清水湛の発言 (法務委員会)

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○清水(湛)政府委員 この国際海上物品運送法は、要するに先ほど申しましたような国際間の運送について適用する、しかも国際間の運送でございますためにその内容を各国それぞれ統一をする必要がある、同じ内容の法律を整備する必要がある、こういうことを目的としてつくられた法律でございます。国内間の運送、例えば委員御指摘のように沖縄から北海道まであるという地域につきましても相当長期のものがあるわけでございますが、それにつきましては、これは我が国国内の問題でございますので現在の海商法の規定が適用されるということになるわけでございます。
 国際間についてこのような特別の条約に基づく法律がつくられているという背景の中には、おっしゃるとおり国際間の運送というのは非常に長距離で長期間を要する、こういう特色がある。したがいまして、これが典型的にあらわれておりますのは、先ほどちょっと御説明申し上げましたような航海上の過失、つまり一たん船会社が船を出してしまいますと後は船舶の取り扱いに関する限りは船長に任せざるを得ない。その場合、船長の船舶取り扱いの責任については、それによって生じた事故については運送人としては責任の負いようがないということで、航海上の過失については運送人つまり船会社は責任を負わないというような規定が設けられ、あるいは火災についても免責されるというような規定が設けられておりますが、これは極めて長距離及び長期間にわたってこのような航海が続くということを前提にしたものと思われるわけでございます。
 同じような状態は北海道から沖縄までという長距離かつ長期間を要するような海上運送にも考えられるのではないかというような御指摘でございますけれども、しかし、この点は国際運送と国内運送というものを区別し、しかもこの国際海上物品運送法は条約に基づいて制定されたものであるということから、そのような取り扱いの違いが生ずるということは、これは法律の整備の仕方としていたし方がないことだというふうに思うわけでございます。
 それからもう一つ申し上げますのは、国内運送の面から見ますと、むしろ、例えば先ほど申し上げましたような航海上の過失免責とかそういうようなものは国内運送については認められませんので、その意味においては国内の運送人の方が国際運送に比べて責任が重い。今回、船荷証券の効力を強化する改正をいたしましたが、やっとこれで国際間の船荷証券についての効力も国内における船荷証券の効力と同じ水準に達したということも実はあるわけでございまして、その点、条約に基づく法律というものとそうでない国内法との違いというものは、これはやむを得ないと申しますか、性格の違いから出てくることであると考える次第でございます。

発言情報

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発言者: 清水湛

speaker_id: 6478

日付: 1992-05-26

院: 衆議院

会議名: 法務委員会