建設委員会

1992-04-22 衆議院 全134発言

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会議録情報#0
平成四年四月二十二日(水曜日)
    午前十時一分開議
出席委員
  委員長 古賀  誠君
   理事 片岡 武司君 理事 金子原二郎君
   理事 北村 直人君 理事 杉山 憲夫君
   理事 渡海紀三朗君 理事 三野 優美君
   理事 山内  弘君 理事 吉井 光照君
      植竹 繁雄君    川崎 二郎君
      木村 守男君    久野統一郎君
      塩谷  立君    野田  実君
      萩山 教嚴君    光武  顕君
      山本 有二君    石井  智君
      木間  章君    貴志 八郎君
      渋谷  修君    松本  龍君
      辻  第一君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 山崎  拓君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 東家 嘉幸君
 出席政府委員
        国土庁長官官房
        長       藤原 良一君
        国土庁計画・調
        整局長     田中 章介君
        国土庁土地局長 鎭西 迪雄君
        国土庁大都市圏
        整備局長    西谷  剛君
        国土庁地方振興
        局長      小島 重喜君
        文部省高等教育
        局私学部長   奥田與志清君
        通商産業省立地
        公害局長    鈴木 英夫君
        建設政務次官  金子 一義君
        建設大臣官房長 望月 薫雄君
        建設省都市局長 市川 一朗君
        建設省道路局長 藤井 治芳君
 委員外の出席者
        環境庁企画調整
        局環境管理課長 熊谷 道夫君
        大蔵省主計局主
        計企画官    佐藤 隆文君
        文部大臣官房審
        議官      佐藤 禎一君
        文部省高等教育
        局企画課長   草原 克豪君
        運輸省運輸政策
        局地域計画課長 東澤  聰君
        労働省職業安定
        局労働力確保業
        務室長     田宮  実君
        自治大臣官房審
        議官      松本 英昭君
        建設委員会調査
        室長      杉本 康人君
    —————————————
委員の異動
四月十七日
 辞任         補欠選任
  植竹 繁雄君     奥野 誠亮君
  川崎 二郎君     亀井 静香君
  瓦   力君     熊谷  弘君
  久野統一郎君     大石 千八君
  塩谷  立君     愛知 和男君
同日
 辞任         補欠選任
  愛知 和男君     塩谷  立君
  大石 千八君     久野統一郎君
  奥野 誠亮君     植竹 繁雄君
  亀井 静香君     川崎 二郎君
  熊谷  弘君     瓦   力君
四月十六日
 有料道路通行料金身体障害者割引制度に対する
 内部障害者等への適用拡大に関する請願(山本
 有二君紹介)(第一五九二号)
 同(石井智君紹介)(第一六三九号)
 同(木間章君紹介)(第一六四〇号)
 同(貴志八郎君紹介)(第一六四一号)
 同(野田実君紹介)(第一六四二号)
 同(松本龍君紹介)(第一六四三号)
 同(三野優美君紹介)(第一六四四号)
 同(山内弘君紹介)(第一六四五号)
 同(吉井光照君紹介)(第一六四六号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再
 配置の促進に関する法律案(内閣提出第三四号
 )
     ————◇—————
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古賀誠#1
○古賀委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律案を議題といたします。
 この際、国土庁地方振興局長から発言の申し出がありますので、これを許します。小島地方振興局長。
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小島重喜#2
○小島政府委員 地方拠点都市地域法案に係る四月二十日の連合審査会におきまして、公明党倉田栄喜委員の御質問に対する私からの答弁の中で一部不適切な表現がありましたことをおわび申し上げます。
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古賀誠#3
○古賀委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。貴志八郎君。
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貴志八郎#4
○貴志委員 一昨日から連合審査が行われまして、いわゆる拠点法に対する基本的な考え方を含めていろいろな角度からの検討が行われたわけでありますが、この法案の基本になるものは四全総であり、さらにその四全総を受けて多極分散法という訓示法があり、それを受けて実施法としての今度の拠点法がある、このような説明があったわけでございます。
 それで、先般来の討議の中身を聞かせていただきますと、東京の一極集中がこの法律によって排除、是正され、ネットワーク型の多極分散を実現するんだ、それも、いわゆる従前からのトップダウンの方式ではなしに、ボトムアップという新しい手法を取り入れて、地方の活性化、顔の見える、そういう地方拠点都市を形成していくんだ、こういうふうに声高らかにうたいとげられたと私は拝聴をいたしてまいりました。
 それで、戦後続きました中央集権という政治のあり方、一つの聖域と一般的に受け取られておったわけでありますけれども、この部分にもメスを加え、地方分権という今までのかけ声はあったけれども実体のなかった、まあなかったというのは言い過ぎでございますが、かけ声に終わってまいりました地方分権という政治上の新たな手段、決して新しくないわけでありますけれども、今までのやり方と異なった手段を取り入れて、民主的に国土形成を行う、こういうことでありますから、行政の側にとっては、まさに革命的とも言える思い切った手法の取り入れである、私はそういうふうに受け取りたいのでございます。
 しかし、そういうふうな発想の転換を行うことによって、住民のネットワーク方式、地方のネットワーク方式と呼んだらいいのでございましょうか、そういう欧米の政治の手法、そういうふうなことを学びながら果たしてこれを成功させることができるのかどうかということに、いささかの懸念を持つわけであります。
 それで、この法律の施行によって、これで地有分権が本当に進むのだろうか、それから、これで多様な集積を持つ魅力ある都市が育っていくのだろうか、これで一極集中は排除できるのだろうか、そういう具体的な感触をイメージとしてつかむことができるのだろうかということについて、私どもは、いささか懸念を持つわけでございます。
