貴志八郎の発言 (建設委員会)
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○貴志委員 一昨日から連合審査が行われまして、いわゆる拠点法に対する基本的な考え方を含めていろいろな角度からの検討が行われたわけでありますが、この法案の基本になるものは四全総であり、さらにその四全総を受けて多極分散法という訓示法があり、それを受けて実施法としての今度の拠点法がある、このような説明があったわけでございます。
それで、先般来の討議の中身を聞かせていただきますと、東京の一極集中がこの法律によって排除、是正され、ネットワーク型の多極分散を実現するんだ、それも、いわゆる従前からのトップダウンの方式ではなしに、ボトムアップという新しい手法を取り入れて、地方の活性化、顔の見える、そういう地方拠点都市を形成していくんだ、こういうふうに声高らかにうたいとげられたと私は拝聴をいたしてまいりました。
それで、戦後続きました中央集権という政治のあり方、一つの聖域と一般的に受け取られておったわけでありますけれども、この部分にもメスを加え、地方分権という今までのかけ声はあったけれども実体のなかった、まあなかったというのは言い過ぎでございますが、かけ声に終わってまいりました地方分権という政治上の新たな手段、決して新しくないわけでありますけれども、今までのやり方と異なった手段を取り入れて、民主的に国土形成を行う、こういうことでありますから、行政の側にとっては、まさに革命的とも言える思い切った手法の取り入れである、私はそういうふうに受け取りたいのでございます。
しかし、そういうふうな発想の転換を行うことによって、住民のネットワーク方式、地方のネットワーク方式と呼んだらいいのでございましょうか、そういう欧米の政治の手法、そういうふうなことを学びながら果たしてこれを成功させることができるのかどうかということに、いささかの懸念を持つわけであります。
それで、この法律の施行によって、これで地有分権が本当に進むのだろうか、それから、これで多様な集積を持つ魅力ある都市が育っていくのだろうか、これで一極集中は排除できるのだろうか、そういう具体的な感触をイメージとしてつかむことができるのだろうかということについて、私どもは、いささか懸念を持つわけでございます。
それで、一九八〇年代といえば、ついこの間でございますけれども、八〇年代を直前にいたしまして、我々地方におるものは、八〇年代こそ地方の時代だ、こういうことをもう大いに宣伝を聞かされましたし、事実、施政方針の中でも、八〇年代は地方の時代だというふうな形で大いにぶち上げられたものでありますが、結果的には、八〇年代は、地方の時代どころか、逆に一極集中を促進した、そういう結果をもたらした八〇年代ではなかったか、いわば八〇年代の地方の時代だというのは、あれは幻想にすぎなかった、こういうことが結果としてはっきり出ておるわけでございます。そういう過去の例を見るにつけまして、今回の拠点都市法の制定によって果たして建前どおりに実際が機能するのかどうか、こういうことについて、私は質問を進めていかなければならないと思うのでございます。
それで、はっきり申しますと、この法律制定によって、目的に書かれているように、あるいは四全総に述べられておるように、一極集中の終えんを迎えることができるという確かな見通しを持つことができるか、また、この法律制定によって地方の時代をいよいよ迎えることになったという宣言を行うことができるか、そういうしっかりとした見通しをこれで持つことができるのかどうかということ、これについてまず冒頭に関係大臣の御意見を賜っておきたいと思います。