渡辺修の発言 (商工委員会)
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○渡辺(修)政府委員 お答え申し上げます。
今、先生御指摘いただき、また御心配いただいておりますように、現在の貿易保険特会というのは六千億をも上回る大変な累積借り入れになっております。これの概要を見ますと、やはり一番大きな要因は八五年後半からのリスケでございまして、世界全体でリスケが行われて、約百十億ドル分ぐらいの影響というのを日本がこうむっておりまして、そのうちの約七割が貿易保険がかぶっておる、この影響が圧倒的でございます。それが、先ほど御指摘ありましたように昭和六十年以降急速な収支悪化になった、これが一つ。
それからもう一つは、やはり平成元年から二年、三年と起こってまいりました湾岸戦争でございまして、この二つの要因が圧倒的で、御指摘のようにこの二年、三年、四年というのはその両方が重なりまして、異常な保険支払いになっておるというのが現状でございます。
これに対しまして、私どもは財政当局ともよく話をいたしまして、一つはいわゆる債務削減でございます。これは極めて高度な政治的な判断に基づきまして決定されるものでございますから、この債務削減に伴います保険金の支払いに見合うものについては、一般会計からそれに合うような形で繰り入れを行うというようなことで今話が現実に決定し、そういうことで運用いたしております。
それから、あわせましてリスケ資金の回収につきましても極めて強力な回収事業を行うといったようなことを行い、また保険料の引き上げによる収入の確保も行いまして、このピークを越えますと、私どもはある程度の見通しを持っておるわけでございます。
ちなみに、平成二年、三年というピークを越えました今年度、平成四年度でございます。これはまだ見込みでございますけれども、回収金の回収というのを、債権回収で約一千億を超える回収をいたしまして、支払い保険金もピークでありました平成三年度の半分ぐらいになったということで、単年度でフローを見ますと、恐らく六、七十億円ぐらいの黒字になってくるのではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。もちろん、今後ロシアに対するリスケ問題等、不確定要因があることは事実でございますけれども、世界の累積債務問題というのは山を越えまして、これからは比較的スムーズな発展途上国の工業化が進んでいくのではないかというのが、世界銀行を初めとして、輸出信用保険、世界全体の共通の認識でございますので、御指摘のようにいろいろ難しい変動要素はございますが、我々は、これでピークを過ぎて、今後はしっかりした運営を行い、かつまた一般的な特別会計に対する財政基盤の強化につきまして、財政当局も深い理解をいただいておりますので、ケースに応じてタイアップして運営していければ、現行体制で十分やっていけるのではないか、かように考えておるわけでございます。