谷川慧重#21
○政府委員(長谷川慧重君) お答えいたします。
第一番目の間ノ瀬地区の住民の健康調査、死亡原因調査のデータを専門家に検討してもらうということに対するお尋ねでございますが、先ほど先生からお話しございましたように、藤本大臣時代にそういうやりとりがございまして、私どもその資料を専門家にいろいろ御検討をしていただきました。
専門家の御意見といたしましては、この対象地区の住民の年齢構成が過去四十年間の長い期にわたりますので非常に年齢構成が明らかにできない、あるいは聞き取り調査でございますので死亡の事由なり疾病名、症状等の確認が困難である、あるいはこの周辺地区の住民との比較はできないというようなことなどから、この調査結果をもちまして放射線の健康影響についての科学的な結論を導くことは困難であるというような御返答をいただいているところでございます。
それから、被爆地域是正のために何が必要かというお尋ねでございますが、これにつきましては、先生御案内のとおり、五十五年十二月に出されました原爆被爆者対策基本問題懇談会報告にございますように、「これまでの被爆地域との均衡を保つためという理由で被爆地域を拡大することは、新たに不公平感を生み出す原因となり、ただ徒らに地域の拡大を続ける結果を招来するおそれがある。被爆地域の指定は、科学的・合理的な根拠のある場合に限定して行うべきである。」というような御報告をいただいているわけでございますので、私どもといたしましては、そういう面で科学的、合理的な根拠が必要であるというぐあいに考えているところでございます。
それから、県、市におきまして科学的、合理的な根拠を求めるために検討会を開催し、種々検討を行っているということでございますので、私どもはその内容を見守ってまいりたいというぐあいに考えております。
そういう面での協力はどんなことをやっているかというお尋ねでございますが、検討会の委員の選定に当たりましては、専門家としてどのような先生がおられるかということについての紹介、あるいは検討を進めるに当たって県、市から相談を受けまして、必要な指導、助言を行っておる、あるいは長崎、広島両市におきまして同様な検討会が設けられているわけでございますので、広島と長崎が互いに連携をとり合いまして、整合のとれた形で検討が円滑に進められるよう情報の提供なり連絡調整等を行っているところでございます。
以上、先生のお尋ねにお答えしたところでございます。
この発言だけを見る →第一番目の間ノ瀬地区の住民の健康調査、死亡原因調査のデータを専門家に検討してもらうということに対するお尋ねでございますが、先ほど先生からお話しございましたように、藤本大臣時代にそういうやりとりがございまして、私どもその資料を専門家にいろいろ御検討をしていただきました。
専門家の御意見といたしましては、この対象地区の住民の年齢構成が過去四十年間の長い期にわたりますので非常に年齢構成が明らかにできない、あるいは聞き取り調査でございますので死亡の事由なり疾病名、症状等の確認が困難である、あるいはこの周辺地区の住民との比較はできないというようなことなどから、この調査結果をもちまして放射線の健康影響についての科学的な結論を導くことは困難であるというような御返答をいただいているところでございます。
それから、被爆地域是正のために何が必要かというお尋ねでございますが、これにつきましては、先生御案内のとおり、五十五年十二月に出されました原爆被爆者対策基本問題懇談会報告にございますように、「これまでの被爆地域との均衡を保つためという理由で被爆地域を拡大することは、新たに不公平感を生み出す原因となり、ただ徒らに地域の拡大を続ける結果を招来するおそれがある。被爆地域の指定は、科学的・合理的な根拠のある場合に限定して行うべきである。」というような御報告をいただいているわけでございますので、私どもといたしましては、そういう面で科学的、合理的な根拠が必要であるというぐあいに考えているところでございます。
それから、県、市におきまして科学的、合理的な根拠を求めるために検討会を開催し、種々検討を行っているということでございますので、私どもはその内容を見守ってまいりたいというぐあいに考えております。
そういう面での協力はどんなことをやっているかというお尋ねでございますが、検討会の委員の選定に当たりましては、専門家としてどのような先生がおられるかということについての紹介、あるいは検討を進めるに当たって県、市から相談を受けまして、必要な指導、助言を行っておる、あるいは長崎、広島両市におきまして同様な検討会が設けられているわけでございますので、広島と長崎が互いに連携をとり合いまして、整合のとれた形で検討が円滑に進められるよう情報の提供なり連絡調整等を行っているところでございます。
以上、先生のお尋ねにお答えしたところでございます。
初
初村滝一郎#22
