荒賀泰太の発言 (決算委員会)
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○荒賀説明員 昭和四十年に出されました同和対策審議会答申でございますが、この答申につきましては、同和問題解決に向けての基本的な考え方を示しますとともに、総合的な方策を初めて示したものでございます。
この中で、「同和問題は人類普遍の原理である人間の自由と平等に関する問題であり、日本国憲法によって保障された基本的人権にかかわる課題である。」というふうにしておるわけでございます。
ただいまお尋ねの我が国産業経済の二重構造につきましては、次のように触れられております。
わが国の産業経済は、「二重構造」といわれる構造的特質をもっている。すなわち、一方には先進国なみの発展した近代的大企業があり、他方には後進国なみの遅れた中小企業や零細経宮の農業がある。この二つの領域のあいだには質的な断層があり、頂点の大企業と底辺の零細企業とには大きな格差がある。
なかでも、同和地区の産業経済はその最底辺を形成し、わが国経済の発展からとり残された非近代的部門を形成している。
このような経済構造の特質は、そっくりそのまま社会構造に反映している。すなわち、わが国の社会は、一面では近代的な市民社会の性格をもっているが、他面では、前近代的な身分社会の性格をもっている。今日なお古い伝統的な共同体関係が生き残っており、人々は個人として完全に独立しておらず、伝統や慣習に束縛されて、自由な意志で行動することを妨げられている。
また、封建的な身分階層秩序が残存しており、家父長制的な家族関係、家柄や格式が尊重される村落の風習、各種団体の派閥における親分子分の結合など、社会のいたるところに身分の上下と支配服従の関係がみられる。
さらに、また、精神、文化の分野でも昔ながらの迷信、非合理的な偏見、前時代的な意識なとが根づよく生き残っており、特異の精神風土と民族的性格を形成している。
このようなわが国の社会、経済、文化体制こそ、同和問題を存続させ、部落差別を支えている歴史的社会的根拠である。
との認識を示しているところでございます。