橋本龍太郎の発言 (証券及び金融問題に関する特別委員会)
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○橋本国務大臣 今、委員から御指摘のありました諸点それぞれに私は正しい御指摘を受けておる、そのように心得ます。そして、私個人はともかくといたしまして、今大蔵省として必死で、五つの原因に分類しながら、特に証券に限定してお答えをいたしますとするなら五つの原因に問題点を集約し、それぞれへの解決策を見出すべく全力投球をしておりますのも、まさにそうした思いからであります。
多少言葉をつけ加えることをお許しいただきますならば、この問題が発生いたしましてからサミットに参りますまでの期間が、心理的に私にとって一番ある意味ではつらい期間でありました。問題の重要性は十分認識をしながら、いかにしてサミットにおける日本特殊論を防ぐか、あの時期における私の思いというものはそこに集約しておりました。たまたま蔵相レベル会合の冒頭に、リードの役回りが日本に回ってまいりましたので、その冒頭で、私は証券・金融における現状の説明をし、その解決への努力の方向、今申し上げるほど精緻なものではありませんでしたけれども、方向づけをいたしました。その時点で私の脳裏にありましたものは、一つはウルグアイ・ラウンドにおけるサービス分野における論議、もう一つの問題点は日米金融協議あるいは構造協議のフォローアップの場、こうした場においていかにこの事態を理解させ、解決への時間を稼ぐかということでありました。
たまたまどこの国からも求められないうちにこの問題の説明に踏み切りましたことから、蔵相レベル会合において日本の特殊性を云々する声はありませんでしたし、全体会合においてもこの問題は全く触れられませんでした。しかし、それは私は、私のその時点における説明で納得を得たものという楽観は全くいたしておりません。むしろ私の言い分を聞き、その方向というものは是認しながら、努力が本当に払われるかどうかに対していわば非常に冷ややかな目で見守っている、それが私は現状であると思います。十月になりますと、IMF・世銀総会がアジアの一角で開かれることになります。この時点までに日本政府としてどれだけの、また日本の市場そのものとしてどれだけの努力を積み重ね、目に見える形で説明ができるかが、国際的に信頼回復への足がかりをつかみ得るかどうかの私はぎりぎりのタイミング、そのように考えておりまして、今その意味では時計との競争のような思いで御審議を受けております。
そうした状況にありますことも与野党通じまして両院の関係委員の方々に御理解をいただき、御叱正を受けながらも、同時にいかにして信頼回復に向かうかについての御協力を心からお願いを申し上げます。