加藤万吉の発言 (予算委員会)

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○加藤(万)委員 その乖離のところは、すき間のところはわかりました。しかし、仮に一兆五千億を元本にして金利運用益をするにしても七百五十億、そして本会計で今度は百五十億足して九百億。私は平成二年度以降の本予算会計を拡大をしませんと、平成二年度は百五十億でいいですよ、片っ方七百五十億で、九百億で保健事業をやろうというのですから。しかし、将来的に一兆五千億というのは返さなければいかぬのですから、返した場合には金利は生まれてこないわけですから、運用益は出てこないわけですよ。したがってどうするのですか、こういう問題をお聞きをしているわけです。
 さて、これはこれ以上時間的な余裕がありませんから議論しませんが、二年度の本格予算の際にはぜひひとつ頭に入れながら私どもの質疑に答えていただきたい、こう思うのです。
 そこで、これは厚生大臣にお聞きをしますが、自治大臣と両方ですが、被用者保険団体が赤字になった、按分率が一〇〇%になったことによって負担が増加された。今大蔵大臣が前段にお話しになりましたように、その負担軽減を図るために七百五十億の運用益で被用者保険団体の赤字の軽減化を図ろう、いわゆる財政負担の軽減化を図ろう、こういうことなんですね。ところが、この一番もとは国保ですよね。国保のいわゆる財政が極めて逼迫である。したがって、昭和六十一年度に、御承知のように五十八年度に健保の改正がありまして、加入者の按分率を取り入れて、これは漸次一〇〇%の段階になってきた、そこで被用者保険団体が赤字になってきたから今度は厚生年金の運用益でカバーをする、七百五十億ですね。一体、按分率を一〇〇%にした、それまでの経過に、国保財政というのは好転したのでしょうかね。
 時間がありませんから、私の方で数字を申し上げますが、国保の財政は、昭和五十六年度一般会計、いわゆる各地方団体の一般会計の繰り入れ分は千三百二十一億円です。これを一〇〇にいたします。昭和六十三年度は二千八百十九億円、何と約倍ですね、二一三%拡大をいたしているのです。一方、国保の収入の方を見てみますと、昭和五十六年度は四兆二千三百三十六億円、これを一〇〇にいたしますと、昭和六十三年は五兆六千五百二億円、すなわち一三三%。一般会計からの繰り入れは二倍、二一三%となって、片っ方の方の国保収入は三三%しかないのです。したがって、按分率をどんどんどんどん高めて国保財政はそれで安定しますよ、当時の話はですよ。しかし、依然として地方団体の持ち出し分はどんどんどんどん拡大しているわけです。一方、国保財政に入ってくるお金は三三%しか上がらないのですね。このギャップなんですよね。これが今地方団体の財政負担に物すごく響いていることは御案内のとおり。
 さて、この基本的なところ、すなわち国保財政の赤字の、私は大部分とは言いませんけれども、やはり国保にお年寄りの方がたくさん加入している、そして医療費がかさんでいる。この、まあ言葉は少し悪いかもしれませんが、雪がたくさん降って吹きだまりになってしまうような現象と同じような形が国保のこの財政あるいはこの医療費の中にある、そういう基本的なところを解消しませんと、どうにもならないわけですよ。そこでいま一つの問題を提起しておきたいと思うのです。
 国保の財政の赤字のいま一つの大きな問題は、例の退職者医療制度ですね。このときには退職者医療制度、四百十万人とれば、国保財政の中では、国保の医療費の中の老人部分はそっちに四百十万移動しますから国保財政は極めて健全化しますよ、こういう当時のお話でした。結果は、御承知のように、この加入者が大変少なくなりまして、地方団体の負担が拡大をして、最後にこれの財政の穴埋めを国が措置をせざるを得なかった。そのお金は、影響額は三千六百十八億ですかね。それに対して国は三千三百四十五億円、この財政的な措置を講じたわけですね。その差が二百七十三億円でした。この二百七十三億円が、地方団体としては、いわゆる全額国がつくった制度なんだから本来補てんすべきではないか、こういう意見があったときにどう言いました。二百七十三億円の赤字はやがて按分率が一〇〇%、まあ当時の状況ですから一〇〇%とは言いませんが、按分率が上がることによって国保財政にそれだけ金が行きます、金が行くからそのお金で埋めてください、こう言ったわけですね。
 確かに按分率は上がりましたから、その分だけこの国保財政が負担が軽減されたことは間違いがない。片っ方で、按分率が上がることによって被用者保険が赤字になれば、今度は厚生年金の運用益で埋める。国保財政の赤字がどんどんどんどん拡大すれば、按分率が上がりますから、この按分率から二百七十三億円やるから埋めてバランスをとってください、いわゆる軽減措置を図りました。どうもこっちを顔を立てれば今度はこっちがだめになるわけですね。こっちを顔を立てれば今度はこっちがだめになるんですよ。こんなことを続けていっていいんですか。
 私は、今度の保健機構の設定が余りにもその場しのぎじゃないかと思っているんです。確かに、先ほど言いましたように、七百五十億円のお金が来るんですから、被用者保険団体にとってみれば、それはもう、今の自分の健康保険組合が按分率の負担によって赤字がどんどんふえていくのを埋めてもらうのは結構なことだとだれでも言いますよ。ないよりもある方がいいんですから。接分率を高めることによってこっちに赤字が出てきた、これは今度は厚生年金の運用益で埋めましょう。片方の国保の方はお年寄りがどんどんどんどんふえてきた、それは按分率を高めて何とか埋めましょう。退職者医療制度をつくったときも、赤字が出てどうにもならない、埋めました。埋めましたけれども、全額を埋め切れませんから、按分率の高まるのを待って、その財源によって埋めましょう、こうやったんですね。こういう式ですよ。何というのですかね、振り子のような物のとり方をとっているんですね、やり方を。
 どうなんですか、これは厚生大臣。もう国保の財政を含め、今度老人保健の新しい制度改革が平成二年度予算には盛られていますが、これで将来的な見通しはできるんですか。

発言情報

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発言者: 加藤万吉

speaker_id: 21476

日付: 1990-03-22

院: 衆議院

会議名: 予算委員会