東郷和彦の発言 (内閣委員会)

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○説明員(東郷和彦君) 先生まさに御指摘になられましたように、ソ連のペレストロイカに端を発して、ソ連国内及び世界に本当に大きな根本的な変化が生じつつあると私どもも認識しております。ソ連の国内の状況に関して申し上げれば、このペレストロイカの過程の中でソ連人自身の意見というようなものがいろいろな形のところで反映されてきていると。これはまさにゴルバチョフ政権が抱えている経済改革、政治改革、それから民族問題、この三つの大問題についてソ連人自身がどういうふうに物を考えているかということが色濃く反映されてきているわけでございます。
 一番最近の例で申し上げれば、ロシア共和国の主権宣言という、これは本当にこれまでのソ連邦の歴史の中で恐らくだれも想像しなかったような基本的な問題がこの数日間起きているわけでございまして、外交面における代表権をロシア共和国が主張し、かつそれを九百七票対十三票という圧倒的な多数で可決しているという状況は、恐らくこれは過去五年間のゴルバチョフが抱えてきた問題の中でも最も重要さの大きな問題だというふうに私どもも認識しておりますし、そういう状況の中で諸般の対外問題に関するゴルバチョフ政権の対応、これはゴルバチョフ政権としてはいろいろ難しい点もあるだろうという点はわからないわけではございません。しかしながら、私どもの認識としましては、こういう混乱の状況の中でこそ物事の筋目というものがより明らかになってきているというふうにも思われます。
 対外関係でヨーロッパ等で起きている問題、ベルリンの壁の崩壊、ドイツ統一に向かってというのはまさにそのような動きでございますし、我が北方領土問題についての筋目ある対応というものも、こういう混乱の状況の中でこそより明らかになってくる可能性もあり、筋目と同時にソ連にとって領土問題を解決して平和条約を結び日ソ関係を抜本的に改善するということがいかに今後のソ連及びアジア・太平洋にとって利益になるかということが、こういう状況の中でおのずから明らかになってくるはずだというふうに考えておりまして、それをこれから数年間のソ連最高首脳との対話の中においてぜひ実現したいというふうに考えている次第でございます。

発言情報

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発言者: 東郷和彦

speaker_id: 16612

日付: 1990-06-14

院: 参議院

会議名: 内閣委員会