○初村滝一郎君 広島に落とした原爆と長崎に落とした原爆は質が違うんだよ。質が違うんだよ、それは。この点は私も近々検討会の御報告を聞いてわかったわけでありまして、びっくりするんだよな。
そこで、大臣、せっかくでございますが、もう時間がないから縮めますが、この検討会が近く結論を出した場合には国も厚生省も全面的に協力する必要が私はあると思う、結論が出た場合ですよ。ところが、これを調査するのに五十カ所です、今から五十カ所。そのときに必ず長崎に落とした原爆は記録が残るということを言いよるんですよね、今、検討会が。それが出たら、大臣にひとつぜひ協力してもらいたい。
またあわせて、五十カ所に一千万の経費がかかるんですよ。その経費等についてもやっぱり国は考えてもらわなければいかぬと思うが、この二点について大臣の考え方を聞いて、私の質問を終わります。
この発言だけを見る →そこで、大臣、せっかくでございますが、もう時間がないから縮めますが、この検討会が近く結論を出した場合には国も厚生省も全面的に協力する必要が私はあると思う、結論が出た場合ですよ。ところが、これを調査するのに五十カ所です、今から五十カ所。そのときに必ず長崎に落とした原爆は記録が残るということを言いよるんですよね、今、検討会が。それが出たら、大臣にひとつぜひ協力してもらいたい。
またあわせて、五十カ所に一千万の経費がかかるんですよ。その経費等についてもやっぱり国は考えてもらわなければいかぬと思うが、この二点について大臣の考え方を聞いて、私の質問を終わります。
戸
戸井田三郎#23
○国務大臣(戸井田三郎君) 県と長崎市において今検討をしている検討会の結果が出て、そしてその結果に基づいてさらに我々は検討をすることは当然でありますけれども、ただ一つ、原爆被爆者に対する問題は、やはり放射能による被害がどういう結果になっているかの証明ができるかできないかということが一つの物差しだろうと思うんです。もう一つは、いろいろ爆心地から何キロとか線がずっと引いてありますね。それで間ノ瀬地区の問題は、その隣の行政地区というのはもっとずっと遠く爆心地から離れているけれども、その地区は該当されているのに、やはりそれよりも爆心地に距離からいったら近い間ノ瀬地区は除かれているということがいろいろ誤解のもとになっている、誤解といいますか、そういった意味での権利関係に影響していくものの判断の物差しになってきているような感じも私はいたすわけなのです。
そこらあたりに私はやはり一つの問題点があるような感じがいたすのです。それは、中心地から落とされた爆弾が、やはりこれは行政区画に関係なく、風や何か自然現象で飛んでいく。そうすると、その自然現象の及ぶ範囲というものと行政区画はおのずから、行政区画は後で人がつくったものであり自然にあるものではなくて、自然にある
そういったものがどういう影響の及ぼしがあるか。さらに、そういった地域的な問題のほかに、その地域で中心地よりは近いけれども、あるいは遠いけれども、そこに放射能の被害が確実に科学的な根拠で認められるものがあるかないか。あれば当然これは距離が遠くても私はそういった取り扱いをしなければならないと思いますから、この線引きについてやはりいろいろの基準はありますけれども、決めた基準でありますから守らなきゃいけないけれども、現実に間ノ瀬地区の中にあるかないかという、放射能の被害が厳存して認められたかどうかということは当然この調査の結果を十分検討していくべきことであると私は思います。
この発言だけを見る →そこらあたりに私はやはり一つの問題点があるような感じがいたすのです。それは、中心地から落とされた爆弾が、やはりこれは行政区画に関係なく、風や何か自然現象で飛んでいく。そうすると、その自然現象の及ぶ範囲というものと行政区画はおのずから、行政区画は後で人がつくったものであり自然にあるものではなくて、自然にある
そういったものがどういう影響の及ぼしがあるか。さらに、そういった地域的な問題のほかに、その地域で中心地よりは近いけれども、あるいは遠いけれども、そこに放射能の被害が確実に科学的な根拠で認められるものがあるかないか。あれば当然これは距離が遠くても私はそういった取り扱いをしなければならないと思いますから、この線引きについてやはりいろいろの基準はありますけれども、決めた基準でありますから守らなきゃいけないけれども、現実に間ノ瀬地区の中にあるかないかという、放射能の被害が厳存して認められたかどうかということは当然この調査の結果を十分検討していくべきことであると私は思います。
沓
沓脱タケ子#24
○沓脱タケ子君 ただいま政府の御見解がございましたけれども、発議者の立場で一言見解を申し上げたいと思うところでございます。
いわゆる黒い雨地域に関する地域拡大の問題でございますが、黒い雨地域という問題というのは、もう御案内のように原爆が爆発した際に爆風がちりを吹き上げて、そのちりが雨にまざって黒い雨となったというのが事実でございます。こういう黒い雨地域等についての地域拡大の問題について、科学的、合理的根拠のある場合に限定して行うべきというのがいわゆる基本懇の意見報告でございますが、政府はこの意見報告を受ける形で大体すべて事足れりとするような大変消極的な態度をおとりになってきておられることをまず大変遺憾だと私は思っているところでございます。