 それで、一九八〇年代といえば、ついこの間でございますけれども、八〇年代を直前にいたしまして、我々地方におるものは、八〇年代こそ地方の時代だ、こういうことをもう大いに宣伝を聞かされましたし、事実、施政方針の中でも、八〇年代は地方の時代だというふうな形で大いにぶち上げられたものでありますが、結果的には、八〇年代は、地方の時代どころか、逆に一極集中を促進した、そういう結果をもたらした八〇年代ではなかったか、いわば八〇年代の地方の時代だというのは、あれは幻想にすぎなかった、こういうことが結果としてはっきり出ておるわけでございます。そういう過去の例を見るにつけまして、今回の拠点都市法の制定によって果たして建前どおりに実際が機能するのかどうか、こういうことについて、私は質問を進めていかなければならないと思うのでございます。
 それで、はっきり申しますと、この法律制定によって、目的に書かれているように、あるいは四全総に述べられておるように、一極集中の終えんを迎えることができるという確かな見通しを持つことができるか、また、この法律制定によって地方の時代をいよいよ迎えることになったという宣言を行うことができるか、そういうしっかりとした見通しをこれで持つことができるのかどうかということ、これについてまず冒頭に関係大臣の御意見を賜っておきたいと思います。
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山崎拓#5
○山崎国務大臣 地方の時代がうたわれ、四全総におきまして多極分散型国土の形成が目標とされましたにもかかわりませず、一極集中がなお進行いたしておるということは事実でございます。また、多くの県におきまして人口が減少を来しておるということも事実でございまして、私どもといたしましては、この法案の成立を待ちまして、地方の時代が真に確立され、多極分散型国土が形成される大事な切り札にしてまいりたいと考えているところでございます。
 この法案は、地方におきましても、例えば三十六の県庁所在地で人口が増加していること等にも見られますように、地方は地方におきまして一極集中が起こっておる。その原因をただしてみますと、東京における原因と同じように、やはりその県庁所在地等において若者たちが大事な生活空間と考えております職住遊学等の広範な、高次な都市機能を備えているというところにあると思います。
 したがいまして、そのような魅力を持ちました拠点都市を別途多極的に国土に展開することによりまして、多極分散型国土の形成を実現することができるのではないかということが、この法案の趣旨でもあるのでございます。県庁所在地は原則として対象といたしておりませんので、各県、その他の潜在力を持ちました、発展の起爆力となる、地方成長の牽引力となる拠点都市を県知事の指定によりまして定めまして、そこに重点的な、あるいは総合的な対策を講ずることによりまして高次の都市機能を持たせるということが一つでございますし、さらにまた、東京にあります産業業務施設をそれらの拠点都市地域に展開、再配置していただくことによりまして、人口の分散も図れる、これがこの法案の趣旨でございまして、先生の御質問のポイントにお答えするとすれば、これはまさに先生のおっしゃる地方の時代を築くための切り札となるべき法案であると考えております。
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東家嘉幸#6
○東家国務大臣 きょうは建設委員会でございますので、ざっくばらんに、なおまた砕けた気持ちできょうは答弁しやすいかなと思っているところでございますので、行き過ぎめ点がございましたら、また御指摘を賜りたいと思います。
 私は戦後農業指導員をしておりました。技術指導員でございました。その後経済界に入りまして、そして戦後の今日の経済の発展の経過をみずから経験したわけでございますが、当時日本はとにかく外貨を稼ぐことに全力を挙げて、戦後の窮状をどう経済発展に結びつけるかということに重点が置かれた。そのときの役所の役割というものは、私は本当に行政の役割というものは、日本の経済を導く、そして日本の今日の繁栄をもたらしたその功績というのは大きいと、みずからそのように思っております。そういうことがやはりどうしても一極集中、中央集権的な方向に行ってしまった。ところが今日は、地方も日本の経済大国の中で集中したことによって格差が出てきた。だから、地方もそうした経済大国にふさわしい、国土利用計画の中からもやはりお互いに分担し合うものはもっと積極的に取り組まねばならないという時代になってきたと思うわけでございます。
 特に風土庁は、国土をどうしてこれから利用計画の中に均衡ある、そして今日のような状況を是正していくかということの重要な役割を今日持っているわけでございます。地球環境の問題、国内の今日のいろいろな角度からの批判も出ております乱開発ということも、これは避けていかねばならない問題等もございましょう。そういうようなあらゆる観点から総合的に見ました場合に、これからはやはり今度の法案のように、自立という精神を、どのように中央官庁の持てるノウハウを今後提供していくかという、自立していこうとするこれからの地方の役割というものにどう手助けするかということが、私は骨子であろうと思っております。
 現にこのような法案等が提出されるというようなこと等で、各地域の皆さん方が、それぞれの市を中心とする市町村が役割分担を果たしていくためにはどうしたらいいんだということで、中央からの指導も仰ぎながら、今日非常に自立精神に燃えつつあるわけでございますから、そういう意味では、私は、中央の持てるノウハウ、地方が自立していこうとするその一体性を今日これから持っていくとするならば、よりすばらしいこの法案の効果が生まれるものだということで、かいつまんでのことで、私の言わんとすることのまだすべてを御理解いただけないと思いますが、そういうことで、私はきのうからも答弁の中で申し上げておりますのは、各省庁がやはり一体となって取り組めば、必ずや、その支援さえしていただくならば、この法案は立派に実を結ぶことができるというような信念に立っておりますということを、たびたび申し上げているところでございます。
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貴志八郎#7
○貴志委員 お考えをお伺いしまして非常に心強く思うわけでございますが、私も建設委員会のことでございますので少し砕いて物を申し上げさせていただきますと、若い時分にというか、少年時代余り健康でなかったものですから、薬をよく買いました。新薬が発売されるごとにそれを買いまして、効能書きを見ますと、真新しい紙にオフセットで印刷された効能書きがございます。それを読んでおりますと、いかなる業病もこれで治るんだという錯覚を持つような効能書きがございます。しかし実際には、風邪引きの熱はアスピリンで取れるけれども、病気の本体を治すことができる薬がなかなか出てこない。したがって常に失望を繰り返してきた、そういう思いがあるわけでございますが、果たして今度の拠点都市法が、言うところの対症療法の効能書きではなしに、根本治療になる内容を持っておるかどうかというところが、今日我々が真剣に問うてみなければならない問題ではないだろうか。そういう懸念を持ちながら私はこの後の質問をしてみたいと思うのです。
