浜田卓二郎の発言 (外務委員会)

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○浜田(卓)委員 お話はわかりますけれども、しかし、では今対応措置として決定された事柄がどのような形で遂行されつつあるか。例えば、医師の派遣、これは私、後にまた意見を申し上げますけれども、百名ということがうたってあります。これはよく聞きますと、外務省は民間のお医者さんにお願いをする、文部省は大学の附属病院にお願いをする、そして厚生省は国立病院にお願いをする、それぞれの分担でありますけれども、例えばそういうことは、この一つの対策本部から一つの指示系統で、そして計画的に迅速にいかなければあの対応措置ですら絵そらごとに終わりかねない、私はそういう心配もしているわけであります。形はともかくとして、その実施について、さらにまた今後考えられる変化に対する対応について、私は今までのような形ではなく、まさに政治的なリーダーシップのもとで行われるべきであるということを再度お願いをしておきたいと思います。
 次に、冒頭申し上げましたけれども、今回のことは東西の冷戦、対決、そういう時代から、新しい国際秩序が構築される、まさにその出発点に立っていると私は思っております。
 実は、我が国の憲法の前文には、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」ということを高らかにうたっているわけであります。これは、我が国の平和憲法が、国際連合を中心とする安全保障体制を基本的に支持している、その精神の発露であるというふうに私は理解をいたしております。
 さらに、昭和三十二年五月に、国防会議及び閣議で国防の基本方針というものが決定されておりますが、その第一項で、「国際連合の活動を支持し、国際間の協調をはかり、世界平和の実現を期する。」と国連中心主義が明示してあるわけであります。こういうことから考えますと、私は、我が国の平和憲法の体制というものは非常によく物を考えてつくってあるという気がするわけであります。つまり、我が国の防衛については専守防衛、これは自衛隊を中心にしてやっていこう、そして他国がかかわる国際紛争についてはこれは国連を中心にやっていこう、国連中心主義であります。そして、我が国の安保条約も、この国連の機能が十分強化された暁には自動消滅をする、そういう仕組みになっているわけであります。
 ですから、私は、この我が誇るべき平和憲法をよく生かし、今後も継続していくためには、まさにこの仕組み、想定されているフレームが全体として有効に機能していくことが必要であると考えております。特に、東西の対決の時代が終わり、ソビエトまで参加して安保理事会の決議が行われる、そういう状況に今立ち至りつつある、確かに我々が想定して追求してきた国連中心主義というものが今まさに動き出そうとしている、そういうときに当たると私は考えているわけであります。ですから、我が国はまさに憲法のもとにあってこの国連の機能をさらに強化し、そして強化した国連の機能に参加をしていく、そういうことが今後必要だと思うわけであります。
 そこで、時間がありませんから、国連の活動と我が国の法体系、これとの関連について、二、三伺いたいと思います。
 第一点は、昨日の憲法調査会で法制局から既に見解の表明があったというふうに報道されている点でありますが、今ペルシャ湾岸で起きている事態を分析いたしますと、まず国連憲章五十一条の集団自衛権の枠組みの中で各国軍があそこに集結をした、その後国連憲章四十一条で経済封鎖というものが決議をされ、さらに追加の決議が行われてこの経済封鎖を実効あらしめるためにあそこに集結している各国軍がいわば国連によって認知をされたわけであります。そして、必要最小限の武力行使を認められている。つまりこの一連の動きを総合して言うならば、まさに今イラク紛争に対応して行われているのは国連中心の紛争処理であるということであります。
 そうであるならば、我が国の憲法の精神に照らしても、この国連中心主義で行われている紛争処理、それに対する平和的手段による後方からの支援というのは当然私は認められてしかるべきであるというふうに思っております。であるならば、この前の措置で決定されたお医者さんの派遣、それをさらに民間の輸送手段に頼る、そういう措置は私はいかにも不十分であると思うわけであります。つまり今なぜ自衛隊の医務官、さらには看護士、これを派遣することができないのか。それは憲法上の問題ではなく私は自衛隊法上の問題である、そのように考えますけれども、その点についての大臣の御認識をまず承りたいと思います。

発言情報

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発言者: 浜田卓二郎

speaker_id: 11564

日付: 1990-09-07

院: 衆議院

会議名: 外務委員会