坂本三十次の発言 (内閣委員会)
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○国務大臣(坂本三十次君) 米ソ首脳会談でゴルバチョフ大統領がかってのルーズベルト大統領の四つの自由というのを引いて、つまりアメリカもソ連もそういうグローバルな普遍的価値というものを共有しておるという、非常に冷戦時代には考えられないようなやはりこれは私はソ連の指導者として立派な見識であろう、そういうふうに思うております。
しかし、同時にゴルバチョフ大統領も国内で大変な問題を抱えて、あなたのおっしゃるとおりであります。しかも、それをうまく持っていかなきゃならぬということでありますから、非常に細心な表現もまた使っておるようなわけでありまして、ゴルバチョフ大統領の発言の中に、思慮の足りないせっかちさとか、あるいはバランスの不足とかが国際情勢全体の危険な不安定化をもたらす心配があるということも言っておりまして、歴史的変換期にある世界においてはなおさら慎重な対応が必要であるというふうにして、大きなグローバルな目的を達成するためには非常に細かい配慮が必要であるということを述べたものだと思いまして、これはやはり大きなソ連の一般的な見解を述べたものであろうと私は思うております。
しかし、それが直ちに北方領土問題、日ソ間の問題にどうあらわれてくるかということはまだそう簡単に予測をする段階ではない。もちろん交渉事でありますから、今外務省の言ったように、ゴルバチョフさんは余った土地は寸土もないと言い切っておったり、あるいはまた大きな平和への前進という意味で細心の注意を払ってでもやっていきたい、こういう意向もございますので その辺はやっぱりもう少し見きわめさせていただきたいなと思うております。とにかくシェワルナゼ外相が九月の上旬に来ますから、そして日本の外務大臣もその後年内にもソ連へ行くでしょう。そしてゴルバチョフ大統領を迎える環境を整えて、そこで大きな歴史のうねりの中で前進を図っていきたい、対話を進めて問題解決に当たっていきたい、こういうのが私どもの今のところ見通しでございます。