渡辺修の発言 (商工委員会)
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○渡辺(修)政府委員 お答えを申し上げます。
先ほど来先生御指摘ございましたように、現在の我が国の置かれている貿易収支の大幅黒字という環境の中で今後の貿易政策をどういうふうに位置づけるか、その中で資金還流の重要さ、さらには貿易保険のそこでの位置づけと、大きな御指摘がございました。まことに私ども御指摘のとおりだと考えております。そういうことで今回海外事業貸付保険につきましての新設、さらには海外投資保険のてん補率の引き上げ等に関する改正をお願いいたしておるわけでございます。
御承知のように、累積債務問題等八〇年代後半から投融資に関しましては世界的な大変厳しい環境がございまして、率直に申し上げまして不良資産を抱えるとかあるいは苦しい経営に陥っているというような銀行、商社等の状況でございます。そういうわけで、一たび八〇年代の後半に大変活発に動いておりました海外投資につきましては、九〇年に入りまして以降現在非常に減ってきておるわけでございます。それからもう一つの、投資保険の一部に入っておりました融資関係につきましても、現在の環境下におきまして甚だ出が悪いということで、一口で言いますと、我が国の銀行、商社等からの、民間部門からの海外投資あるいは海外融資につきましては非常に腰が重くなっておるというのが現状でございます。そういう情勢にかんがみまして、今回、今までの投資保険については九〇%でありましたのを九五%まで引き上げたということでございますし、海外事業貸付保険につきましては、御指摘のように新たな保険種にいたしまして、てん補率の引き上げ並びに損害発生時における簡易な、動きやすい、スムーズに動くような体制にした、こういうことでございます。
これによりましてどれだけ今申し上げましたような腰の重い民間企業が腰を上げることができるかという点の御指摘でございますが、これは、必ずしもこの貿易保険だけが影響するものではございません。御承知のように、銀行、商社寺我が国経済を取り巻きます経済、景気の問題もございましょうし、世界の情勢もございまして、一概にどれだけということは申し上げられませんが、私どもが今までの保険を通じて感じておりますところは、特に海外事業貸付保険につきましては、損害発生の前後に、今までは簿価の計算等というのは非常に長い手続をかけておったわけでございますが、これが簡便になることによって相当程度事業貸し付けが出てくるというのを商社、銀行等が我々の方に申し出てきております。
初年度でございまして、しかもこの法律を通していただきました後できるだけ早く実施に移したいと思いますけれども、具体的な融資について初年度どれだけ出るかということでございますが、予算総則上は三千百億円ぐらいを予定いたしておりますけれども、それの実効が初年度は半分ぐらい、年度の半分でございますから三千百億に到達することはないと思いますけれども、ほどほどに出てくるのではなかろうか、かように考えておるわけでございます。