 申し上げておきますが、私はこの法案に反対の立場で質問するのではありません。この法案にさらに肉づけをしてしっかりとしたしんを持ってもらいたいという強い希望があるからこそ、いろいろな懸念についてお尋ねをするんだということは、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
 さて、一番大事なことは、物事を決める手段が東京にしかない、ちょっと言い過ぎでありますが、東京に物事を決めるほとんどの手段が集まっているというところが問題です。今地方への分散を宝剣に考えるとすれば、一番最初に手をつけなければならないのは、やはり中央集権化が進んだ今日の行政、政治というものをいかに地方に分散をしていくかということを、ターニングポイントに今来ているんだということを企業にも国民にも知ってもらう意味で、政治、行政機関そのものの分散というものを率先して行うという姿勢がなければ、この法律は生きてこないんじゃないか、私はそう思うのです。
 具体的に言うと、政府や行政関係の機関が、実際にはその直接の機関もあれば、研究機関もあれば、公団、公社、外郭団体、いろいろなものがあるわけです。東京になければ機能ができないというものもありましょうし、地方へ行っても十分やれるというのがこの東京中心から遠く離れて、例えば我が和歌山県で拠点都市ができたら、そこへ、どこかの省庁の外郭団体でもいい、研究機関でもいい、やってくるという、行きたいというふうな、いや、行かせなければならないとするような、そういうふうな政府の中自体に、行政機関そのものをみずから分散するんだという姿勢が一体あるのかどうか、ここいら辺が、私は、この拠点都市をつくっていっても、実際に東京に政治権力がすべてが集まっていれば、やはり絶対に有効な効果というものはあらわれないのではないかと思う。そういった点について一体どのようにお考えになっておるのか、ぜひお伺いをしてみたいと思います。
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西
西谷剛#8
○西谷政府委員 行政機関移転の話でございます。
 実は、平成元年の八月に、行政機関の移転につきまして政府部内での申し合わせをしております。東京区部に所在いたします七十六機関と自衛隊の十一部隊を東京都区部外に移転しようではないかということで、その移転先ないし候補地を決めて取り組んできております。現在までに二つの機関が移転を完了いたしました。それから、十の機関と自衛隊の十一部隊、これについては、現在用地取得あるいは建物の建築中ということで実行段階に入ってございます。それから十六機関、これは地方支分部局を中心とする十六機関が大宮地区に集団移転するということといたしまして、これにつきましては、本年度用地取得を行うという段取りになっております。
 つまり、以上が実行段階になっておりまして、仮に自衛隊の十一部隊を除いて計算しますと、七十六機関のうちの二十八、いわば四割は手がついてきた、実行段階に入っております。残りがまだ六割ほどございます。これにつきましては、平成四年度、本年度中にそれぞれ関係各省で移転の実施計画を具体的に策定していただく、現在このような段取りで進めているところでございます。
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貴志八郎#9
○貴志委員 そういうことで努力をされているということは決して非難をするわけではございませんが、例えば大宮地区へ集団的に移転をする、これは確かに区部からの移転に違いはございませんがへしかし、その周辺ということで考えてまいりますと、東京圏の拡大ということになって、地方分散をするというふうな意味では、日本全国的な視野から見れば、それは地方分散をしているのだ、政府自身が努力しているのだというふうなことが国民の目にはわからない。我々近畿の端の方に住んでおる者から、あるいは四国の、九州から見れば、あれは東京の周辺で動いているだけだ、こんなふうにしか受け取れない。
 実際に、それは津軽半島へ行くのだ、紀伊半島へ行くのだ、室戸岬へ行くのだというふうなことになってくれば、なるほど政府も本気で地方分散を考えておるなということになりますけれども、これでは、本当に地方に政府機関、関係のあらゆるいろいろなものを分散していこうというふうな、そういう熱意というものが国民にはわかってこない、私はそういうふうに思うのですが、これはまた後で産業機能のところでもお尋ねをしますので、この問題だけにこだわっていろいろやっていてもしようがございませんが、しかし、それは政府自体がそれだけの熱意と決意を持たなければだめだということ。関東地方、そういうわけではございませんが、一極の面積の拡大を図るというふうなことではだめだということだけは厳しく言っておきますし、これからの、残る六割の移転先等については、そういう観点を絶対に忘れないでもらいたいということを申し上げておきたいと思います。
 続いて、マンパワーの分でございますが、現在私は、中央集権、中央集権と申しておりますが、地方から見ると、絶対中央集権だと、こう思い込まざるを得ない。
 例えば中央官僚出身の県知事は、一体何人いらっしゃいますか。
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松本英昭#10
○松本説明員 お答え申し上げます。
 現在、四十七都道府県の知事の中で、中央官庁出身という言葉の取り方でございますけれども、約半数ぐらいじゃないかと心得ております。
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貴志八郎#11
○貴志委員 事ほどさように、中央官庁におられた方々が知事選に出馬して当選する。選挙という洗礼を受けるのでございますから、とやかく言うわけではございませんが、事実そういう半数近く。三役に至ってはどういうことになるだろう。いや、部長以上ということになると、ひょっとしたら、もう各都道府県の、都はともかく、各府県の中における部長以上、あるいは市の部長以上を含めますと、それはもう大変な数になってくる。いわば国で考えていることを直ちに地方で実行に移せるだけの人材が地方へ張りついている。だれが見ても、これが中央集権の政治だと、意図はともかくとして、結果的には受け取られる。だれも皆そう思っているに違いない。私だけではないと思うのです。
 そういう人の配置、私は、中央官庁の側からいえば、それは地方の方からお願いをされてお送りをしているのですよと、こう言うかもしれませんが、実際にどうでしょうか。どなたの県でも、例えば、ある部長職はもう固定されて、ある省の出向の方によって常にそのポストは予約されている。人によってポストがかわるのではなしに、そのポストによって人がもう既に決まっておるというふうなところに、今日の改革をしなければならない重要な課題をこの法律の施行前に我々は持っておるのじゃないか。こういうことについて、どのようなお考えをお持ちでございましょうか。
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松本英昭#12
○松本説明員 お答え申し上げます。
 全国の地方公共団体に中央官庁から、いろいろな役所から職員を派遣、と申しましても中央官庁を退職いたしまして、そして地方で採用されるという形でございますが、そういう形で地方地方の公共団体において仕事をいたしております。その際、今先生御指摘のように、それぞれの地方官庁の方から、割愛といいますか、御要請がございまして、そういうことで、それぞれの地方において適材適所と思われるところのポストについて御要請に合ったものに従って中央においてごあっせん申し上げている、さように心得ております。
