安田範の発言 (商工委員会)
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○安田(範)委員 産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律の一部を改正する法律案について質問いたします。
この改正法律案は、政府の委託による産業技術の国際共同研究の成果として得られた特許権等の一部を研究を実施した企業等に帰属させることと、研究を実施した企業が無償または低廉な対価で実施することを認める、こういうことでありまして、さらにNEDOの委託も政府の委託に準ずること、そしてこの分野での国際関係の円滑化を図ろう、こういうことで出されてまいったと思うのであります。実質的にはこの点が今回の改正の内容であろう、かように考えているわけでありますが、しかし私はこの改正案を検討してまいりますときに、単に法案の内容というものだけではなくして、第二次世界大戦以降の時の流れと申しましょうか、時代の変遷、こういうことに思いをいたし、いろいろな情感に駆られたわけであります。
同時に、我が国の通商産業政策のみならず、広く経済あるいは外交面での意識や発想の転換期にある、言うならばそういうところに直面をしているという状況を非常に強く感じたわけであります。同時にまた、そういう状況の中でそれぞれの政策課題に対して的確な対処をしていかなければならない、これが国全体としての喫緊の課題であろう、こういうことも感じたわけであります。今日の世界に冠たる日本の経済成長を築き上げてまいりました巨大な政治機構、もちろんあらゆる経済的な努力とかあるいはまた勤勉な、働き過ぎと指摘をされるような国民の多くの皆様方が挙げて努力をしてまいった、こういうことに対しては極めて高い評価をされるべきであり、同時にまたその評価を惜しむべきものではない、かように考えているところであります。
そういうところで、今この場では特にこの政治機構の問題等について触れてみたいと思うのでありますが、率直に申し上げまして、機構の巨大さといいまするか肥大さ、こういうものがなかなか意識の変革というものにマッチしないというか即応できない、こういう状況になりつつあるのではないかな、こんなことをしみじみと感じているのが現況であります。まあ役所でありますから、今日まで言われてまいりました縄張り意識だとかあるいはまたそれぞれの省庁ごとの既得権の確保と申しまするか、そういうものが閉鎖性となって、なかなか時代の変遷あるいは時代の要請というものに対応できない、こういう事情もあるのではないかな、こんなことを感じているわけであります。
そういう中で日米構造問題協議、そういう中での幾つかの問題点がありますけれども、それが典型的に、適切な政府の対応が欠けている、こういうことがあらわれているのではないか、こんなふうに実は思います。といいますのは、国内でいろいろな政治的なあるいは事象的な矛盾なんかがたくさんありまして、そういうものを解決しようという努力はそれなりにされているのですけれども、数年たちましてもそれらの問題というものがなかなか解決をされていない。ところが反面、日米構造問題協議の中で一つの問題をとらえられて外国からいろいろな注文が出てくる、要請が出てまいるということになりますると、巧みにそれを
工夫しまして、今まで困難だ、できないというふうに言い切っていたものまで何とかやり抜けられる、こういうような状況があるわけですね。
そういう面を考えますると、言うならば日本の政治の主体性と申しますか自主性と申しますか、そういうものとのかかわりの中で大変妙な印象を今受けざるを得ない、これは実感であります。そういう実感を前提にしまして今回の法改正というものを見ましたときに、やはりこれは何なのかな、言うならば今回の法改正というものは遅きに失した分ではないのかな、こんなことを感ずるわけであります。が、そういうことにつきまして諸般の情勢から今回一部改正ということで出されました、法案の提出をした背景と申しまするかそういうものについて実はお聞きをいたしたいな、こんなふうに考えております。
同時にまた、今回の改正によりまして、今までの諸外国との言うならば摩擦でしょうか、そういうものが解消できるのか、こういうことも一つの課題としてあると思うのであります。外国の不満はこれでなくなるというようなことで受けとめてよろしいのかどうか、この辺につきましてもあわせてひとつ包括的に御答弁をいただきたい、かように思います。