嶋崎譲の発言 (税制問題等に関する調査特別委員会)
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○嶋崎委員 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党、進歩民主連合の四会派代表の共同提出による消費税廃止関連三法案及び税制再改革基本法案に賛成し、内閣提出による消費税法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案には反対の立場で討論を行います。
今回、四会派提出による消費税廃止法案等四法案と内閣が提出いたしましたいわゆる消費税見直し法案が本特別委員会で活発に論議されましたことは、我が国憲政史上特筆さるべきことであると言わなければなりません。とりわけ、四会派によって消費税廃止関連法案が議員立法で提出され、昨年の参議院での審議に引き続き、それに関し与野党対等の立場でさらに論議されましたことは、意義深いことであったと言えます。
国政の柱とも言える税制のあり方を国会議員同士が論議することは当然のことと申せましょうが、これまでは政府提出法案に対する質疑、質問が中心で、与野党議員が本格的に質問し、答弁する機会が余りにも少なかったのであります。立場が違う与野党が意見を異にすることは当然のことであり、今回の消費税問題についても考えは真っ向から対立しておりましたが、それだからこそ一層真剣に論議ができたのではないかと思うのであります。
さて、私は、本委員会での与野党の主張、そして政府の主張を拝聴し、消費税は廃止されなければならないという考えにますます確信を持った次第であります。政府・自民党は若干の見直しによって消費税を存続させ、定着させようとしているのでありますが、これは誤りを繰り返すものであり、とってはならない道であります。今なら欠陥消費税を廃止することができますし、またやらなければならないことであります。その立場から、四会派提出の消費税廃止法案等四法案には賛成であり、消費税の見直し法案には反対であります。
その理由の第一は、消費税は自民党が国民にその導入を絶対に行わないと公約した大型間接税であります。したがって、自民党が大敗した昨年の参議院選挙の結果やさきの衆議院選挙の経過を振り返っても、廃止が至当であります。政府・自民党の中には、我々の主張を逆手にとって、総選挙で消費税は国民に認められたと主張する方もおりますが、選挙中は消費税問題が争点となることを必死になって回避しようとしたり、消費税の再見直しや凍結論まで公言していたのは一体どこのどなたでしょうか。消費税反対の声が根強い現状を勘案すれば、政府の見直し案よりも、四会派の廃止法案を支持するのは適切な判断であると自負しております。
消費税廃止に賛成する第二の理由は、所得格差、資産格差が拡大している傾向にある中で、所得に対して逆進的な消費税を存続させることが、格差拡大をさらに助長することになるからであります。非課税範囲の若干の拡大、食料品に対する小売段階での非課税、卸売段階などでの軽減税率適用などの見直しによっても、逆進性は依然として緩和されません。
政府の調査でも、所得格差は昭和五十六年から拡大傾向にあることが明らかにされております。戦後混乱期、そしてシャウプ勧告当時と比較して所得が平準化、高度化しているのはいわば当然のことでありますが、それをもって消費税を正当化することはできないのであります。所得の地域間格差、企業規模間格差、年齢間格差、そして資産格差も拡大しております。その中で、消費税が導入されたことが問題なのであります。
政府・自民党は、所得に対する逆進性の緩和や社会政策的配慮から非課税範囲の拡大、食料品の小売段階非課税、その他では一・五%の軽減税率の適用を図ったとしておりますが、消費税負担の軽減効果は、標準世帯の場合、年一万四千円、月千円程度にすぎません。それも想定どおりに価格が引き下げられた場合のことであって、事実上あり得ないことと言わなければなりません。小売段階非課税、卸売段階などでの特別低税率という制度は、消費税をまさに世界に例のない複雑でわかりにくい税にしただけのことであります。
また、政府の見直し案では、消費税収入については、「国民福祉のための経費に優先して充てる」との条文を書き加えておりますが、反福祉である消費税への不満を和らげるための方便であり、不当表示であります。消費税は、一般財源であり、特別会計に限定された歳入とされているわけでもなければ、新たに福祉関係の特別会計を設け、その財源とする措置が考えられているわけでもありません。制度的保障もなく、ただ条文に訓示規定を置き、消費税は福祉のための財源であるかのごとく規定したからといっても、それはイメージづくり以外の何物でもなく、偽りの看板であります。仮に将来、消費税が福祉目的税とされれば、福祉に充当するということで税率は大幅に引き上げられ、それを拒否するのであれば、福祉の後退を容認することになるということで、二者択一が迫られる危険性が大きいことを危惧するものであります。消費税自体が反福祉であり、弱い者いじめの税制であることを改めて強調しておかなければなりません。
第三に、簡易課税制度、限界控除制度、免税点制度など中小事業者の事務負担を配慮したとする措置の問題点を指摘しなければなりません。これらは申すまでもなく、消費税導入に強く反対していた中小事業者に配慮した措置であり、消費税の導入を容易にするために設けられた特例であります。事業者に配慮したこのような制度は、消費者が負担した消費税が国庫に納入されないという問題を引き起こし、事業者と消費者の間の不信を招いているのは当然であります。簡易課税制度におけるみなし仕入れ率を将来変更するとのことでありますが、その具体策はいまだに明らかにされていないのであります。無責任きわまりない態度と言わなければなりません。
以上、概観しただけでも、消費税の欠陥、見直し法案の欠陥は救いがたく、消費税は廃止する以外にないのであります。
最後に、四会派を代表して消費税廃止法案を初めとした四法案を提出された議員各位の勇気ある行動、堂々とした答弁に心より敬意を表しまして、私の討論を終わります。(拍手)