西田司の発言 (国際連合平和協力に関する特別委員会)

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○西田委員 第一班、北海道班の派遣委員を代表いたしまして、団長にかわり私からその概要を御報告申し上げます。
 派遣委員は、加藤紘一委員長を団長として、浜田卓二郎君、池端清一君、高沢寅男君、井出正一君、中川昭一君、山口那津男君、和田一仁君と私、西田司の九名で、現地において、委員町村信孝君が参加されました。また、このほか、藤原房雄議員が現地において出席されました。
 会議は、ホテルニューオータニ札幌において開催し、現地各界の意見陳述者の方々から、現在本委員会で審査中の国際連合平和協力法案について意見を聴取し、これに対して各委員より熱心な質疑が行われました。
 意見陳述者は、弁護士山根喬君、弁護士浅野元広君、協同組合日専連札幌会理事長杉岡幸三郎君、弁護士越前屋民雄君、株式会社自由広報センター社長大場信吾君、北海道大学法学部助教授山口二郎君の六名でありました。
 その陳述内容につきましてごく簡単に申し上げますと、本案に賛成の立場からの意見としては、日本の国際的立場を自覚し、国際平和の維持、紛争の解決に対し、日本は憲法の枠内で何らかの協力をすべきであること、国連の国際平和維持のための努力に協力するため資金援助だけでなく人的協力も求められているが、一切できないとなれば日本は国際社会から孤立してしまうこと、米軍等の中東派遣はイラクの侵攻拡大を阻止した有効な措置であり、米国の要請があるなしにかかわらず、憲法の許容する範囲内の支援は日本の当然の責務であること、この問題を戦争か平和かの観点でとらえるのは間違いであり、平和を維持するために日本は何をなすべきかを論議すべきで、本案はその点を明確にしており、評価できること等が挙げられました。
 このほか、アジアでも紛争が起こる可能性は否定できず、湾岸危機への協力は将来の我が国の安全に対する担保となること、イラクにより現在出国を制限されている邦人の救出について万全の措置を講ずるとともに、生活必需品の補給等できる限りの努力をすること等の意見が表明されました。
 また、本案に反対の立場からの意見としては、本案は憲法九条に違反し、自衛隊の海外派遣に道を開くおそれがあること、国際紛争解決への協力は非軍事面に限定すべきであり、憲法解釈を変更してまで自衛隊を海外に派遣すべき理由がないこと、本案では、平和協力隊の協力対象、協力業務の内容等について大幅な裁量権を行政府に与えており、拡大解釈のおそれがあること、国民にとって重大な法案にもかかわらず国民各層の間で十分な議論をする余裕が与えられておらず、国民的合意が形成されていないこと等が挙げられました。
 このほか、本案は、今後の国際秩序の形成、取り組み方の前例となるべきであるが、外交、安全保障政策の基本的理念を欠いていること、日本の軍事大国化を憂慮しているアジア諸国に対する配慮を欠いていること等の意見が表明されました。
 次いで、各委員から、陳述者に対し、本案不成立の場合の国際社会に与える影響、今回の中東紛争に米軍が出動しなかった場合の情勢の推移、国連の機能及び平和協力隊の後方支援についての認識、総合的な憲法判断から見た自衛隊参加の可否、多国籍軍がイラクの侵攻拡大を阻止したことに対する評価、今後の日本の安全保障及び対米関係への配慮を優先させた政府の中東問題への対応、自衛隊員が海外派遣を拒否した場合の罰則の適用、本案の作成過程及び国会審議に対する所見、後方支援が武力行使と一体であるとの憲法解釈の判断基準及び国際的貢献の体制整備についての考え方、経済支援の効果と負担の限度、長期的視点での対応策等について質疑が行われ、滞りなくすべての議事を終了いたしました。
 以上が第一班の概要でありますが、会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと存じます。
 なお、速記録ができましたら、本委員会の会議録に参考として掲載されますようお取り計らいをお願いいたします。
 今回の会議の開催につきましては、地元の関係者を初め多数の方々の御協力をいただきました。ここに深く謝意を表し、報告を終わります。

発言情報

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発言者: 西田司

speaker_id: 17175

日付: 1990-11-05

院: 衆議院

会議名: 国際連合平和協力に関する特別委員会