吉川芳男の発言 (税制問題等に関する特別委員会)

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○吉川芳男君 対立だけでなくて協調していこうという精神のことについては後刻私も述べたいと思いますから、まあまあその点は承っておきます。
 この七月の参議院選挙が百歩譲って消費税に相当なウエートあるいは最大のウエートが置かれた選挙であったといたしましても、当時は消費税導入初期の混乱期であって、相当異常な状況の中での選挙ではなかったかと思うのであります。四月に実施されてふなれであり、日常買い物の消費への課税が面倒だとかあるいは煩わしいとか、一円玉のはんらんだとかといったような混乱や驚きや不安等が広がっているさなかであったことは事実だと思うのでございます。
 さらに、当時のマスコミ報道も、時間がたった今日時点で振り返りますと、初めての消費者課税ということで消費者も事業者も戸惑いがあった、この戸惑いがあることをあたかも消費税が悪税かのごとく報道して、消費者の不安をかき立て、消費税の悪印象を増幅させたことは私は否めないと思っております。こう言ってはなんでございますが、七月の参議院選挙は野党が言う消費税が最大のテーマであったというなら、私が言う異常事態のもとで行われたことも認められるべきだと思うが、いかがでございますか。本当に冷静な判断が下されたのでしょうか。
 その証拠に、この参議院選挙後の世論調査を見ますると、消費税廃止の意見よりも消費税存続、見直しの意見が多いことではっきりしております。もうしばしばこの委員会でも出ましたが、北さんの御指摘をもう一遍紹介させていただきますと、毎日新聞では廃止三八%、見直し五六%、読売新聞では廃止四二%、見直し五五%、朝日新聞では廃止三五%、見直し六二%、NHKの調査でも廃止が四一%、見直しが五七%と、こういうことになっておるのじゃございませんか。
 野党のこの消費税廃止の態度は、実は、民意に従って政治を行う、国民の声を聞いて政治を行うと言っている皆様方の立場と私は矛盾しているのではないか。失礼な言い方になるかもしれませんが、どうも一つの姿勢に固執し過ぎる政治姿勢。特に社会党の場合は、日本と朝鮮半島との関係や、また日米安保条約をめぐる安全保障の問題、さらには原子力発電等エネルギー政策等というものが問題になっておるわけでございます。
 いささか脱線になるかもしれませんが、ある皮肉な政治評論家は、自民党がかくも長期政権を維持しているのはその政策が無原則、無節操、無定見なるがゆえだ、こう言っていることを聞いたことがありますが、これはそっくりそのまま受け入れるというわけには私はいきませんけれども、言い得て妙なところがあると思うんです。ということは、社会党を初め野党の皆さんが言い始めた政策の中で、特に福祉関係については我が党がどんどんと取り込んで実施に移しているものが相当あるわけです。つまり、自民党の政策は時代とともに柔軟な姿勢を持っている。政策にフレキシビリティーがある。それに対して皆さん方の政策というのは硬直した政治姿勢である。これが私は政権担当能力を失わせている根本原因ではないかというふうに思っているのでありますが、いかがでございますか。

発言情報

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発言者: 吉川芳男

speaker_id: 4743

日付: 1989-12-04

院: 参議院

会議名: 税制問題等に関する特別委員会