早川勝の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)
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○早川委員 丁寧なお答え、ありがたいのですけれども、時間の関係で傾向だけお答えいただきたかったと思ったのですが、私の方で言います。
賃金格差もよく見ていると拡大傾向に変わってきている。そうすると、シャウプのときと売上税、六十一年、六十二年ぐらいのタームで、長期間で比べると確かに格差は縮まっているけれども、最近は広がりつつあると言われたのですね。事業規模間に賃金の、つまり勤労者が大手に働くのか中小で働くのかによって格差が広がってきている。それで地域間格差も、先ほど言ったように所得について言えば拡大傾向にある。
それから、今長官がお答えになりましたけれども、もっと端的には平成元年度経済白書に次のような指摘がされているわけです。金融資産格差の動向を分析されて、その結論的には「所得分配と比較して資産分配の不平等度のほうが高い」。つまり金融資産を持っているか持っていないかというのは、所得以上に、その差以上に大きいということを言っているわけですね。それから土地等を含めまして、住宅等を含めまして実物資産についてはどうかということなんですが、「五十九年から六十三年にかけての地価上昇により不平等度が高まっていることがわかる。」今ですと、この傾向はもっと高まっているというふうに思います。そうしますと、所得水準の上昇があったけれども格差が縮小した、こういうのがある面で経済的には非常に大きなバックグラウンドだと思うのですけれども、最近、簡単に言えば六十年度ぐらい、この五年間ぐらいだけを見てくるとだんだん広がってこようとしている、そういう傾向をたどるのじゃないかなと不安を持つわけですね。
そうしますと、消費税を入れて所得と消費と資産とのバランスを考えるのだと、こう言われているのですけれども、あの改正の中では、資産のところの改正の中身を見ますと、相続税を減税したり、それから株については総合課税原則だけれども分離課税にするとか、そういった措置をしたことを考えると、そしてその一方で消費税を広くか
けていった、逆進性があるかどうかなんてこれは言わずもがなで、それ自体あることははっきりしているわけですから、そういったことを考えますと、最近の生活、所得、資産拡大傾向を考えた場合、あのときの税制改革で何が落ちていたのかといいますと、資産課税のところが落ちていたのじゃないか、あそこをもっときちんとやるべきだったのじゃないか、順序からしてもそうではなかったのかというふうに考えるわけですけれども、この点、大蔵大臣はいかがですか。