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貴志八郎#13
○貴志委員 この問題につきましても、私が声を大きくいたしまして申し上げる趣旨だけはぜひわかってもらいたいし、これでいいのかという問題を私は投げかけたつもりでございます。
 あわせて、意見宣言うならば、じゃあ、地方から国に対してどれだけの人間が来ているだろうか。地方から国の方にお手伝いに来る人間は、常に、ちょっと言っては悪いが、下働きじゃないか。地方から来る部長や局長があるか。常に地方は末端じゃないか。中央から来ればトップヘ来るじゃないか。そういうのが当たり前で、それに文句を言えば、中央の方でのお覚えがめでたくないということを恐れなければならない地方の存在というものは、一体どうなるのか。こんなことについて本当にお互いに、政治という場の中で、これをどうすれば改革できるかということを本当は意見を交わしていかなければ、この拠点法も生きてこないのではないかというふうなことを思います。
 さて、同様の問題でございますが、パイロット自治体構想の創設ということにつきまして、第三次行革審で集中審議が行われて、そうして小委員会では各省庁の意見を聞くというふうな作業が行われたと聞いております。このパイロット自治体構想というのは、国の許認可権を大幅に地方に移管をする、それから補助金の使途を自由裁量に任せる方向、こういうふうなことが柱になっておると承知をいたしておりますが、そのことに対して意見を聞かれた六省庁は、もう移譲できるものは既に終わっている、これ以上の権限の移譲というのは反対だという拒絶反応を示した、これは新聞に報道されているのです。どうですか。そういう考え方に対して、行革審の小委員長は、これはもう中央の役人の常套的な論法だ、そういう返事が返ってくることを予測しておった、そう委員長は言っておるし、委員の中では、これは霞が関官僚にしみついた中央集権の発想だ、荒療治をしなければ直らんぞ、そういうふうな意見を述べられております。
 一体、分権に対して政府はまともに考えているのだろうか。行革審の出されておるパイロット構想に対して拒絶反応を示すというのは、一体どういうことなのか。この法律の目的、理念、私は冒頭お伺いいたしましたけれども、肝心の省庁がこれ以上の分権に対して拒絶反応を示すということになってまいりますと、この法律が果たして生かされて施行され、効果を上げていくことができるのか、私が疑念を持たざるを得ないというのはそこにあるわけでありまして、ぜひこの点についての御意見を賜りたいと思います。
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東家嘉幸#14
○東家国務大臣 これはできるだけ私どもの方で取りまとめのバイパス役をさせていただいております手前から、私の方から答弁をさせていただきますが、その前に、日本の役所機構というものについて、何か非常に悪い点ばかりが表に出がちな今日でございますが、これは何も私はかばうわけじゃございませんが、レーガンさんが日本に来ましたときに、日本の役所機構についていろいろと我々自民党の中からもそういう意見を出しましたところ、レーガンさんいわく、いや、それは行政の皆さん方がそれぞれの自分の局、各省それぞれの役割分担の中で、とにかく日本の役人さん、本当に目の色を変えて働く、アメリカと違うところはそこにあるんだ。だから今日の日本の経済繁栄はそこから原動力というものが生まれたんだと自分は思うから、一概に今の日本の役所機構が悪いとは思わない。しかし、これからの問題はそうはいきませんでしょうねという会話があったことを、私はなるほどなと思って聞いたことがございます。
 なおまた、この場で党の立場を申し上げては恐縮でございますが、私は自民党の内閣部会長の立場にございました。そういう観点から、臨調の皆さん方、いろいろな行革審の皆さん方とも随分と協議をしたことがございます。そうした会議の中で、いろいろおっしゃられる御意見も、それはよく値するものと受けとめてまいりましたし、その方向は私なりに立派な御意見だと思う節が大方ございました。
 が、しかし、先ほど私は戦後の歴史から申し上げましたが、今までのそうした機構の中で、日本の役所機構の役割分担がそういう機構になっておったことに問題点があるわけでございますから、その機構をそうしたこれからの地方に向けて分権をし、そして日本全体の役割分担というものを地方も含めてやらなければならない時代に来ているということは、私は役所の皆さん方も十分承知のことだと思っておりますし、今度のこの法律にしましても、それは建設省、農林省、自治省それぞれの役割の皆さん方が自分の範囲で、非常にその役割の範囲のことで御答弁をなされることをじっと聞きながらも、それはそれで私はいいと思うのです。
 しかし、それをお互いに役割分担を、そこにバイパスさえちゃんとしたものがあるとするならば、そのそれぞれの各省庁のやらんとされるその力というものは結集できるんだということを、私はきのうからも申し上げたことでありますし、そのバイパスの役割分担は、不肖私ども、力足らずですけれども、取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、それはそれぞれの地域の活性化のためのそういう御意見があっても、私は今後の運用の面においてそのものがしかたるものとして一体的であるならば、十分この法案は果たし得るものだというふうに考えております。
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貴志八郎#15
○貴志委員 けさからちょっと勉強会がありまして東海大学の先生のお話を聞きまして、技術開発という面からアメリカと日本とのいろいろなやり方というふうなことをお話を聞きまして、なるほどと思って感心したのですが、アメリカの場合はトップダウン、要するに一つの問題、アイデアがあればこれでホームランを打つというふうなことを考える。日本の場合はそんな大きなことを考えずに、目の前の、じゃ、このマイクをどうすれば、その技術を利用すればどんなにいいものができるかという手近な問題から片づけていく。そういうふうなことで、オリンピックの当時に千八百万円かかったカメラが今十六万円でできる、日本で。その技術が今日の日本の経済発展をもたらしているんだというふうな意味のお話を聞きました。
 いわばアメリカの場合は、アメリカと  はしませんが、外国の場合、一つの問題、物をつくる場合に、注文をする。そうすると、メーカーはそれをつくるわけですが、動かない。そうすると、メーカーは設計者が悪いんだということで責任をなすり合って裁判に持ち込む場合がある、多い。日本の場合は、動かなかったら、何とかして、どれだけ損をしてでも受けた方のメーカーが動くようにする。そういうやり方は、外国の場合はいわばトップダウン方式であるし、日本の場合はボトムアップで、末端でいろいろ研究して目の前の使いやすい品物をたくさんつくってみて、コストを下げて、それから高いところの、ハイテクのいろいろなものをつくり出していく。いわゆるボトムアップだ。そんな話を聞きながら、日本の場合は経済はいわばボトムアップで成り立ってきたし、繁栄してきた。
