五島正規の発言 (社会労働委員会)
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○五島委員 時間がございませんので、次の問題に行きたいと思います。
今、老人性痴呆患者の増加というのは非常に問題になっているわけでございまして、厚生省の研究班の報告を見ましても、平成二年度の段階におきまして、現在老人性痴呆で施設に入っておられる患者さんというのが、精神病院が三万三千人ぐらい、一般病院が六万人、老人病院が五万四千、あと老人保健施設が一万二千人、特養、養護老人というのをあわせて約十万ぐらいということで、合計二十五万五千人ぐらいの痴呆老人というのが施設あるいは病院の中におられるわけでございます。そして、トータル的には現在約百万近い痴呆老人がおいでになる。この数は今後十年間の間に五割ぐらい増加していくというふうに推定されている。推計値は学者によっていろいろ違うわけでございますが、この厚生省の研究班の推定値によりますと、平成三十二年には二百七十四万人と推定しておられます。学者によっては三百五十万にも達するのではないかというふうに推定している方がおられるわけでございます。
こうした痴呆老人に対する治療あるいは介護あるいはリハビリといったような技術というのは非常に特殊な対応が必要でございます。御承知のように、養護老人施設であるとかあるいは老人保健施設はもちろんのこと、老人病院においてもこうした痴呆老人に対するこれらの技術というのは極めて不十分なところが多いという実態があることはもう御承知のとおりだと思います。厚生省もこの精神科の病院に補助金をつけて現在老人性痴呆疾患の専門病棟、治療病棟と療養病棟ですが、これを建設させようというふうに進めておられるわけでございます。このことは精神科病院の開放性という一面の附属的な部分も含め、何といっても老人痴呆の初期の患者に対する対応という意味においてはノーハウを持っておりますし、技術を持っていますので、私は非常にいいやり方だ、それは積極的に推進しなければいけないというふうに考えるわけでございますが、この老人性痴呆専門病棟というものができ上がってまいりますと、そこに送られてくるのは、どこから送られてくるかといいますと、一般の老人病院あるいは一般病院あるいは老健施設や特養といった施設あるいは病院の中で対応に困っておられる患者さん、そういう患者さんがまずそこへ入ってくるというのはもう目に見えている。
そうした状況の中で、今回の措置の中では、老人性痴呆疾患の専門病棟に入ったお年寄りの医療費について、公費負担の五〇%の適用から外されているわけでございます。もちろん介護力の面で比較いたしましても、介護力強化病院の比率と決して劣ってはいないという状況があるわけでございますから、こうしたこれからの痴呆老人の増加という状況の中で、それをいかに治療し、リハビリし、あるいは社会復帰させていくか、あるいは極めて進行して困難になった人については、そうした専門の技術を持った中において療養させていくというふうな課題が重要な時期に、これがなぜ外されているのか。この疾患の特殊性からはより福祉サイドでの対応が要請されている疾患であるというふうに考えるわけでございますが、そういう意味からいっても、この痴呆専門病棟、治療病棟あるいは療養病棟、これらにかかわる医療費についても当面公費の負担を五〇%にすべきである、そういうふうに変えるべきであるというふうに考えるわけでございますが、その点についてはどのようにお考えでございましょうか。