渡辺美智雄の発言 (外務委員会)
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○渡辺(美)国務大臣 決して四島の即時返還、一括返還を放棄したものではございません。
ただ、我々といたしましては、四島が一括して返ってこなければいつまでたっても平和条約は結ばないということで四十五年これはやってきているわけですから、また平行線でつながっていくわけであります。したがいまして我々といたしましては、政経不可分という原則はございますが、しかしながら向こうでも政権もかわり、今まで五六年の共同宣言は既にその効力を失ってしまったと言われておったものを、法と正義に従って今後交渉しようという新しい言い方をエリツィン政権は言ってきたわけであります。
したがいまして、その法と正義に従って、北方四島が日本の固有の領土である、日本の主権があるということを認めるならば、それは返還の時期とか対応の仕方、条件、これについては、もうあしたから全部出ていけ、これはこっちのものだ、こういうようなことは現実的ではない。したがって、それらについてはやはり現実的に対応をする、こういうことが大事ではないか、そういうようなことで五六年の共同宣言というものにも一遍立ち戻る。
しかし、それだけではこれは昭和三十一年に戻っただけでさっぱり進歩がなかったということでありますから、さらにそれにつけ加えて他の二島、つまり択捉、国後についてもいろいろと、その主権はもちろんこちらのものだということをはっきりさせるということにすれば、人口の多いところについては、やはり立ち退きの条件とか返還のやり方とかその他についてはある程度年限を限って交渉をするということはあり得る、こういうような意味で言ったわけで、従来の方針を変えたわけではありません。