 政治の方は、その経済を引き上げてくるために一極集中で中央集権でやってきて、ある場面では非常に効果を発揮したということを私も認めます。しかし、交差をした以上は、そこからそれを抜け出た以上は、いつまでたってもトップダウンという方式にこだわらずに、ボトムアップに切りかえていくことができるかできないかというのが、近代国家に、これからの未来国家として脱皮できるかどうかというふうなことの境目ではないか、私はそんなふうな思いをするだけに、今申し上げたような、多少失礼に当たると思いながらでも、強く、そういった形骸化されてはならない地方分権というものに対するある意味では警鐘を打っておきたいということで、私は今の質問を申し上げたわけでございます。
 さて、やや具体的なことになるわけでございますが、市町村で基本計画を立てるというふうな作業が、あるいは連合で策定をするという作業が行われるわけですが、そういったときに、その計画の情報の公開、それからそれを策定する、決定する段階において、住民の意思としての議会の議決、そういったものは、この法律の中でどのような形で予測をしておるのか、具体的にその問題についてぜひ確かめておいてもらいたいという注文も私の方に寄せられておる向きもありますので、この点については具体的にひとつお答えをいただきたいと思います。
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松本英昭#16
○松本説明員 お答え申し上げます。
 この基本計画を作成いたします際の議会との関係、そしてまた住民との参加の問題等でございましたが、連合審査の際にもたびたびお答えがありましたように、関係市町村が共同して作成いたします基本計画の作成に当たりましては、地方自治法に基づきます議会の議決を定める市町村の基本構想に即して定めることといたしておりまして、そういう意味で市町村の議会の意向も反映されるものと見ているわけでございます。
 また、基本計画の作成に関しましては、関係の予算審議等を通じまして、これは団体事務でございますから、議会でも十分論議されることが予想されまして、活発な論議ができるものと私ども見ているわけでございます。
 また、住民参加あるいは情報公開等につきまして、現在それぞれ関係の地方公共団体では、こういう問題ばかりでなくして、いろいろな形で仕細みあるいは機会をとらえて、住民参加やあるいは情報公開の機会ないし仕組みを工夫しております。そういうものを使って、地域の実情に応じた工夫によって対処されるのではないかと考えている次第でございます。
    〔委員長退席、金子(原)委員長代理着席〕
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貴志八郎#17
○貴志委員 ちょっと詰めておかぬとこれは困ると思うのですが、議会は構想策定の段階でいろいろ意見も言えるし、あるいは予算等の問題の中で十分議論をできるチャンスが与えられる、そういうふうな意味のお答えはなかろうかと思うのでありますが、議会がもっと積極的な形で関与できるようにしておかなければ、いうところの、地方に権限を持たし、地方の自立、それから顔の見えるそういうふうな構想、それから住民とのしっかりとしたコンセンサス、そういったものを含めまして、やはり議会が何らかの形でしっかりと責任と義務を負う、制度上そういうことが行われなければ、これは仮に失敗に終わったときに、行政が、住民がその成否ともに、やはり参加をし、責任も同時に負う、そういう姿をここできちんとしておかなければ、この制度そのものが生きてこないのではないかというふうに私は思うわけです。
 そういう点について、いま一度この点だけ、議会の議決なり、はっきりとした関与というふうなことについての何らかの措置が必要だと私は思いますが、そのことについて、今全く考えていないのかどうか、先ほどの答弁に重複しないところでお答えをいただきたい。
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松本英昭#18
○松本説明員 お答え申し上げます。
 地方公共団体の件に関しまして、議会のかかわりはいろいろな形のものがございます。その一つは、今先生御指摘のように、議決案件とすることもその一つでございます。それから、予算その他議会の審議事項を通じていろいろ議会が関与していくことも、これまた議会の関与のあり方でございます。そのほか、いろいろな調査あるいは検査、検閲権というようなものを通じて議会が関与することも、議会の関与の仕方でございます。
 この法案におきましては、その中で議会の議決ということを法令上定めてはおりませんが、例えば、場合によりましては地方団体が任意に議会の議決事項にするとか、そういうことも可能なわけでございまして、そういうことを含めて幅広い議会での論議が可能となるような仕組みになっていると考えているわけでございます。
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東家嘉幸#19
○東家国務大臣 先ほどから、いろいろとバイパス役を務めようということで、私もそれなりの、各省庁のそれぞれの関係の皆さん方の御意見も賜ってきておりますが、やはり当初申し上げましたように、この法案は、創造性を持つ自立の中分ら生まれる、やはり発想というものはそこから始まっていかねばならないということの骨子になっていると私は思っております。
 きのうも私は答弁の中で申し上げましたが、地方官庁の持つ土台というものは一応できました。これからやはり骨組みをつくって、そして屋根をふいて、そして内装をするという段階になってきますれば、地方のそれぞれの創造性を生かしていかねばならない。その模様というものは、それぞれの地域によって、実情によって違ってくる場合だってあろうと思っております。
 私は、先般帰りまして、県議会の皆さん方と会議をしてみました。こういうことでこういう法律を出して、こういうことをひとつ地方の活性化のために取り組もうとしているんだということで皆さんに意見を求めましたが、やはり残念ながら、これは地方議会の方に失礼かもしれませんけれども、中央と違って法律をおつくりになる立場ではございませんだけに、なかなかそこらあたりについて理解がまだ得られてない面が多分にあるなということを感じましたので、例えば、どなたか中央官庁から行って、こういうことなんでございますよ、そういうことですから、ひとつ皆さん方が、地方議会の人も、市町村、これから手を挙げんとする皆さん方と一体となって勉強されませんか、それには県当局も入ってそういう勉強会をしたらどうでしょうかということで私は役所の方に投げかけまして、では、いいことですから早速やりましょうということで、やはりこれは中央官庁の方からもそれぞれの立場の皆さん方が出向いて、そしてそうした法案の骨子をよく説明し、そして一体となって取り組む、そういうことの作業が今後必要でなかろうかと私なりに感じておるわけでございますので、これは一体性を持つためには、そういう、今御質問のようなことがなければ、本当にその地方のニーズに合った、それぞれの自主性を持った、自立していこうとする将来に向けて私は不可欠なことだと思っております。
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貴志八郎#20
○貴志委員 大臣から大変積極的な御意見を聞かせていただいて感銘をいたしました。ただ、自治省の方からの答弁で、議会の関与についてはその地方自治団体が決めて、そして議会の議決事項にするということは可能だというふうなお話をいただきましたので、その点については大変いいことだというふうに評価をいたしておきたいと思います。
 ちょっと答弁者の関係もございますので、少し問題が横へ飛ぶわけでありますが、通産省にお伺いをいたしたいのでございます。
