山岡賢次の発言 (税制問題等に関する特別委員会)
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○山岡賢次君 ありがとうございます。
私は大体勝木先生と認識が合うんですが、その点は認識というよりも実態がちょっと違うんじゃないか。今個人の中でも一部の金持ちだと、こう決めつけられましたが、実際に投資したり、もう何とか商事にまで投資する、あんな危ないところにまでやるような風が隅々に今行き渡っているので、ごく一部の人がやるという認識は、これは同じ世代ですが随分お古いお考えじゃないかと私は思うわけでございまして、今は一億二千万の国民が押しなべて中流意識を持っているんです。また一世帯当たりの貯金が一千万円を突破しているのが今日であるわけでございまして、勤労者の生活実感から見て、まだまだ持てる人と持たざる人に厳然とした格差感がある、これもまた事実です。これも否定していないわけです。しかし勤労者であっても毎月の給料やボーナスからこつこつとためたお金でこの気持ちの格差を幾らかでも埋めようと、そういう意味では株式投資にみんなささやかな夢をかけているわけでございます。
そんなことを言っちゃ申しわけないが、日本人が住む家はマッチ箱と言われながら、やっぱりいい車に乗ったり、いい服を着ているというのも、そういうところで満足していこうという気持ちがあって、今の実態というのは、株式投資は庶民の夢になっている。土地や家はこれは別な意味ですが、確かに今厳しい、無理がある。少しでもいい車に乗りたい、夏休みには家族そろって海外に行きたい、こういうささやかな夢を実現する手段として株式投資を行っている。こういう実情を我々はよく知っておかなきゃいけないと思うわけでございまして、ややもすると株式市場イコール金持ちがさらに金持ちになるための市場、確かにそういう時代もあったのかもしれません。
また、プロが活躍する市場、こういった固定したイメージが先行しがちでございますが、例えばNTTの株を売り出したときにあれほどのフィーバーぶりを示した、主婦やサラリーマンがNTT株に夢をかけた、こういう一例も記憶に新しいところであって、私なんかそれに乗りおくれたぐらいでございました。株式市場というのは今や国民生活に完全に根づいた市場となっている、これが現代の実態であり、持たなきゃならない感覚であるわけでございます。
しかし、こういう実態であるにもかかわらず、改正案はこの市場から投資家を排除してしまう、こういう危険性があるのではないだろうか、そういうことを心配しているわけでございまして、最近の新聞にも次のような投書がございました。読ましていただきます。十一月三十日の読売。
有価証券譲渡益課税強化に反対 自営・志村光一 四十五歳 甲府市
野党の消費税廃止に伴う当面の代替財源案の中に、有価証券譲渡益(キャピタルゲイン)課税の強化と、有価証券取引税の税率引き上げが盛り込まれていますが、この課税強化には絶対反対します。
株式投資は、今や一般大衆の大切な貯蓄手段の一つです。株式投資は一部の資産家だけが行っているものではなく、多数の個人投資家も株主となっています。株式取引に対する課税強化は、一種の大衆課税と言えます。
欧米諸国では、株式取引に対する課税を軽減する動きが潮流だと聞いています。こうした現状を踏まえずに、単に財源確保のために、株式取引への課税強化を行うと、一般個人投資家が株式市場から離散してしまい、ひいては日本の経済成長に大きなマイナスになると思います。
これは確かに一投資家の言葉でございますが、私はまことに的確な気持ちをあらわしているのではないかと思うわけでございます。
そこで、いま一度お伺いを申し上げます。提案されている課税強化は、端的に言えば、個人投資家は株式投資をするな、こんなような思いを受けるような法律でございます。私にはどうもそう言っているようにしか思えないのでござまして、これは単に税金を取りやすいから取る、あるいは偏見を持って取るということではなくて、庶民のささやかな夢を奪わないように、こういうふうに税制を考えるべきだと思うわけでございますが、この点いかがでございますか。