橋本龍太郎の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)
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○橋本国務大臣 消費税という税制が基本的に所得に対する逆進性を持つということは、今までも私どもは否定をいたしておりません。ただ、同時にその場合に、私は委員に御注意願いたいと思いますのは、こうした税制をしいております各国の税率に比して我が国の消費税の税率は非常に低い。この事実自体が、既に他国の同種の税に比べて逆進性という意味からは非常に大きな効果を発揮しているということであります。しかし、確かにそのすべての物品あるいはサービスに対して課税をお願いをするわけでありますから、お年寄りや社会的に弱い立場の方々にも消費税の負担が及ぶという意味では、逆進性というものは否定できません。ですから、そういう点については、私どもはほかの税制、さらには社会保障等と組み合わせて御議論を願いたいということを申し上げてまいりました。
委員から今御指摘がありましたけれども、今回消費税そのものにおきまして、飲食料品の税負担軽減のための特例措置を講じると同時に、住宅の家賃あるいは身体障害者用物品、第二種社会福祉事業、さらに老人に対する在宅サービス等を非課税とするほかに、年金生活の方々に対しましては、既に所得税や住民税において公的年金等控除額の引き上げ等を行いまして、一層の減税を実施をしております。ちなみに、年金受給者の所得税の課税最低限は、六十五歳以上の御夫婦で三百一万八千円でありましたものを三百二十一万八千円に直しております。また、歳出面におきまして高齢者の保健福祉施策というものを飛躍的に拡大していこう、そして将来に対する目標を定めようということで、「高齢者保健福祉推進十か年戦略」を定め、その目標を明らかにし、平成二年度予算から既にその実現に向けて動き始めておるわけでありまして、これは、社会的に弱い立場にある方々に対する施策をきめ細かく実施していこうという政府の考え方であります。
また、今回の見直しによります食料品あるいは住宅家賃など、その対象となります支出品目を実収入と対比して、いわゆる年間収入の五分位階級で見てまいりますと、第一分位では二五・七%、第五分位では一四・九%と低所得者ほど大きくなっております。このため課税対象支出は、見直しによりまして第一分位におきましては従来の六七・五%から四一・八%へ大幅に低下をいたします。一方、第五分位では五〇・九%から三六・〇%へと、より小幅な低下にとどまっております。また、第一分位と第五分位の差を計算してみましても、現行一六・六ポイントございますものが見直しの結果五・八ポイントに縮小するわけでありまして、こうした試算をしてみましても、見直しによりまして逆進性は大きく緩和されている、そう申し上げてよろしいと思います。