三重野康の発言 (予算委員会)

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○三重野参考人 お答え申し上げます。
 今委員がおっしゃいましたように、けさ七時四十五分に公定歩合を〇・五%引き下げまして五%にいたしました。その背景をお話し申し上げることが御答弁になるかと思います。
 現在の日本経済はやはり緩やかな減速が続いているというふうに思います。この減速という意味を考えてみますと、過去四年間五%成長が続きましたので、その後の景気の成熟期に入った調整でございますと同時に、日本銀行がずっと金利を上げてまいりました利上げ効果、この二つが減速を導いているというふうに思います。もっとも私どもは、この減速は、今までのスピードはやや速過ぎるわけでございますから、そのスピードが落ちてきて、むしろインフレなき内需中心の持続的な成長の路線にうまくつなげれば、それはむしろ好ましいというふうに考えております。ただ注意しなければならないのは、その好ましい調整でも、行き過ぎた場合は非常に不測のことが起きるわけでございますので、その点を注意して金融政策は運営していかなければならないと考えていたわけでございます。
 金融政策は、ことしの七月一日に一度公定歩合を下げまして、その後一連の緩和策を講じております。と申しますのは、市場金利が下がるのを容認し、十月には預金準備率を下げる、こういうふうなきめ細かな金融政策を減速に対応してとってぎたわけであります。そして、その効果も含めてその後の情勢変化を注意深く見守ってきた次第であります。
 そこで、最近の情勢をごく簡略に申し上げますと、景気でございますが、引き続き緩やかに減速はしておりますが、一時に比べますといわゆる製品の需給関係が緩んでまいりまして、それと同時に企業心理が慎重さを加えてきたということが言えると思います。二番目に企業金融でございますが、なおゆとりは残しておりますが、マネーサプライの伸び率は御案内のとおりかなり下がってきております。三番目に為替でございますが、これは幸いにして百三十円前後で、どちらかというと円高方向で比較的落ちついた動きをいたしております。物価でございますが、消費者物価はいま一つやや高目ではございますけれども、国内の卸売物価は一段と低下して落ちついた傾向になっております用地価は、これはやや鎮静化して、一部都市においては値下がりもございますが、今までが非常に高こうございますので、ここで満足するわけにはいきませんけれども、鎮静化の傾向はようやく出てきたということが言えると思います。
 こういった情勢を踏まえまして、今までとった一連の緩和政策の一環あるいはその続きとして今回公定歩合を下げたわけでございまして、これによって、先ほども申し上げました息の長い成長を続ける、そういったものにうまくつながってほしいというのが私どもの希望でございます。
 ただ、先ほど物価は大体いいと申し上げましたけれども、労働需給は引き続きタイトでございますので、いわゆるサービス価格等に対する価格の上昇圧力はまだ強うございますので、今後も引き続き物価安定というものを中心に据えた慎重な政策は続けてまいりたい。土地の値段につきましても、今申し上げましたように鎮静化したという、これでとても満足できませんので、その動向には注意深い目を続けてまいりたい、かように考えております。

発言情報

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発言者: 三重野康

speaker_id: 15163

日付: 1991-11-14

院: 衆議院

会議名: 予算委員会