加藤栄一の発言 (証券及び金融問題に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○加藤(栄)政府委員 年金福祉事業団の取引の件でございます。
先生おっしゃいましたように、年金福祉事業団におきましては国債その他公社債の取引及び預貯金を主体として自家運用をやっております。それで、税務当局の御指摘及び証券当局の御指摘によりますれば、二十七回の取引がいわゆる損失補てんということで指摘されているわけでございます。
これにつきまして、私ども厚生省の御説明といたしまして何回か御説明いたしたわけでございますけれども、今回の件につきましては、税務上の立場からは、これらの取引による年金福祉事業団の収益につきましては、証券会社の売買損ではなくて事業団に対する利益供与に当たるというふうにして更正決定をされました。また、証券行政上は、それがいわゆる損失補てんであるという御判断をされたものでございまして、これについて厚生省といたしましては何ら否定しているわけではございません。それぞれのお立場からのそういう御判断があったということでございます。
それで、事業団のサイドから見ますと、東京証券所のルールの範囲内での取引でございまして、それらを、当時も、あるいは事後的に今御指摘のありましたような資料を見ましても、いずれもそういう一定のルールの範囲内に当たるものでございます。確かに非常に大きな金額の取引でございますので収益も金額としては大きいわけでございますが、東証ルールで決めております上下二%の範囲、しかもさらにそれの大体二分の一以内に大部分おさまっておりまして、そういう意味で、御指摘を受けたような不公正な取引であるということを認識できなかった、こういう表現で申し上げて走ります。いわゆるまあ察知できなかったのだと。また、事業団については、そういう認識ができる期待可能性もなかった、こういうことを言っておりますので、厚生省として、税務当局の決定でありますとか証券行政上の判断を否定しておるものではございません。
当然でございますが、厚生省といたしましては、高齢化社会を控えまして将来の年金財政に資するために年金資金の安全かつ効率的な運用に最大限の努力をしているところでございますが、受託機関等が税務上や証券行政上において不公正だとみなされるような行為をしてまで事業団に対して利益を上げる取引をしてもらうというような所存は全くございませんので、かりそめにも不公正なものと疑いを招くような取引をすることのないように受託機関等に対し周知徹底をしているところでございます。いずれにいたしましても厚生省としては、今回の証券取引法改正等で取引のルールがさらに確立されますということでありますので、それを遵守して公正な取引を守ってまいりたい、かように考えております。