中村正三郎の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)
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○中村(正三郎)委員 派遣委員を代表いたしまして、団長にかわり私からその概要を御報告申し上げます。
派遣委員は、山崎拓委員長を団長として、加藤紘一君、工藤巌君、関谷勝嗣君、佐藤敬治君、村山富市君、和田静夫君、渡部一郎君、正森成二君、中井洽君、江田五月君と私、中村正三郎の十二名でありましたが、現地参加委員として戸田菊雄君が参加されました。
会議は、ホテル仙台プラザにおいて開催し、現地各界の意見陳述者の方々から、現在本委員会で審議中の五法律案について意見を聴取し、これに対して熱心な質疑が行われました。
意見陳述者は、東北経済連合会副会長兼専務理事竹澤清隆君、宮城友愛会議議長佐竹元春君、宮城県古川市長千坂侃雄君、東北学院大学経済学部教授野崎明君、東北電力株式会社取締役宮城支店長針生弘吉君、日専連仙台会常任理事松沢健男君の六名であり、消費税法等の一部を改正する法律案に賛成する立場からの意見と、消費税法を廃止する法律案外関連三法案に賛成する立場からの意見がありました。
その陳述内容につきましてごく簡単に申し上げますと、消費税法等の一部を改正する法律案に賛成する立場からの意見としては、消費税は、先般の税制改革が所得、消費、資産等の間でバランスのとれた税体系を整備するために導入されたものであり、豊かな高齢化社会を支えるための安定的な税として評価できること。定着している点としては、税の転嫁や納税事務等にあっては余り問題が生じていないこと、むしろ廃止された場合は、導入時の苦労を再度味わうことになること、また、将来の税制に展望のないまま廃止することは、企業経営に大きな支障を生ずること。今回の見直しにおける飲食料品に対する小売非課税その他非課税措置の拡大は、いわば暮らしの視点に立った見直しであり期待できること等が挙げられました。
このほか、消費税は現在貴重な地方の一般財源となっていることから廃止は適切でなく、また、個別間接税の復活や法人税率の引き上げ等廃止に伴う代替財源案は、現在の社会経済情勢、特に、国際化の進展の中にあって適切なものとは言えない等の意見が表明されました。
また、消費税法を廃止する法律案外これに関連する三法案に賛成の立場からの意見としては、導入の経緯については、公約違反であること及び不公平税制の是正等が先になされるべきであったこと。構造的欠陥については、所得に対する逆進性があること及び中小事業者の事務負担に配慮したとされる簡易課税制度等にあっては、消費者の負担した税が国庫に入らない場合があることや、そのため事業者が消費者から不信感を抱かれている場合もあること。見直し案については、例えば飲食料品について小売段階を非課税とする等の措置を見ても、見直しに応じて飲食料品の価格が下がる保証はないなど逆進性緩和の措置として不十分であるばかりか、税制をより複雑なものとして事務負担を増大させるおそれがあること、簡易課税制度等について十分メスが入ったと言えないこと等が挙げられました。
このほか、消費税の申告・納税が順調であるとしても、これは国民が納得したためではなく、このことをもって消費税は定着したとは言えないし、福祉ビジョンを明らかにした上で国民負担のあり方を議論すべきである等の意見が述べられました。
次いで、各委員から陳述者に対し、消費税の見直し案に対する評価、是正すべき不公平税制及び行うべき行財政改革の具体的事項、逆進性の見方、消費税定着に関する見解、土地保有税の新設等土地税制を初めとする資産課税見直しの必要性、消費税の見直しに関連し、簡易課税制度等の問題点や税率引き上げの可能性、福祉への優先充当、さらに見直しに係る事務負担と事業者の具体的対応、先般の税制改革が一般勤労者に与えた影響や地方財政への影響、所得の平準化状況、法人の税負担のあり方等について質疑が行われ、滞りなく全部の議事を終了した次第であります。
以上でありますが、会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと存じますが、速記録ができましたならば、本委員会の会議録に参考として掲載いたしたいと存じますので御了承願います。
なお、現地会議の開催につきましては、地元の関係者を初め多数の方々の御協力をいただきました。ここに深く感謝の意を表し、報告を終わります。