殷宗基の発言 (法務委員会)

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○殷参考人 説明させていただきます。
 ただいま小澤先生の方から御指摘がありましたけれども、例えば居住地変更で強制捜査をされた事件として、埼玉での金賀一事件というのがあります。それは、この金賀一さんが就職をいたしまして、そして一時期正式な住所が定まるまで会社の寮に入ることにしておりました。そして会社の寮から正式な住所が決まればそこに移る、そうして住居変更届をしようというふうにしていたところが、警察当局は、十四日以内の住居変更届におくれたということで、本人の会社の寮はもとより母親が住む実家まで強制捜索をして、そしていろいろな書類まで押収していくというふうな事態に置かれたわけです。日本の方々でも、住所を二つ持ったりいろいろしている人がたくさんいると思います。ところが、在日朝鮮人が住所を二つ持てば直ちにそういうふうな形で警察権力が、先ほども申し述べましたように市役所の告発もないままに捜索をしているというふうな事件であります。
 もう一つは、これは日本の新聞にもいろいろ報道されましたけれども、東京に住む方が住所変更届を怠ったがために、それがまた区役所の方から告発のないままに自分の住所はもとより自分の勤め先以下七カ所を強制捜索されたというふうな事態に至っているわけです。
 これは、今先生もおっしゃいましたように、刑事罰で法違反の対応をしようとしていることは、警察権力が介入できる余地を残しておこうとする、ほかの言葉で言いますと、在日朝鮮人を治安の対象あるいは犯罪の対象とみなす、そういうことの具体的なあらわれではなかろうかというふうに思うわけです。

発言情報

speech_id: 112305206X00519920407_024

発言者: 殷宗基

speaker_id: 33932

日付: 1992-04-07

院: 衆議院

会議名: 法務委員会