羽田孜の発言 (予算委員会第二分科会)

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○羽田国務大臣 基本的に私も今竹内委員からの御指摘はまさに同感であり、私たちはやはり何といっても農業の果たす役割は、今土地と労働というお話があったわけでありますけれども、そういう中から安全な食糧、そしてそれを安定して供給すること、また景観だとか文化というものは大事であると同時に、やはり環境保全というもの、この役割は非常に重要であろうと思っております。
 そしてこれは、農業には効率のいい農業とあるいはそういうものだけではないというものがあるということで、ファミリー農業なんていうものが、これはアメリカあたりでも企業農業と同時にファミリー農業というのは改めて見直されているということ。それから環境保全とかそういったものをあわせて考えるときに、やはりその地域の中で住んでいる人たちがきちんと物事をやっていくということは非常に大事であるということで、そういった考え方というのはヨーロッパの中にも今新しい一つのニーズとして生まれてきているということ、こういうことがあると思いますから、そういったことはやはり大切にしていくということ。
 それから今、だれでもどこでもいいじゃないかという議論がマスコミその他でなされているというお話がありましたけれども、やはり食糧というのは総じて基本的にはその地域の中で生み出していくということ。これは実は自然のあれとして私は物すごい重要なことだなと思うのは、やはり例えば日本なら日本という国のキャパシティーがある。その中でどういう食糧が生産され、そういう中でどういう人口が養われていくかということ。そうでないと、どこからでもどんどん入ってきて構わないんだよということになったら、キャパシティーを超えてしまう人間というものは自然の生態系にもとんでもない影響を与えてしまうだろうということを考えたときに、基本的にやはりそうあるべきということを考えなきゃいかぬ。しかし情報化社会の中では、ともかくヨーロッパで食べているもの、中国人が食べているもの、韓国人が食べているもの、みんな奥さん方はテレビでもって見ながらそれを調理していくわけですけれども、ともかく西洋料理食べちゃだめよ、中国料理食べちゃだめよ、インド料理食べちゃいけないよということは――今メキシコの方の料理まで日本ではやっていますよね。そういう時代であるから、しかも情報までボーダーレスになった、金まで人までボーダーレスになったときに、全部それを断ち切るということはできないから、そのあたりを私たちも考えながら、そこに調和をどうやってとらせていくのかということが大事だな。そういう中で日本農業というのをどう発展させていくかということが一つの重要な今私たちが考えなければならないことである。
 ですから、これは報道関係者も経済界の人も、あるいは農業にある人たちも、地方の人たちも、みんなで本気でそういったものを論ずるときがあるのかな。ただ、だから私は、守るというだけじゃやはりだめだということで、古きよき伝統を守りながら新しさを知るというよりはむしろ新しさをつくり出すということで、温故創新なんという言葉をよく言っておるのですけれども、そんな姿勢でこれから取り組んでいく必要があろうと思っております。

発言情報

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発言者: 羽田孜

speaker_id: 3201

日付: 1992-03-12

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第二分科会