初村先生はたびたび本院におきましても御指摘はなっておられますし、長崎地域におきましては具体的なデータをたびたび御提示になっておられるところでございますし、また長崎市からも地域拡大についての御要請も出されておるところでございます。広島におきましても、同じように黒い雨地域についての自治体からの陳情書等も出されておるところでございます。
私は、世界で唯一の被爆国である我が国におきまして、その被害の実相というのが、これは今なお未解明の部分が残っていて当然だと思うわけでございます。したがって、新しい知見や研究というふうなものが提示されていくという場合には、これはすぐに厚生大臣としてはお取り上げになって、科学的な調査をやって、そして実態を把握するということが何よりも大事だと思いますし、私ども発議者の立場としてはこれを直ちにやらなければならないという態度をとっておるところでございます。
従来からの問題におきましても、例えば広島の気象研究所の予報研究室長でありました増田氏が学会で報告をされたという気象学者の立場からの御研究の中でも、広島の黒い雨地域は二倍以上に上ると、その後の調査においては四倍にもなるのではないか等が言われているというふうなこと。あるいは長崎におきましても、例えば住民の健診結果等については、十分これは精査をしなければならないという実態が提示されてきておるところでございます。
したがって、私は今まで見捨てられていた被害者が被爆影響によって本当に未知の不安にさらされ、とりわけ健康上の不安を抱えているという多くのいわゆる被害者の皆さん方が一人残らず援護措置をされるためにも、ぜひこれは新しい知見が出れば、厚生大臣が直ちにこれは科学的調査を行い、そして実態把握をして見直していくというふうな態度をとるべきであるというのが私どもの考えであるということを申し上げておきたいと思います。
この発言だけを見る →いわゆる黒い雨地域に関する地域拡大の問題でございますが、黒い雨地域という問題というのは、もう御案内のように原爆が爆発した際に爆風がちりを吹き上げて、そのちりが雨にまざって黒い雨となったというのが事実でございます。こういう黒い雨地域等についての地域拡大の問題について、科学的、合理的根拠のある場合に限定して行うべきというのがいわゆる基本懇の意見報告でございますが、政府はこの意見報告を受ける形で大体すべて事足れりとするような大変消極的な態度をおとりになってきておられることをまず大変遺憾だと私は思っているところでございます。
初村先生はたびたび本院におきましても御指摘はなっておられますし、長崎地域におきましては具体的なデータをたびたび御提示になっておられるところでございますし、また長崎市からも地域拡大についての御要請も出されておるところでございます。広島におきましても、同じように黒い雨地域についての自治体からの陳情書等も出されておるところでございます。
私は、世界で唯一の被爆国である我が国におきまして、その被害の実相というのが、これは今なお未解明の部分が残っていて当然だと思うわけでございます。したがって、新しい知見や研究というふうなものが提示されていくという場合には、これはすぐに厚生大臣としてはお取り上げになって、科学的な調査をやって、そして実態を把握するということが何よりも大事だと思いますし、私ども発議者の立場としてはこれを直ちにやらなければならないという態度をとっておるところでございます。
従来からの問題におきましても、例えば広島の気象研究所の予報研究室長でありました増田氏が学会で報告をされたという気象学者の立場からの御研究の中でも、広島の黒い雨地域は二倍以上に上ると、その後の調査においては四倍にもなるのではないか等が言われているというふうなこと。あるいは長崎におきましても、例えば住民の健診結果等については、十分これは精査をしなければならないという実態が提示されてきておるところでございます。
したがって、私は今まで見捨てられていた被害者が被爆影響によって本当に未知の不安にさらされ、とりわけ健康上の不安を抱えているという多くのいわゆる被害者の皆さん方が一人残らず援護措置をされるためにも、ぜひこれは新しい知見が出れば、厚生大臣が直ちにこれは科学的調査を行い、そして実態把握をして見直していくというふうな態度をとるべきであるというのが私どもの考えであるということを申し上げておきたいと思います。
浜
浜
浜本万三#26
○委員長(浜本万三君) 次に、国民年金法等の一部を改正する法律案及び被用者年金制度間の費用負担の調整に関する特別措置法案を便宜一括して議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →質疑のある方は順次御発言願います。
