森井忠良の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)

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○森井議員 我々も、これから二十一世紀に向けて社会保障に相当な金が要るであろう、これはもう真剣に考えております。私は、ささやかな経験ですけれども、ほぼ社労畑一筋に歩いてまいりましたから、今藤井委員御指摘のように、厚生年金にしても医療にしても大変な状態になることは、私どももそのまま認識をしております。
 例えば厚生年金等も、将来支給開始年齢を六十五歳にしても、今の保険料、先ほどは給付をおっしゃいましたが、保険料の観点からいいましても、現在一四・三%、やがて一四・五%になるわけですけれども、これと将来の保険料の負担はどうなるのか。昨年の国会で一部、負担を少し減らしましたけれども、このまま推移をして二〇二〇年になりますと、今の大方倍、二六・一%ぐらいの保険料になってくる。医療については、これも老人医療、それから国民医療費もふえておりますから、恐らく今の倍額近くになる、八十兆円ぐらいになるのではないかというふうに私どもも考えておるわけでありまして、そうなってまいりますと、これはお金は要るのですよ。そしてまた、そのためなら、ちゃんと手順が明確なら、国民も要るものは出しましょう。私ども先輩の年金生活者の方々と話をしますと、森井さん、要るものは出すよ、しかし消費税の導入の仕方はひどいじゃないか、これが返ってくるのです。
 それからついでに申し上げますと、藤井委員非常に御見識の高い方でありますから、率直に自由民主党の消費税等大型間接税の導入等に関して資料をもとにおっしゃったわけでありますけれども、これもやはり年金で暮らしていらっしゃる皆さんの言い方は、昭和五十四年の総選挙、大平さんは正直でございました。今国の財政再建を図るためには一般消費税が必要なんだ、堂々と選挙の公約に掲げて選挙戦を戦われた。もともと私は、率直に申し上げまして、お世辞じゃありません、大平さんは好きでございました。うそ偽りのない正直な方でありまして、そして我々野党議員についても常に気を配っておられまして、余談でありますけれども、私のような者が陳情団を大蔵大臣のところに連れていきましても、ちゃんと大平さんはそれなりに仁義を守って、そして陳情にこたえてくれました。そういう方でございました。比較をするわけではないのですけれども、今度の消費税のもとになったのは、御存じのとおり、大型間接税は導入いたしません、マル優の廃止はいたしませんと言われて、そして八六年の選挙で大勝したら、それこそある日突然売上税の問題が出てきたわけでしょう。これが困るということなんです。
 ですから、私どもも二〇二〇年の人口のピーク時に一体社会保障の給付と負担がどうなるのか、真剣に考えております。しかし、真剣に考えておりますが、厚生省や大蔵省が昭和六十三年に出した例の「二十一世紀初頭における高齢化状況等及び社会保障の給付と負担の展望」というのを、数字だけ羅列したものでありますが、見せていただきました。根拠も何もない。それから、年金についても医療についても、全く改革を頭に入れないで、今の制度をそのまま適用して、推計をしたらこうなるという法外な数字です。これは今の資料をもとにいたしましても、百九十五兆から二百四十兆ぐらいのお金が要るのです。その当時政権がどこに行っているかわかりませんけれども、少なくとも私どもが連合政権をとった場合でも同じような課題を抱えておるわけでありますから、本気で取り組んでいきたい。しかし、神様といえども人口のピーク時になります二〇二〇年に一体どうなるのかというのはわからない。ですから、私どもも真剣にこの問題を議論をしていきたい。
 ただ、藤井委員の発言を聞いておりまして感じましたことは、おまえらが言っておるような社会保障を実現しようとすればお金が足りないだろうと御指摘のはずなんです。したがって、将来あるべき税金の姿を示せ、こうおっしゃるわけです。私どもも将来あるべき税金の姿を示そうと思って、しかも永田町の論理でなしに、広く国民の意見を聞いた上で、揺るぎない税制をつくっていきたいということから税制改革協議会を御提案を申し上げておるわけでありまして、私どもは逃げ込むためにこの協議会をつくるんじゃ決してありません、これは。本当に国民の皆さんの御納得をいただいて、いい税制をつくっていきたいということで熱意に燃えておりますわけで、御理解いただきたいと思います。私が気になりますのは、同じような論理で、社会保障でお金が足りない、今の消費税は三%、やがてたくさんお金がかかるんだからこの税率を上げようじゃないかという論理にすりかわる危険性の方が私はむしろ大きい、こういうふうに考えておることを申し上げます。

発言情報

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発言者: 森井忠良

speaker_id: 6858

日付: 1990-06-14

院: 衆議院

会議名: 税制問題等に関する調査特別委員会