濱本英輔の発言 (税制問題等に関する特別委員会)

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○政府委員(濱本英輔君) お答え申し上げます。
 改革前の我が国の税制の基本的な枠組みができましたのは、御承知のとおり四十年ぐらい前のことでございまして、この四十年間、世の中は大きく変化いたしました。古い税制の枠組みではどうしても変化した新しい状況に対応していくことができなくなった、そういう状況をどうとらえるかということなんでございますけれども、改革前の税体系の仕組みの基本にございます所得課税、これはつまり勤労というものに着眼し、働けば働くほど重い税がかかってくる。しかも、所得の中に捕捉されやすい所得と捕捉されにくい所得があるということが広く認識されるようになってまいりました。
 そういうことによって生じます重税感あるいは不公平感というものはぬぐうことのできないものになってまいりました。一方、新しいいろいろなぜいたくあるいは便益といったものを含みます消費というものに対します課税がアンバランスなものになってまいりました。そういう側面からも税に対する不満が募ってまいったと我々は感じました。
 折から、将来に向けましてだんだん税を支払う人たちとそれからその税によって恩恵を受ける人たちの割合というものが変化していくと考えました場合に、今までどおり働けば働くほど重い税金を課していくというそちらの方向へ傾斜していっていいんだろうか、これはやっぱり部分的な手直しということではなくて税の基本的な枠組みに手をつけていただかないことにはどうにもならないというふうに感ぜられた。
 そういう認識のもとにどういう基本的な理念によって手直しを行うかという議論が長く続いたわけでございますが、やはり改革の基本理念といたしましては、一つには税制に対する最も重要な国民の信頼というものをつなぎとめていきますための負担の公平ということをどうして実現していくか。それから、生き生きした経済活動というものに税が加わっていきまして経済活動ということを
ゆがめるということがあってはならない、それをどうして阻止するか。あるいは税金というのは非常に複雑なものになりがちでございますので、わかりやすくて、できるだけいろいろな事務負担がかからないような、そういう簡素な税制をつくるべきであろう、そういう基本理念に立って改革が行われたわけでございます。
 この精神は、税制改革法第三条に法文として明記されたわけでございます。そして、所得、消費、資産という課税対象というものにバランスのとれた適正な税制改革を目指したところでございます。

発言情報

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発言者: 濱本英輔

speaker_id: 20791

日付: 1989-11-30

院: 参議院

会議名: 税制問題等に関する特別委員会