奥村洋彦の発言 (予算委員会公聴会)

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○奥村公述人 お答えさしていただきます。
 ただいまの中谷先生の御質問の第一は、日本からお金がアメリカへ入らなくなっていることと、アメリカの政策、アメリカ経済の先行きについてでございますが、ジャパン・マネー自体は現在世界最大の対外資産を持っている、豊富な量を誇っているわけでありますし、また、ことしを考えますと、日本の経常収支の黒字は七百億ドル程度出ようかと思いますので、日本のお金自体は豊富にございます。
 しかし、これまで、とりわけレーガン大統領のときのように日本のお金が簡単にアメリカへ入っていく状態にあるかといいますと、当時とは違って、現在の日本の投資家は外貨建て金融資産、とりわけドル建ての金融資産をかなり多く持っておりますので、よほど魅力がないとアメリカへは入りにくくなっております。この点が現在のアメリカの政策の手足を縛ってきているというふうに考えます。アメリカの経済は二%から二・五%成長する実力がありますけれども、ことしアメリカに期待できるところは一%程度のプラス成長になろうかと思いますので、アメリカにとってはことしも実力を下回る成長率で低迷を余儀なくされるのではないかと判断いたしております。
 第二の点は、こういった世界とのかかわりでの日本の政策、とりわけ日本で金利を下げた場合にどういう結果になるだろうかという点であろうかと思いますが、日本経済が一九八六年から八九年へかけまして過剰なマネーの供給が行われ、いろんな資産の値段が暴騰いたしました。その後、過去一年半ばかりかけましてこの過剰なお金を吸い上げてまいりましたので、私はきょう時点では日本経済に過剰なお金はほぼなくなってきていると考えております。したがいまして、これからはお金の量は正常な部分、今回政府でお立てになられました新年度の経済成長率三・五%を目指す運営にふさわしいお金の量の増大に変えていきませんと政策目標は達成されないわけでございますから、これからは本腰を入れて通貨の量を正常な伸びに戻す必要があると思います。
 そうした場合にまた土地など資産の値段が上がってくるのではないかということでございますが、私はそのおそれはないと思います。過去数年、資産価格が暴騰いたしましたのは、ただ金利が低かったから暴騰したということではございませんで、一部でお金を取り入れてきて銀行に預金いたしますと、かえって預金金利の方が調達コストを上回って、したがってマネーがふえ過ぎたという嫌いがございますが、現在はそういう金利体系にはなっておりませんので、ここでマネーをふやしあるいは金利を下げましても、また資産価格の暴騰を引き起こすということにはならないと思います。
 どうもありがとうございました。

発言情報

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発言者: 奥村洋彦

speaker_id: 15160

日付: 1992-02-26

院: 衆議院

会議名: 予算委員会公聴会