紀内隆宏の発言 (予算委員会第三分科会)
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○紀内政府委員 御指摘にもございましたけれども、確かに最近国と地方の関係の見直しということについての議論は各方面で盛んでございます。行革審、地方制度調査会等の国の機関はもとよりのことといたしまして、民間団体におきましても関経連を初めといたしまして各種の方面から議論がございます。それは一つには、昔から言われております住民の身近な行政はできるだけその手元でという話の系譜のほかに、最近我が国の国際的地位の増大とともに国は対外的な責務を果たすことにもっと力を注ぐべきだ、したがって内政についての機能、事務というものはできるだけ地方公共団体に持っていく方が好ましい、こういう背景に支えられていることであろうかというふうに思っております。
行革審なり地制調なりのお話がございましたので、その最近の模様をちょっと申し上げますと、第二次行革審が平成元年の十二月に国と地方の関係に関して答申を出しておりまして、その中でいわゆる地域中核都市につきまして、人口規模その他一定の条件を満たす市に対して、都市における各般の行政分野について都道府県の事務権限を大幅に移譲し、これに必要な制度化を図るというふうな提言がなされております。
この地域中核都市制度につきましては、現在地方制度調査会におきまして、先ほども申し上げましたけれども、都市の規模、能力に応じた事務移譲を含む都市制度のあり方ということで検討いたしているところでございます。
また、その地方制度調査会の検討の中で現在まだ論点を整理しているという段階でございます。したがって、その結論を今出うわけにはまいりませんが、大まかに申し上げますと、この地域中核都市制度につきましては恒久的な地方自治制度として位置づける。その場合に現在政令指定都市に認められている権限配分の特例などを参考といたしまして、一定の規模、能力を持っている都市に対してはそれにふさわしいような事務権限を移譲しよう、そういう考え方になっていくのではないかと思っております。
一方、昨年の十二月に第三次行革審の第二次答申の中で地方分権特例制度、いわゆるパイロット自治体という提言がございまして、それは現在地方への権限移譲が必ずしも進んでいないという現状にかんがみまして、いわばこの閉塞状況を打開するために一定の地方自治体を対象に、いわば特例的に実験的にと申しましょうか、国や都道府県からの権限移譲を行おうという構想であるというふうに考えております。なお、これは具体的なことがまだ決まっておりませんで、今から議論されるということになっておりますので、その状況を引き続いて見守っていきたいと思います。
一方、政令市からの要望につきましては私ども存じておりまして、お話にございましたように、まさに地域づくりに必要な機能、特に都市計画でございますとか運輸関係、それから産業経済関係として、おっしゃったような農転の問題等についての提言がなされております。
これも、今申し上げましたような全体の流れの中で、当面は、例えば地方制度調査会の議論は、正確に言いますと、現在の政令指定市よりはやや一回り小さいと申しましょうか、そういうところについての検討をやっておりますけれども、それが熟してまいりますと、少なくともそこに考えられる権限よりはもう少し大きなものを政令市に考えていく、それ以下に下ることはないわけでございますので、その全体の文脈の中で考えていくべきことかと思っています。
なお、その地方制度調査会で地域中核都市について議論しておりますのは、直接的には、都道府県の機能をそういう都市にどう持っていくかという話でございますけれども、その視野の中には、いずれ国からこういうものにどう持ってくるかということが含まれてくることになろうか、このように考えております。