橋本龍太郎の発言 (証券及び金融問題に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○橋本国務大臣 確かに今委員が御指摘になりましたように、昭和六十年九月のプラザ合意以降急速に進展いたしました円高のもとで、経済活動は停滞し、一方、物価は安定基調で推移いたしておりました。そうした中で内需中心とした景気の拡大を図りますために、政府は財政、金融両面にわたる経済政策を実施してまいりました。後ほど日銀総裁お答えになると思いますけれども、昭和六十一年一月以降、公定歩合も五次にわたって引き下げられてきておりました。そうした政策の効果もありまして、私は、我が国の経済というものが昭和六十一年末に底を打ちました後、内需中心の息の長い景気拡大を続けてきていると思います。その限りにおいて、私はこの政策選択が誤っていたとは思いません。
 しかし他方、今委員からは国民総財テクという言葉をお用いになりましたけれども、国民総財テクでなかった証拠、圧倒的多数の国民は財テクという行動に走っておられなかった証拠と申し上げては恐縮でありますが、そのために、これは過去の土地高騰のときに土地政策として有効なシステムを我々がつくり上げていなかったこともありまして、また、その余剰資金の一部が証券市場に流れ込んだということもありまして、株高、土地高というものが生じてまいりました。その時期において、国民の中に資産格差の拡大ということが一つの不公平として非常に強い指摘をなされていたことを思い起こしていただきたいと思うのであります。これは国民総財テクではなかったということなんです。これはどうぞ御理解をいただきたい。
 そして、そういう中で我々なりに、例えば土地に対して、大蔵省の立場で申しますならば税制において、あるいは総量規制という手法において対応策は講じてまいりましたけれども、そうした中で、例えば投機的な取引が活発化し、あるいは潤沢な資金供給が図られているという中で、一部の金融機関において内部の管理体制が確立されないままに安易に業容の拡大、収益第一主義に傾斜していった部分はあるのではなかろうか。証券市場においても収益中心といった行動が、むしろ証券マンとしての倫理とは別に評価の対象になり、今日のような事態を招く原因をつくったのではなかろうか。もちろん、それに対しての行政監督の責任を持つ我々が適切な対応が不十分であったということもあわせて、私は今、事態をそのように受けとめております。

発言情報

speech_id: 112104540X00619910831_021

発言者: 橋本龍太郎

speaker_id: 24487

日付: 1991-08-31

院: 衆議院

会議名: 証券及び金融問題に関する特別委員会