 この間うちの質疑の中で、大企業にアンケートをとったところ、いろいろな機能を移転したいという希望を持っている、そういう企業は四〇%に上ったというお話でございました。ただいま我々が論議をしておるのは拠点都市法の問題について論議をいたしておるのでございますから、そういう論議の中でそういう答えが出てまいりますと、これは大変すばらしいことだ、この拠点法によって東京にいろいろな施設を持つ産業が地方にどんと移ってくれる、こういう錯覚を、錯覚というか思いを、期待を持つのは当たり前であります。
 ところが、いよいよと調べてまいりますと、実はそういう錯覚を抱かすような数字の答えであったと。その後の答弁でも、このアンケート調査の中に行き先は別に特定しないで移転をする希望があるかないかということを聞いた結果だそうであります。それで、そういうことになってくると、ちょっと問題があるのじゃないか。特に、東京に本社を持つ産業業務機能が本当に香川県へ持っていってくれたり和歌山県へ持ってきてくれるというのであれば、まさに拠点都市をつくって直ちに効果が出てくる、そういうことが期待できるわけでありますけれども、先ほどの中央官庁の移転と同じように、どうやら東京何キロ圏ぐらいの範囲の中で物を考えている。実際には地方拠点都市へ出ていこうなんというふうなそこまでの希望をお持ちであるのかどうか、私は大変疑問を持つわけです。
 それで、通産省は四〇%の移転希望があった、そういうアンケート結果をおっしゃられましたが、アンケートにはそういうふうな中身が、行き先については触れていないけれども、実態としてそういう移転希望を持っている企業が地方拠点都市ができればそこへ出ていくというふうに認識をされているのかどうか、聞いておきたいと思います。
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鈴木英夫#21
○鈴木(英)政府委員 御指摘のとおり、昨年八月に私どもが東京に本社を置きます上場企業九百五十七社を対象にいたしましたアンケートによりますと、約四割の企業が具体的な移転計画を策定中であるとかあるいは検討しているということでございました。ただ、これも先生おっしゃいましたように、これらの企業の大半は移転先も含めて検討中ということでございまして、この調査におきまして、それぞれの会社に移転先ほどこだということを十分にまだ捕捉しているわけではございません。おっしゃいますように、現段階で言いますと、東京近郊といいますか、そういうところへの移転ということもかなり含まれている可能性があるということも言えると思います。
 ただ、これまで私ども別途把握いたしておりますいろいろな実例あるいは移転計画を見ますと、例えば千人を超える規模で自動車会社が豊橋に移転をされるとか、あるいは精密機械会社がやはり千人を超える規模で静岡に行かれるとか、そういう具体例も進んでおりますし、また北海道とか九州といった遠隔地への移転も最近少なからず認められておるところでございます。私どもといたしましては、現段階、企業がさらに足の長い移転をしてもらうという目的でこの法律をお願いしているところでございまして、この法律の対象としますところは、東京からの移転のほか、地元での新規立地、増設等についても積極的に支援をすることにしておりまして、これらも相まって産業業務施設の地方への分散、再配置が進むことを期待しておるわけでございます。
 なお私ども、企業が足の長い移転といいますか、地方への展開をするということに当たりましては、ハード面の支援だけではなくて、やはりソフト面での支援、つまり企業の地方展開への機運の醸成ということも非常に大事だと考えております。最近企業は、オフィスの維持コストといった直接的なコストを考えるだけではなくて、従業員の生活環境の改善といった点も非常に重視をしておるというような結果も別途アンケートで出ておりまして、こういう機運を定着させる、あるいは最近フィランスロピー、メセナといった企業の社会貢献ということが言われておりますけれども、これも単にお金を寄附するということだけではなくて、地方分散を図ることがやはり社会貢献の一環だ、そういうような意識を持っていただくとか、あるいは我々国民も地方に展開する企業を高く評価する、そういう機運も醸成をする。そのための例えばシンポジウム等も行い、機運の醸成に努めるというような点も大事だと思っておりまして、まさにこの法律の運用によって企業の足の長い地方展開を推進してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
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貴志八郎#22
○貴志委員 とりようによっては、東京の近郊へ移りたいな、そういうふうな希望を持っているときに拠点都市法ができて、東京の近郊が拠点都市になるという場合だってあり得るわけですね。それはもうまさに企業にとっては大歓迎ということになるわけですが、本来、法の趣旨からいうと、それはちょっといかがなものかと言われる部分も地方からいえばかなりあるというふうに理解をしておいてもらわないと、いろいろな誤解を生むことになってくる。そういう点は厳に注意をしながら今の企業の地方への進出というふうなことについてぜひ取り組みをしていただきたいし、また、今度の法律では、産業業務施設の移転ということは考えておるけれども、製造部門の移転なりというふうなことについては考えていないようでありますが、東京湾岸の石油コンビナート、鉄鋼コンビナートというふうなものが、今日の状況からいって、これを将来果たしてどのようなものに持っていくかというふうなことなどは今極めて重要な課題ではなかろうかと思うわけでありまして、そういった点についてぜひ今後の課題として検討をいただかなければならぬと思います。
 時間の関係もありますのでちょっと先を急ぎますが、文部省からもお越しをいただいております。
 それで、地方の問題としてちょっと数字を挙げて申し上げますと、その県の第二の都市で人口十万人以上三十万人以下の都市がない県というのは、ちょっと拾ってみて、拾い残りがあったかもわかりませんが、五県ございました。秋田、和歌山、香川、高知、鹿児島、この五県は、一つ、その県の一番大きい都市は三十万以上あるけれども、あとは十万以下だというところが五つあります。その五県の場合、人口の動態を見てみますと、秋田県でマイナス二一・二、これは四十年対比ですよ。和歌山で一一・九、香川は横ばいで〇・八のプラス、高知がマイナス一七・五、鹿児島が一一・八、いずれも人口減少県になっているのです。こういう姿が出てまいります。
 そこで、例えば私の出身である和歌山県の場合をとってみますと、もう県民総所得が大体四十三番目ですね。所得は東京に比べると半分しかないのです。それから大学教育を受けるために、和歌山県の県外の専修学校を含めて二千名は県外の大学に行っておる。県内に来ているのはせいぜい百か二百ぐらいじゃないかと思うのです。そうすると、二千名の子供が県外で一カ月十万円かかるとして何と二億円かかるわけです。ことし卒業した人で二億円ですから、四年間あるとしたら八億円、再び地元に返らない金が県外へ流出している。一年間で約百億という金が出るわけです。金が出るだけではなしに、今度は卒業してもう地元へ戻って勤める企業がないから就職は外でやる、結婚をする、子供ができる、再び地元には帰らないという構図が人口減少の一つの大きな部分になっておるわけです。
