井上吉夫の発言 (税制問題等に関する特別委員会)

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○井上吉夫君 ただ、どこかの変更、見直しをいたしますと、必ず新しい課題、それのなれまでにどうしても時間も手間もかかります。同時に、製造、卸等の段階において一・五の軽減税率、そして小売段階では非課税ということになりますと、一体どう変わるのかなという、そのことをめぐっての不安等は随分と既に言われております。
 最も逆進性の最たるものとして、日常みんなが買うものといえばまず食料品であろうということがこの消費税に対する指摘の第一に掲げられて、久保議員もそのことを第一に述べておられました。確かにエンゲル係数等を考えますと、必ずしも消費全体の中に占める食料品の割合というのはそんなに大きくないかもしれません。昔よりもだんだん減ってきている。そして金持ちほどエンゲル係数は低いということが言われておりますが、しかしこのことがやっぱり消費税の中での国民全般からいわば嫌がられた一番最たるものであろうと思います。実質上減る分が何だ一・五%程度かという話があるかもしれませんが、三%が一・五%になれば半分でありますから、一・五%という率だけの議論ではなしに、広く浅く後世代のためにどうしてもみんなで受け持っていこうではないかという間接税の広げ方の中にこの道を選ぶことが正しいとするならば、特にこのことへの理解を求める努力を、いよいよ決まりましたならばひとつ従来以上に、大蔵大臣、政府全体としてその努力をしていただくように希望しておきたいと思います。
 消費税の見直しの第二の柱は、事業者にばかり配慮した仕組みとなっているのではないかとの批判のあった製造について思い切って手をつけたことであります。
 具体的には、第一に、大企業が消費税を納めるまでの間に財テクで金利を稼いでいるという批判に対して、納付の回数をふやして早く国庫に納めさせることといたしました。具体的には、一定規模以上の事業者に対しては、現行六カ月に一回申告納付すべきところを三カ月に一回の申告納付としたことであります。第二に、企業が交際費とか乗用車を社用で支出した際、仕入れ税額控除を否認し税金を負担させることとしたことであります。第三に、価格表示のカルテルについても、独占禁止法の原則を踏まえ、その取り扱いについて廃止を含んだ検討をすることとしました。第四に、免税点制度、簡易課税制度等については、事業者が一巡、一めぐり納税した時点で早急に結論を出すこととし、その準備として簡易課税については、業種間、事業の種類によってみなし仕入れ率が必ずしも同率ではないということから、みなし仕入れ率は政令事項とすることとしたことであります。この措置により、簡易課税のみなし仕入れ率は実態に合わせ速やかな対応が可能になったと考えられます。
 このうち、大企業が消費税を納税するまでの間運用して利益を得ているのではないかとの批判にこたえて中間申告納付の回数をふやすこととした措置は余り知られていないようですが、これらの措置も消費税の中の公平を一層追求しようと努力している点で評価できると思いますが、大蔵大臣の見解を伺います。

発言情報

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発言者: 井上吉夫

speaker_id: 10410

日付: 1989-12-11

院: 参議院

会議名: 税制問題等に関する特別委員会