深
深田肇#27
○深田肇君 初めての質問でございますから、的が外れれば笑ってください。失礼な質問がありましたら怒っていただいて結構であります。よろしくどうぞお願いいたしたいと思います。
質問に入る前に、実は十二月五日の本委員会で、その際に堀議員と厚生大臣や年金局長との間の討議を聞いておりまして感じましたことを率直に申し上げておきたいというふうに思います。
日本社会党は、みずからが護憲の党だと言ってまいりましたし、人権擁護、反差別の党であるということで今日まで頑張ってまいりました。そのようなことを含めて、実は参議院の比例区に私たちは堀さんに立候補を何度かお願いいたしまして、このたび見事に当選をすることができたわけでございます。国会の中には先輩である前島議員がいらっしゃるように、障害をお持ちの方々がこうやって登場することによって、障害を持っている方と健常者との間の共生という社会思想というものがだんだんできつつあるし、国民に対しての思想啓蒙や啓発にはよい刺激を与えているというふうに実は考えているわけでありますし、そのことがなされなきゃならないというふうに考えている者の一人であります。
それだけに、実は信頼をしておりました厚生大臣が答弁の中で、障害をお持ちの方々のことを特殊な人たちだという言葉を使われてみたり、また、これまた信頼申し上げておりました水田局長が、障害者の現行法によって年金生活が困難だという堀議員の質問に対して、同時にこれはまた訴えでもあったわけでありますけれども、これに対していろいろと前置きはありましたけれども、施設への収容をする、その方法しかないと、こういう収容という言葉が出たことはついても、いわゆる福祉の源であるこの年金、そして厚生省の総責任者の皆様方が、働く意思があっても現社会で完全雇用はまだ保障されていないときでありますから、それだけに頑張っておられ、その自立に対しておほめの言葉もありながら、一方ではそういうふうな発言をされるということについて、私はやはり前段申し上げたような共生という思想がお互いまだまだ、私も含めてしっかりでき上がっていないんではないかという反省を含めておるものでございます。
そういう観点からいたしますと、収容するという言葉は、どこかの用語としてあるのかもしれませんけれども、お互いが使うべき言葉ではなくて、全く非人間的であって、人間が人間を収容するということを厚生省が言われたことについては残念だし、さみしいしということを率直に申し上げておきたいと思います。
実は、その後のやはり本委員会に参考人の方をお迎えしたときに今岡さんは、障害をお持ちの方がそのマイクを通じて、厚生省がそう言ったと言っていたことがこの耳から消えないと怒りを込めておっしゃったこともこの場でまた聞いて大変責任を感じていることを申し上げながら、ひとつお互いの問題として、障害をお持ちの方と、そして健常者とがともにこの人間社会で共生をしていくんだという思想確立のために厚生省のお力添えを賜っておきたいということを申し上げておきたいと思いますが、いかがなものでございましょうか。
この発言だけを見る →質問に入る前に、実は十二月五日の本委員会で、その際に堀議員と厚生大臣や年金局長との間の討議を聞いておりまして感じましたことを率直に申し上げておきたいというふうに思います。
日本社会党は、みずからが護憲の党だと言ってまいりましたし、人権擁護、反差別の党であるということで今日まで頑張ってまいりました。そのようなことを含めて、実は参議院の比例区に私たちは堀さんに立候補を何度かお願いいたしまして、このたび見事に当選をすることができたわけでございます。国会の中には先輩である前島議員がいらっしゃるように、障害をお持ちの方々がこうやって登場することによって、障害を持っている方と健常者との間の共生という社会思想というものがだんだんできつつあるし、国民に対しての思想啓蒙や啓発にはよい刺激を与えているというふうに実は考えているわけでありますし、そのことがなされなきゃならないというふうに考えている者の一人であります。
それだけに、実は信頼をしておりました厚生大臣が答弁の中で、障害をお持ちの方々のことを特殊な人たちだという言葉を使われてみたり、また、これまた信頼申し上げておりました水田局長が、障害者の現行法によって年金生活が困難だという堀議員の質問に対して、同時にこれはまた訴えでもあったわけでありますけれども、これに対していろいろと前置きはありましたけれども、施設への収容をする、その方法しかないと、こういう収容という言葉が出たことはついても、いわゆる福祉の源であるこの年金、そして厚生省の総責任者の皆様方が、働く意思があっても現社会で完全雇用はまだ保障されていないときでありますから、それだけに頑張っておられ、その自立に対しておほめの言葉もありながら、一方ではそういうふうな発言をされるということについて、私はやはり前段申し上げたような共生という思想がお互いまだまだ、私も含めてしっかりでき上がっていないんではないかという反省を含めておるものでございます。
