嶋崎譲の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○嶋崎委員 細かく議論していると時間がありませんから。
そこで、先ほど市川さんの質問にもありましたし、それからまた我が党の藤田議員の質問にもありましたが、今日までの国会での議論では、自衛隊法百条五の二項に言っております一連の解釈について、衆議院の内閣委員会、参議院の内閣委員会その他で非常に明確な考え方が今日まで決められてきております。
時間がありませんから全部内容を省きますが、一つだけ典型的なやつを申し上げますと、我が党の副委員長の久保田真苗さんが六十一年の十二月四日、参議院の内閣委員会で、これについて逐条審議をした上で、「法制局にお伺いしますけれども、ここに言う「国賓、内閣総理大臣その他政令で定める者」というものについての解釈をお願いします。」こう言っているんですね。この政令の解釈です。内閣法制局は、第二部長ですが、当時は、法制局が答えたのは、「「その他政令で定める者」の内容はまさに政令で定めるわけではございますが、「国賓、内閣総理大臣」という例示、列挙がございます。」例示、列挙です。これは非常に大事なことです。範囲の問題と類型の問題に関係があります。「したがいまして、この例示、列挙されたものとおよそかけ離れたものは予定してないという場合にこのような表現を使うわけでございます。」と言っていますね。これは明らかに、ここでいうところの政令に委任するものは同一の範囲で、同じ類型のものだ、列挙したものに類型のものだという解釈なんだ、だから一般的にはできないという回答をしてきましたね。
そうして防衛庁は、当時の防衛庁の依田さんは、これは例の日本人の救出問題に関連してですけれども、「平和的手段で救出するという場合においても現在自衛隊法では任務が与えられてない、したがいまして、この百条の五でもそこまでは読めないというように考えておりますので、その場合には自衛隊法の改正が必要であると考えております。」非常に明快ですね。非常に明快です。
中曽根総理に対しても、総理は本会議で非常に明快に、ある意味じゃ明快に答えております。「憲法違反の自衛隊が国賓や総理大臣を輸送することができるようにした本改正案は、自衛隊の国際緊急援助隊への参加、ひいては海外派兵に道を開くことを意図したものではありませんか。」この質問に対して総理は、「今回の自衛隊法の改正中第百条の五の規定は、自衛隊が航空機による国賓等の輸送を行い得るようにするものでありまして、同条の規定により国賓や内閣総理大臣等を海外へ輸送することも排除はされない。」こう言って、「しかし、国際緊急援助隊への自衛隊の参加は、国賓等の輸送とは性格を異にするものであり、今回の改正はそこまでは想定しておりません。」と言っていますね。明快ですね。総理大臣ですよ、中曽根さんが答えている。
さあ、こういう一連の今までの法制局の答弁、防衛庁の答弁、内閣総理大臣の答弁、こういう一連の答弁がある中で、きのう来総理大臣と法制局長官の回答がございました。議事録は全部とってありますから、正確に論争をいたしましょう。
そこで、つまりこういう今までの考え方に対して総理大臣は、まず海部さんに聞きますが、総理大臣はきのうえらいことを言っちゃっているんだよ。重要な部分だ、全部読んでもいいけど、時間がかかるからね。総理大臣は、第百条の五は、航空機による国賓、内閣総理大臣その他政令で定める者の輸送を行うことができる、これだけ書いてあると言って、後にこう言ったんです。これはおっしゃるように、法律に従った政令で定めなさい、政令で定めもしない者を運ぶことはいけないけれども、政令で定めた者は運んでもよろしい、本来の任務に支障を来さないようにやれと書いてあるわけだから、私は政府の責任においてこの政令で定める者ということを政令できちっと書いた場合にはその百条の五の授権の範囲内であってと、こう言ったのです、総理は。今度の政令を皆さん方決めた。それは、政令ではきちっともう書いたんだから、もう政令に書いてあるんだから、したがってこれは法律の枠の中での授権の範囲内であって、どう考えてもそのようにこの百条の五は読むことができるものであると考えたから法制局長官にも答弁をさせました、こう言っているのです。
さて、今度の政令が第百条五の授権の範囲内、どういう意味ですか。今までの回答あるんですよ。今までの国会におけるきちんとした、法律改正しないとできませんという議論があるんだよ。それを前提にして総理は、百条五の授権の範囲内でこの政令は出ていると言っているんです。今まで内閣総理大臣はそれはできぬと言ったんです。できぬと言ったのですよ。それを今度は、あなたは百条の五の授権内だからどう考えてもいいと言った。それなら何でも、政令を憲法や自衛隊法やそういうものと緻密に関連を考えずに、あなたが主観的に考えてかどうかは別として、そういう政令が出せると判断して政令を出したら、みんな授権の範囲内だということになっちまいますよ。これは一般論で言っているんだよ。一般論で言っているんですよ。どうですか。