遠藤乙彦の発言 (外務委員会)
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○遠藤(乙)委員 時間も限られておりますので、絞って何点かお聞きしたいと思います。
まず、去る九月の末から十月十日にかけまして、我が党の石田委員長を団長としまして初の本格的な欧州訪問団を派遣をいたしまして、ドイツ、フランスを中心にベルギー、欧州共同体も訪問しました。政界要人を中心に幅広い問題につきまして意見交換をしてまいりまして、非常に有意義だったわけでございます。特に、訪問に当たりまして外務本省並びに在外公館からいただきました御協力に、この機会をかりましてお礼を申し上げたいと思っております。
欧州では大変議論が沸騰しておりまして、ちょうどマーストリヒト条約の国民投票直後であったこともありまして、また両独の統一、それからユーゴの問題あるいは対ロ支援の問題、いろいろな問題で沸騰しておりまして、ちょうどいい時期に行くことができ、またいろいろ認識を新たにしてまいったわけです。
いろいろ所感がございますけれども、一つだけ申し上げたい点なのですけれども、冷戦が終わって核戦争の脅威は大幅に去ったとはいえ、他方地域紛争が非常に新しい脅威として出てきている。特にユーラシア大陸では、ユーゴを初めあるいは旧ソ連、この紛争の多発化が非常に懸念されております。
そういった中で、この欧州統合、非常に強い統合された安定した欧州が発展するということは、世界の平和にとってもまた日本にとっても非常に大事なことであるという認識を持ったわけでございます。
そういった中で一つ非常に気になることは、日欧関係の今後でございます。日米欧の協力が今後ますます重要なことは言うまでもないわけですけれども、欧州もそういう問題意識を当然持っておりますけれども、ただ欧州が統合問題を初めとする域内の問題で大変忙殺されておりまして、実際問題、グローバルな問題あるいは日本との対話等にエネルギーや時間を割く物理的な余裕がないという非常に強い印象を持ったわけでございまして、このまま放置をしておきますと、今までも弱いと言われていた日欧の関係はさらに弱くなるのじゃないかということが懸念されるわけでございます。
現地の大使あるいは欧州側もこのことは非常に懸念を表明しておったわけで、そのために今後とも特に日本側から強いイニシアチブを発揮して欧州に働きかけて、大規模な文化交流、人物交流あるいは知的対話、先般もNATOとの対話が行われまして非常に質の高い対話だったと思いますけれども、ぜひ大規模な幅広い関係を進める必要があるということでは双方意見は一致したわけでございます。
それを進める具体的な一つの手段として財政的なサポートが非常に重要だと思いまして、これは現地のいろいろな意見も徴しまして、日欧基金、特にロシアも対象とした文化交流、人的交流、知的交流をサポートするための日欧基金をぜひ設置すべきだという強い意見に我々はなったわけでございます。日米関係につきましては、いわゆる安倍基金という形で五百億規模のものが既に設立をされております。なぜこれが日欧関係にないのかということが不思議でございまして、これはぜひとも早期に設置をするべきであるという意見になったわけでございます。
十月十三日に、戻りまして委員長が宮澤総理をお訪ねしまして訪欧報告をいたしましたが、そのときにもこのことを強く申し上げました。総理からも、それは大変いい考えであるし、ぜひとも実現をすべきであろう、現下の財政状況では直ちにというわけにはいかないけれども、まず予算措置を充実し、さらにこの基金につきましても実現に向けて努力したいと、大変前向きの御答弁をいただきました。外交当局の最高責任者である大臣にもこの問題につきまして強い御支援、御支持をぜひお願いしたいと思っております。
そこで、ロシアも含めた日欧基金の実現につきまして、大臣の御見解なり御決意を伺いたいと思います。