 いろいろな問題がありますけれども、例えば教育の問題だけを取り上げてみますと、和歌山には和歌山大学という国立校がございます。経済と教育、二学部でございます。例えば、本当に地方拠点都市をつくろうと思えば、これは総合大学、理学部もなければ産学共同のそういう計画も成り立たぬ。だから本当は拠点都市法をつくるときに文部省に入ってもらって、そうして大学の再配置なり今後の、例えば私学の移転なり、そういうふうなことを本当はやってもらうと、この拠点都市というものがもっと生き生きとしたものになってくる、その部分がどうも抜けておるのはおかしい。文部省の方は、拠点都市でなかなかそんな方へ勝手に持っていかれたら困るのだ、それはおれの方で決めるべき権限を持っているのだから、そういうふうな考えは成り立たないということでお入りになっていないのかどうか、私はその辺のところをぜひお伺いしておきたいと思います。
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佐藤禎一#23
○佐藤(禎)説明員 御指摘のように、昭和四十年代の初めに第一次ベビーブームというのがございまして、この期間を通じて高等教育の進学率というものが大層大幅に上昇したわけでございます。そしてその期間に実は高等教育の収容力の格差というものが大変大きくなったということがございまして、私ども、昭和五十年代の初めから、その収容力の格差を是正するということは一つの政策目標として掲げてきたわけでございます。その結果、微々たる歩みではございますけれども、全体として集中化している中におきましても、逆に首都圏等での集中の度合いは相対的に減少してきているという効果を見ているわけでございます。そしてまた、来年度以降十八歳人口は減少に転じますので、全体として新増設を抑制するということになりますけれども、その中におきましても、地域間の収容力格差をできる限り是正をするということは、大変な政策目標として堅持をしていきたいというふうに考えているわけでございます。
 お尋ねの本法案とのかかわりでございますけれども、私どもは、その中におきまして、協議大臣としてこの法律の趣旨というものをよく考えながら十分私どもの意見を申し上げていきたいというふうに考えている次第でございます。
 なお、文部省の意見と申しますよりも、国立大学の場合には大学の自治ということもございますし、私立大学の場合にはそれに加えて私学の自主性というものがございますので、強制的にリードする手段を、政策手段を、私どもは持ち合わせていないという状況がございますことは、御理解をちょうだいをしたいというふうに考えております。
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貴志八郎#24
○貴志委員 強制的な手段を持ち合わせていないということは、我々もよく承知をいたしておりますし、それは必ずしも文部省だけではなしに、通産省だって、どこだって同じことであります。しかし、考え方として、地方拠点都市法というものがこれからの日本の政策としてのとる政策であって、これからの日本のために非常に有効な政策だということで位置づけられておるのでありますから、そういう路線に沿った立場で、強制力はなくとも、そういう風を吹かせるというふうなことは最もお得意な方ではなかろうかと思いますので、大いに期待をいたしておきます。
 さて、時間も迫ってまいりましたので、肝心のところをお伺いしておかなければなりません。
 連合審査では、拠点都市の指定は各県知事が行うということにお答えになっておりますし、そういうことでありますけれども、一方で、答弁の中で気になること、それは条件が整ったところからやっていく、あるいは、手をかせば魅力のある拠点となり得る可能性の強い都市を指定していく、こういうふうな表現がございました。私は大変気になるわけです。連合審査の中でも質疑が行われて、おくれた地域、そういったところにこそ拠点都市としての指定を、一つじゃなしに二つでも三つでもやるべきではないか。例えば北海道は一つや二つでは足らぬじゃないか、自治大臣は、その場合に三つやる場合もいいんじゃないかというふうな柔軟な答弁をされておりましたが、私は、条件の整ったところからやるということになってまいりますと、おくれたところは条件が整うまで待ってもらわなければならぬという裏返しになる、そういう危惧を持つわけでございます。
 再々地元のことを申し上げて恐縮でございますけれども、和歌山県のように大変過疎化が進んでいる県、県内で指定を受けるというと南北戦争が起こる、そういうおそれすらある。それほど何らかの特典を得ながら何とかしてはい上がりたいという強い意向を、私どもの県では、おくれておればおるだけに強くそういう希望を持っておるわけです。しかし、そういうところは条件が整ってないわけです。国土軸に直結する道路がまだそこまで行ってない。しかし、そこはほっておくわけにはいかぬというふうなところがあるわけなんです。どうするんですか。直ちに条件のあるところはと言えば、もう既に今活性化の動きがある、ちょっと手をかしたら、本当に拠点都市として指定したためにすごく伸びたというふうな効果が上がる。しかし、遠く幹線軸から離れた、国土軸から離れた地域、人口十万に満たないその地域で、本当は指定してやって、そこを中心に拠点をつくりたいというところは、条件が整わぬ。そんなところは後回しになって、例えば条件が、道路がそこにできてから、あるいはもうできるようになってから指定するのか、ほっておくのか、得たしておくのか、五年以内にすべてを完了するというのでありますけれども、五年以内に幹線道路ができないところはもう脈がないのか、聞いておきたいと思います。
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山崎拓#25
○山崎国務大臣 そのような答弁を申し上げましたのは私でございますので、私から改めて申し上げますが、先生の御懸念はごもっともでございます。
 しかし、拠点都市地域整備並びに産業業務施設再配置促進法案なるものが、この委員会でしばしば指摘されておりますように、従来の地域立法、地域振興立法が、一定の成果を上げたものの、必ずしも十分の成果を上げたかどうかということについて御疑問が指摘されたのでございます。そういう轍を踏まないように、切り札の法案でございますから、何としても成功をおさめたい、かように考えておるのでございます。
 その場合に、最終的には全国一律に各県一、二カ所整備をするといたしましても、これを一斉に始めるということが効率的であるかどうかということを考えましたときに、それは大いに疑問のあるところでございます。そのとき私が申し上げましたように、やはりある程度基礎的条件が整っているということが肝心な点でございまして、人口がまことに少ないところあるいは交通道路網の整備がいまだしであるところ等々、いきなりやりましても、この法律の半分を占めております産業業務施設の移転が円滑に行われるかどうか、これはこの法案のねらいが成功をおさめるかどうかに大変大きく影響するところでございますが、そういう疑問のある点は、まず条件整備を進めさせていただきたい。
 これは従来からの建設行政で、例えば高速道路網、高規格道路を一万四千キロ整備いたしますが、二十一世紀の初頭には九千キロまで整備をするという予定でございます。それらのことをまず先行して行いまして、その成果を踏まえつつ地域指定が行われていくことが妥当ではないか、かように考えておるのでございます。五年間ですべてが完了するということはあり得ないことでございまして、これはもう少しロングレンジでお考えいただいていいのではないか。まず基礎的条件が整いましたところを順次指定し、整備してまいるということが得策ではないか、かように考えているところでございます。
