光武顕の発言 (科学技術委員会)

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○光武委員 サンプリングでは二回ということになっていたのですが、それでも警報装置が高い値を示したということから現場でそれなりの対応をしたということであります。
 私はこういった問題については、過去にもそうであったのですが、破断という現象がなかったがゆえに初めての経験である。そこで、今までのマニュアルとして、例えば二回サンプリングをするということが、実際には破断の場合には役に立たない。そういうことから、やはり今までの経験と違った新しい事象が起きるということを予定して、そしてそれはそれなりにマニュアルをきちんとすべきであるというふうに思うわけですね。それはひとつ関係当局の方できちんと整理をしてやっていただきたいと思うわけであります。
 次に、いわゆる細管破断についてであります。
 これは先ほど倉重課長さんからお話がありましたけれども、我が国では初めての事例である、世界では過去にベルギーに一件それからアメリカで七件、計八件あるというふうに伺っておりますけれども、この問題が実は今回の一番大きな焦点になるわけですね。先ほど逃し弁のふぐあいということについて、これが定期検査によって発見されなかった、そしてそれはまた通常運転中にはこれを確かめることができないということなんでありまして、この蒸気発生器の破断ということは、それと比べますとはるかに重大な事故につながる可能性があるということで、今回非常に問題になっているわけなんですね。私はその中で、実はこの間調査に参りましたときに、現地の方々からいろいろお話を伺った中で渡辺副知事さんがこういうことをおっしゃっているわけです。
 今回の事故は我が国では起こり得ないと言われてきた細管の破断だけに、蒸気発生器の細管破断だけに県民は非常なショックを受けている。定期検査のわずか七カ月後に事故が起こったことや事故の通報がなかったことなど、原子力への信頼を大きく傷つけた。別な新聞にも同じ記事が出ておりますから、この発言、間違いなかったと思うんですね。私がお尋ねする最も中心的な課題は実はここにあるわけでして、我が国におきます原子力の設置許可申請については、その内容の中には、蒸気発生器の細管の破断ということは当然ある。当然と申し上げると語弊がありますが、これはあり得ることだということを前提にして、そうした場合に、例えばECCSが働いて最終的な重大事故にはならないといったようなことが一連の申請書の中に書いてありまして、それを安全委員会等で審査をした結果、許可をしているわけです。
 技術的な見地からしますと、そういうことはあり得るということは私どもにはわかるのですが、ところが、先ほどの渡辺副知事のこの発言を見ますと、現地の人はこういうことはあり得ないというふうに受け取っている。あり得ないというふうに受け取っているのにそれが起こったということで非常にショックを受けているというのですね。
 これから原子力の発電所をつくっていく上において一番考えなければならぬのは、実はこういう技術的見地と現場の住民の受け取り方にギャップがある。そして、いつの間にやら、最初のうちはあり得るんだということがあっても、それが薄め
られていって、それを進めるためには、いやいやもうそういうことは起こりませんよ、日本では起こったことはないんですよ、こういう話になって、そして住民に受け取られる。ところが、実際にこういうことが起こりますと、その渡辺副知事さんみたいな発言になるわけです。これは、地域の住民の人の声を代表していると私は思うのですね。そうした問題についてはどのようにお考えになっているのか、ちょっと伺いたいと思います。

発言情報

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発言者: 光武顕

speaker_id: 18341

日付: 1991-03-07

院: 衆議院

会議名: 科学技術委員会