不破哲三の発言 (予算委員会)
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○不破委員 これは大事な点なんです。国際機関から自衛隊機の派遣の要請がない限り出さないということが確認されたので、私は次に進みたいと思います。
それで、総理は今、要請があってからばたばたしたら大変だ、今から用意しておくんだというので言われましたが、現実には、今ヨルダン事情を調べてみますと、現地から私のところに刻々情報来ますけれども、大体全部難民は順次こなされているという報告ですから、今すぐそういうことはないと思うのですね。それで、その要請が将来来た場合に備えるといって政府がやったのが政令による自衛隊機の派遣という措置でした。それで、このことに関しては、憲法にかかわる重大問題だということで、この予算委員会でも随分議論がありました。
憲法にかかわるという場合、二つの問題があります。それは何といっても、戦争の周辺地域に自衛隊機を送る。これは単なる飛行機が二機、四機、五機と行くだけじゃなしに、それに伴って送られる部隊が聞くところによりますと二百名というのですから、要するに二百名という自衛隊の大部隊が戦争周辺地域に送られる。これは去年は国連平和協力法案の中に一項目入っていた問題で、それが否決された段階で、廃案になった段階であえてやろうというわけですから、内容的に重大な憲法違反の問題がある。これが一つです。
それで、二つ目の問題は、その内容的に重大な問題を一片の政令、つまり政府の決定でやろうとする問題ですね。これについてもずっと議論がありましたので、私、できるだけダブりを避けて、少し整理をしていきたいと思うのですけれども、この予算委員会でも随分過去の政府答弁ということが問題になりました。ただその中で、過去の政府答弁といってもいろいろ種類があります。一番重いのは例の百条の五ですね、自衛隊法の。百条の五が制定されたときの国会で政府がどういう答弁をしているかということが私は一番問題になると思うのです。
それで、これは一九八六年十月から十二月にかけて衆参両院で議論をされているわけですけれども、そのときに各党の質問に対して政府が、この条項はこの範囲で解釈されるものだから採択をしてもらいたいということを説明しているわけですね。その説明の中に、これは何遍も言われていますから余り詳しくは繰り返しませんけれども、そうむやみにこの範囲を拡大することはないという言明がある。それから、具体的に、イラン・イラク戦争のときの在外邦人の救出のことが具体的な問題になって、そういうことを自衛隊が任務としてやる場合には明確な法改正が必要だということを、つまりこの百条の五を制定した国会で答弁している。だから、そういう条件でこの百条の五というのは国会を通過しているわけですね。だから、その条件の枠を越えたことを政府がやるとすれば、これはいわば国会がだまし討ちされたことになる。つまりこの法改定は、こういう内容でこれ以上の限度はないんですよということを繰り返し繰り返し言明した上で通過したものですから、それが非常に大事な点だと思うのですね。しかも、その点で、その国会答弁の直後に、政府は政令なるものを定めて、ここで言われている政令で、自衛隊法で「国賓、内閣総理大臣その他政令で定める者」についての政令を決めていますね。
その政令で「その他」を含めて決めた内容は何なのかということを、これは法制局長官ですか、伺いたいのですが。