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貴志八郎#26
○貴志委員 私は、当面、手を少しかしてやれば火がつくというふうなところを否定するわけではありません。けれども、本当にやってあげてほしいもの、今一番おくれているところこそ、均衡ある国土づくりという建前をとるということになれば、今の効果よりも長い視野で見た効果というものを、均衡ある国土をつくっていくという立場をぜひとってもらいたいし、それは忘れないでもらいたい。
 この間うちからも論議の中で、その周辺の過疎地域はますます過疎になるのではないかというふうな心配を出されて、それはちゃんと今までの制度でうまくやっていきますよと言いますけれども、実は、離島振興法ができても、過疎対策法ができても、ひとつも過疎がとまらぬじゃないか。人口の減少がとまってないじゃないか。ここで拠点法ができて、またその近くの都市へ集まっていくということになると、一体どうだろうかという心配をするわけであります。
 それはさておきましても、本題の、今かなり手をかしてやれば浮上するであろう地域の、先ほど申し上げたような五つの県のようなところをやはり引き上げていく、それが均衡ある国土づくりじゃないか。その理念をひとつしっかりと踏まえながら、そういったところについても決して忘れないで、いや、忘れないでというか、何とか力をつけてやっていくために努力するということだけは、ひとつ明快にお答えをいただいておきたいと思います。
    〔金子(原)委員長代理退席、委員長着席〕
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山崎拓#27
○山崎国務大臣 この法案の基本的なねらいが多極分散型国土の形成にあるわけでございますから、先生のおっしゃるとおりでございまして、全国の、可能性を持ちました地域の開発につきまして、これは基本的には平等、公平に取り組んでまいるところでございますが、限られた資源の中で重点的な投資を行っていくわけでございますので、それは順次効率的に、成果が上がるように取り進めてまいりたいということを申し上げたわけでございまして、先生の言っていらっしゃるような、せっかくの希望を持ちました地域の開発に、表現は適当でございませんけれども、落ちこぼれが生じないように最終的には配慮をしてまいりたい、取り組んでまいりたい、かように考えております。
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貴志八郎#28
○貴志委員 それでは、四全総については、再検討というか点検に入りたいというふうなお答えを連合審査の中でされておりました。
 ちょっともう一遍念のために私も四全総を開き直してみますと、東京圏が昭和六十年で三千二十七万人、七十五年予測、これは四全総の予測でありまして、三千三百十万人、三千五百万人になるところをこれで抑えるのだという意味でやったと思うのですが、それでも六十年対比三百万人の増加ということになっておりまして、この四全総そのものが東京の一極集中をこれからもまだとめられない、今の四全総ではそういうことになっておるわけなんです。こんなことでこの拠点法はいいのだろうか。四全総は見直すべきであるということをまず申し上げておきたいと思います。
 それから、東京湾の副都心計画、これは十万人のオフィスビルということでありますが、これに要する交通アクセス、ごみの処理、関連施設の従業員やその家族の問題、考えますと、これはもうかなりのインフラ整備、投資、そういったものが必要になってくるわけであります。
 この間のうちの審査の中での答弁では、国際金融機関等はここでなければいけないのだというふうな意味の話をされておりまして、これを見直す予定はないのだというふうなことでございました。私は、何でそんなに固定した頭で物を考えるのだろうか、四全総だって、今時代の流れの中で、今までやってきたことについてはもっと急ブレーキをかけなければいかぬというふうなことに政府みずからが認識をすれば、急ブレーキをかけた良いいじゃないですか。副都心計画だって、今まではそれがいいと思ったけれども、本当は国際会則部門だって地方へ移転したらいいじゃないですか、それだけの機能を持たすようにしたら。それも絶対そこではということではないはずでございます。
 時間が余りございませんので、この分については質問というより私の意見を申し上げておきますから、ぜひそういう点についての御検討をお願いいたしておきたいと思います。
 地価の問題について、これはぜひお答えをいただかなければなりません。
 バブルの崩壊で、三大都市圏の地価が確かに下がりました。意地悪く考えますと、今度の拠点都市法でその分だけ地方の地価が上がるんじゃないか、バブルの崩壊のツケを、拠点都市をつくることによって収支のつじつまが合ってくるんじゃないかという意地の悪い見方もあるわけなんです。というのは、拠点都市に指定をされます。いささかの値上がりがございます。産業業務機能がやってくるということになる、またその周辺の地価が上がります。通信機能がやってくる、情報が集積される、地価が上がる。人口が集まる、インフラが整備される、そうなってまいりますと、地方拠点都市、今までは田園都市であったけれども、だんだん人口の集積が行われてくるにつけ、宅地化が進むにつけて地価は確実に上がるわけです。これを単に監視制度だけでおさまりがつくんだろうか。私が心配するように、東京で安くなった分だけ地方で高くなっていくのではないか、こういう疑念を持つのは当たり前ではないか、そんなふうに思うわけです。
 ついでに言うならば、東京から産業業務機能が来てくれた、ありがたい。けれども、賃金格差が、まあ、所得の割で物を言うわけにいかぬ、県民所得ということで見るわけにもいかぬでしょうが、県民所得で見ると、とにかく半分しかないわけです、来てもらう方は。一体それは地域に物価高を呼ばないだろうかというふうな心配もするわけです。そのすべてについて答えよというわけではございませんが、この地価上昇についての非常な心配、これにどう答えるか、国土庁の御意見をぜひ聞きたいのであります。
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小島重喜#29
○小島政府委員 お答え申し上げます。
 まさに先生がおっしゃるように、地方拠点都市地域が着実に整備される、この前提としては、地価問題ということを無視するわけにはいきませんし、地価を低く抑えるということが大変重要なテーマであると私どもは考えております。
 そういうことも踏まえまして、本法案におきまして地価監視区域の指定をするように努めなきゃならぬという、いわば努力義務を設けたわけでありますけれども、最終的にはこれは知事が御判断になることでありましょうけれども、今のような御指摘もございますので、できるならば区域指定に先立ってそういう措置をとるように、私どもとしては積極的に指導していきたい。
 それから、あわせてこの法律の中には、良質な宅地あるいは住宅というようなものの整備というようなこともございます。そういうことも両々相まちまして、こういう地方拠点都市地域の地価の高騰が生じないように努力をしてまいりたい、かように考えております。
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