萩野芳夫の発言 (法務委員会)

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○萩野参考人 その点につきましては、先ほどごく枠組みだけを申し上げましたけれども、今日の段階におきましては、と申しますのは、指紋押捺の問題について裁判所でもたくさん判決が出されておりますが、それらを通じて言い得ることは、いたずらに指紋押捺を強制されないのは権利である、それは人々の人権であるというような考え方はもう既に確立していると見ていいと思います。
 ただしかし、先ほど申しましたような意味で、それは絶対的な意味合いのものとしては確立しているわけではない。というのは、例えば表現の自由を例にとってみますと、それを侵害してはいけないのははっきりしておるのでありまして、政治的に考えてこの際には表現の自由を制約しなければいけない事情があるというような説明は成り立たないわけでございます。しかし、指紋押捺の場合には、先ほども申し上げましたように、そのこと自体もう絶対的にしてはいけないもの、強制してはいけないものとして憲法上禁止になっているかと申しますと、そうは言えない。なぜならば、今日、内外人平等になったとはいえ、外国に対して忠誠を誓う、そういう意味合いを持つ国籍選択、そのことによって外国人になっている人たちがたくさんおりまして、中には、私外国から見ておりますと、やはりこの人たちは日本の社会生活にはなかなかなじまない人であろうというような人たちをよく見かけます。
 そんな経験からいたしますと、場合によると、指紋押捺という制度によって同一人性を確認しなければいけないような必要性がまだ今の日本にも残されているのかな、そういう印象がございます。そういうふうな必要性がある場合には必ずしも人権侵害とは言えないのではないか、そういう考えでございます。

発言情報

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発言者: 萩野芳夫

speaker_id: 12797

日付: 1992-04-07

院: 衆議院

会議名: 法務委員会