そういう観点からいたしますと、収容するという言葉は、どこかの用語としてあるのかもしれませんけれども、お互いが使うべき言葉ではなくて、全く非人間的であって、人間が人間を収容するということを厚生省が言われたことについては残念だし、さみしいしということを率直に申し上げておきたいと思います。
実は、その後のやはり本委員会に参考人の方をお迎えしたときに今岡さんは、障害をお持ちの方がそのマイクを通じて、厚生省がそう言ったと言っていたことがこの耳から消えないと怒りを込めておっしゃったこともこの場でまた聞いて大変責任を感じていることを申し上げながら、ひとつお互いの問題として、障害をお持ちの方と、そして健常者とがともにこの人間社会で共生をしていくんだという思想確立のために厚生省のお力添えを賜っておきたいということを申し上げておきたいと思いますが、いかがなものでございましょうか。
戸
戸井田三郎#28
○国務大臣(戸井田三郎君) 御指摘の点は、私どもも常に心がけている問題の一つでありますが、やはり答弁の中に不注意にもそういった言葉が出ることに我々は深く反省をしなければいけない、私はそう率直に感じます。
しかしながら、同時に、障害者の方々に対する我々の基本的な考え方は、障害を持つ方々にはいろんなハンディキャップを克服して自立した社会人として健常者と平等に社会参加をすることを容易にしていくことに常に努力を積み重ねていく、そういった基本的な精神は私どもは毛頭変わっておりません。そういう意味で、これからはいろいろな意味でちょっとした不注意な言葉がいろいろな影響を及ぼして御迷惑をかけるということに対しては、常に心していかなければならないと思っております。
この発言だけを見る →しかしながら、同時に、障害者の方々に対する我々の基本的な考え方は、障害を持つ方々にはいろんなハンディキャップを克服して自立した社会人として健常者と平等に社会参加をすることを容易にしていくことに常に努力を積み重ねていく、そういった基本的な精神は私どもは毛頭変わっておりません。そういう意味で、これからはいろいろな意味でちょっとした不注意な言葉がいろいろな影響を及ぼして御迷惑をかけるということに対しては、常に心していかなければならないと思っております。
深
深田肇#29
○深田肇君 では、本論である年金改革の問題に
つい入っていきたいというふうに思います。先輩議員とも相談いたしまして、前段申し上げたように一年生議員ですからどうしたものかなと思いますけれども、率直にこれまたやりますので御了解いただきたいと思います。
いわゆる衆議院段階において与野党が合意によって一定の修正をされて可決されてここへ回ってきているんですけれども、私は、十二月五日の本委員会での討議、そして十二月八日のやはり本委員会で参考人の方々の発言を慎重に聞いた上で、どうしても与野党合意によって衆議院で修正可決された年金改革関連法案について納得できない点が幾つかあると思うんです。その意味合いで、手続の問題はひとつこちらへ置いておきまして、内容について率直な意見を申し上げながら質問をいたしたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
まず、局長の方にお尋ねいたしますが、連合という労働組合が発行している「二十一世紀高齢社会への総合福祉ビジョン」という立派なものがあるんですが、これはもう十分御存じと思いますけれども、読んでおられると思いますので感想を伺いたいんですが、間違っている点がありますか、同時にこの点はいただけないという見解の違いがあれば、まず聞かせてもらいたいと思います。
この発言だけを見る →つい入っていきたいというふうに思います。先輩議員とも相談いたしまして、前段申し上げたように一年生議員ですからどうしたものかなと思いますけれども、率直にこれまたやりますので御了解いただきたいと思います。
いわゆる衆議院段階において与野党が合意によって一定の修正をされて可決されてここへ回ってきているんですけれども、私は、十二月五日の本委員会での討議、そして十二月八日のやはり本委員会で参考人の方々の発言を慎重に聞いた上で、どうしても与野党合意によって衆議院で修正可決された年金改革関連法案について納得できない点が幾つかあると思うんです。その意味合いで、手続の問題はひとつこちらへ置いておきまして、内容について率直な意見を申し上げながら質問をいたしたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
まず、局長の方にお尋ねいたしますが、連合という労働組合が発行している「二十一世紀高齢社会への総合福祉ビジョン」という立派なものがあるんですが、これはもう十分御存じと思いますけれども、読んでおられると思いますので感想を伺いたいんですが、間違っている点がありますか、同時にこの点はいただけないという見解の違いがあれば、まず聞かせてもらいたいと思います。