山岡賢次の発言 (税制問題等に関する特別委員会)
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○山岡賢次君 私が申し上げているのは、余裕があるとおっしゃっているのは平均同士で余裕があるということですね。それはそうです、平均同士なら余裕があるんですが、果たして貸倒引当金の趣旨が平均同士でよろしいのかな、むしろ平均より悪いところが貸し倒れ率が高いのであって、平均より高いところはないんです、そういうことは。ですから、平均で余裕があるからというのは、平均で給料でも払おうというならまだいいですけれども、ひっくり返ったときという話ですから、そういうものの趣旨からいったら、平均ならいいというお考えは余りよくないんじゃないですか。しかも余裕があるというけれども、私は平均でとらえるのじゃなくて、悪い方でとらえたらと、こういう観点で申し上げているわけでございます。お答えは結構です。
それでは、各業種おおむね三分の一圧縮と今お答えになりました。そしてお聞きする前にお答えいただきましたが、私が申し上げたいのは貸倒引当金と一概に言ってもいろんな業種があるわけでございます。業種によっても中身もかなり違うわけでございますが、おっしゃるとおり金融・保険業がその中で最大でございます。今の数字のとおり、四六・何%と言われましたですね、約五割近いものが金融、保険でございますから、この際せっかく言っていただいたわけでございますから、一つずつの業界をやっていったらこれは大変ですから、きょうは金融、保険だけ取り上げて、じゃその実態というものを考えていただこう、こういうことでございます。
私もそういう関係には詳しくない方ではない、つまり詳しいということでございますが、様子が大変変わってきているわけでございます。そして、金融機関をめぐるリスクというのが非常に多様化し、拡大してきている。抽象的な表現で言えばそういうことでございまして、これまでのような貸
し倒れ実績率、すなわち、百歩譲って先生のおっしゃる平均なんだということで考えてみても、今までの実績でそれでよいのかな、こういう疑問を持つわけでございます。
金融機関の貸し出しというのは、今までは先生御案内のとおり製造業が中心だったんです。そうですね、だれが考えてもそうなんです。製造業が中心、そして担保つきなんです。みんな怒ってもおりました。いろいろ理由があるんですが、製造業で担保がなきゃ借りられないじゃないか、そういう御指摘も私は大蔵委員会で聞いたような覚えがあります。そういうものが主流であったんですが、最近は産業構造が大変変わってきております。経済のサービス化に伴って、流通・サービス業、これが非常に広がってきた。今度の消費税の問題もまさにそうなんです。形態が変わってきた、それに合わせる税制を考えなきゃいけないというのがこれからの税制であるわけでございます。ということはまた、サービス業だけじゃなくて個人向けの無担保貸し出しという割合も非常に増大してきたんです。
もちろん金融自体が緩んで貸し場がなくなってきたということもあるのかもしれません。しかし、おれが貸した金をなぜ貸さない、こういう批判も非常に強くあるわけでございまして、そういう個人への貸し出しも非常に強くなってきた。つまり、中小企業、個人分野の資金需要が非常に高まってきて、その貸出量も多くなってきた、こういうふうに世の中が変わってきている。数字で申し上げますと、業種別貸出残高の推移は、昭和四十年ごろは製造業が四八・七%、大体製造業が半分だったんです。しかし今は製造業は一七・四%です。これにかわってサービス業や個人向けがその分増大して、それだけでももう三割になって、製造業向けの大体倍近くにまで今なってきているという実態なんです。
また、全国の銀行の規模別の貸出残高の推移を見てみますと、大企業は貸し出しは年々減少、中小企業はふえている、また個人もふえている。そこも先ほど申し上げたように入れかわって、これらに対する貸し出しのウエートは今や八割近くにも達している。このような実態の変化をとらまえて税制というのは定めなければならないと思うわけでございまして、そういう意味からしますと、こういうことは別に悪いことじゃないんですよ、大変結構なことなんです。しかしそれに備えるような貸倒引当金というのはむしろそれに対して厚みを増しておくこういう時勢に、これを圧縮していく。反対ではない、なくそうとは思っていないが圧縮しようと。それはまさに時代の要望に反すると思うわけでございますが、太田先生いかがですか。どうぞどなたでもいいですよ。