渡辺美智雄の発言 (外務委員会)
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○渡辺(美)国務大臣 今御指摘がございましたように、ソ連邦の中でも各民族がそれぞれ独立をするということで民族問題というのが一つございますし、一方、市場経済というものに踏み込んでエリツィンさんは非常に短日月でそれを実現しようという大変な意気込みでスタートいたしておりますが、これがうまくいくのかどうか、どういうふうにしてやればうまくいくのか、実際はまだしっかりとつかむことができないという問題がございます。
その次が軍の問題。あそこでは膨大な核兵器を初めたくさんの武器を持っておりますので、これらの管理を本当に、統一的な厳正な核管理というものを本当にしてくれるのかどうか。してもらわなければ困るわけですから。本当はなくしてもらうのが一番いいわけですが、その過程をどういうふうに我々は認識し、それを支援していくかということなど、まだ本当にこうすればいいという決め手というものはなかなか実際にないと思うのですね。ないけれども、しかしながらやはり昔に逆戻りするというようなことは困るわけでございますし、本当に平和的、民主的国家になっていただきたいし、またソ連がしっかりすれば、日本は極東においてソ連と隣接をしておって、多くの資源が存在するということでありますから、日本の国のためにもなるし世界にも貢献できる、そういうようなことで、いろいろ向こうの現状を見ながら、日本だけの支援ということは到底できないことですので、それは世界の国が集まって、できるものからやっていこうということであります。
最近の目新しいものとしては、科学技術センターのようなものをつくって、ソ連の核技術者が海外に頭脳流出しないようにやろうじゃないかというようなことなどは、それは本当に一つの動きであるし、またこの間アメリカで緊急の人道的な当面の援助をやろうということで、我が国も参画をして六十五億円の無償資金及び物資を提供して、しかも日本みずからが北方四島を初め極東に配るとかいう仕事も現に始まっているわけであります。
したがいまして、ソ連との関係はいろいろあるわけでございますが、いずれにせよ我々とソ連との間にはいまだに戦後平和条約が結ばれていないということでございますので、これを片づけないとやはり本格的な支援に踏み込んでいけない。したがって、一刻も早く懸案の北方領土問題を片づけてソ連との間に平和条約を結んで、そして世界の先進国と一緒になってそれらの支援体制を構築していきたいという考えてあります。