渡辺美智雄の発言 (外務委員会)

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○渡辺(美)国務大臣 今松浦委員からお話がありましたように、本当に予断を許さない激動の、不確実性の時代だと言って差し支えないと存じます。十年前に今のような世界情勢になると考えた人は恐らく一人もいなかったんじゃないか。私もその一人でございます。
 ソ連が崩壊をして共産主義をやめて市場経済に移行して、民主主義、自由、人権、そういうような社会制度をとるということになったことは大変喜ばしいし、米ソの間で緊張の下地になっておったいろいろな核兵器についても、大陸間弾道弾の削減あるいは中距離核ミサイルの全廃、それから、ひいては戦術核の廃止という方向に将来向かっていこうという話し合いが始まり、一部実現をされた、大変これは喜ばしいことだと我々は思います。したがって、この喜ばしいこと、希望することは、これはどこまでも我々としては平和国家日本として助言もし支援もし推し進めていくというような世界平和のために貢献するということは、一つの大きな外交の柱でございます。
 しかしながら、それと同時に世界が非常に、ばらばらの国が幾つもできてくるということになると、それが民族的な対立、宗教的な対立、こういうことになって大きな枠組みでのコントロールがきかなくなって、一方地域紛争があっちもこっちも起きる危険性がないとは言えないわけでございますから、それをどうして未然に防止していくかということでございます。これは一国だけでどうこうということができないわけですから、やはり国連というものの見直し、国連の原点に返った、この時代に合ったような国連というものをつくり、それを強化をして世界の平和維持に当たっていく。
 そのために日本はどういう貢献ができるのか。日本は今言ったように経済大国だと言われておるわけでございますので、やはり一国だけの繁栄というものは長続きいたしません、今や世界は一つでありますから、一つになりつつあるわけでありますから、それらの発展途上国を自立、自活できるようにしむけていって、貧困をなくすあるいは病気をなくすというようなことに対する経済協力、これは欠くべからざるものである、そのように考えておるわけであります。幸い日本にはある程度の資金、技術というものがございますので、こういう面での国際貢献というものを果たしていく必要がある、そのように考えております。
 その他、環境の問題等におきましても、今や一国だけでというのではなくて、地球はちっちゃくなってしまって、多くの開発、工業化が進むというと、野方図にやられればそれは世界環境に影響するし、森林の、アマゾンの伐採その他も含めまして、そういうような環境問題というものも、これは一国だけではなかなかうまくいかないからやはり全世界的なものとしてとらえていかなければならぬ。日本は環境面についてはある程度のリーダーシップがとれるという経験と立場にございますので、これらも大いに貢献していかなければならぬ。
 また、一千七百万と言われる世界の難民問題、そういうような問題もこれは世界的な問題でありますし、麻薬の問題も、ただ入ってくるのを防止するというだけではなかなか後を絶たないわけですから、これらも世界的な問題でありますので、そういうような問題等について我々は憲法の精神に従って大いに今後貢献をしていきたい。
 そのためにはまず何といっても日本自身の経済の繁栄を持続させる、これが基本でありまして、なかなか厄介な問題が幾つもございますが、日本の経済がおかしくなれば日本がおかしくなるということで、日本から経済を引いたら何も残らぬと言われても、全くそう言われればそうかも知らぬなと思うところでございますので、国内閣届もやはりしっかりしていくことが世界に対する貢献だ、さように考えております。

発言情報

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発言者: 渡辺美智雄

speaker_id: 9286

日付: 1992-02-26

院: 衆議院

会議名: 外務委員会