渡部一郎の発言 (政治改革に関する調査特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○渡部(一)議員 ただいま穂積委員から、御質問の形で私の見解を述べよとおっしゃっていただきまして、敬意を表したいと存じます。
 当委員会におきまして、法案提出者の一人として論議に参画させていただきまして、今日まで諸委員の熱心な御討議に対して、私は心からの感謝をささげたいと存じます。そして、私は、これほどまでにお互いのよき意見というものをお互いに消化しつつ、表面上の議論は激しいにもかかわらず、その長所をとり短所を補いつつ、お互いの意見が前進してきた、進歩してきたという意味で、画期的なことではなかったかと存じます。
 したがいまして、長い委員会の討議の間を通じて、この委員会における雰囲気は、合意へ向かってほとんどが前進しつつあるということを毎日のように実感しているものでございまして、私は先日もマスコミのある方に対して、どれぐらいまとまりますかと言われましたときに、当初は二、三割かなあと言った覚えがあるわけでございますが、今はほとんど九割方まとまるなという自信を私は深めているわけでございます。
 塩川先生は、大変見事に今の重大な問題について指摘されたと存じます。私どもは、党からの指示と決定を背景として、同僚議員の賛同を得て法案を、一方は自民党案とし、一方は社公案として提出されているわけであります。したがいまして、妥協が前提にはなっていないわけであります。それはどんな形で授権されていたとしても、もう一回相談をしなければならないということだけは各党、三党とも同様だと思います。
 私どもの公明党におきましては、機動的な小さな党でございますために、しょっちゅう打ち合わせをしているわけでございますが、先日、民間臨調の援言されました連用制を含めまして、徹底的な議論を進めております最中でございます。まだ完全な合意点には達しておりませんけれども、私どもの基本的な立場を、当初の態度だけで済むとは思っていないわけであります。したがって、私どもは当初から議論の前提として何回も申し上げたのではございますが、自民党が単純小選挙区制だけという部分をおろされるならば、私どもは十分な合意点に達する第一の条件がそろうのではないか。特に私どもは、政治資金や罰則の問題につきましては、このような厳格なことは言っていないわけでありまして、当初からこの問題につきましては当然議論して合意に達しなければいかぬ、こういうふうに思っているわけであります。
 したがって、論議を詳細に見ていただければおわかりのとおり、私たちが唯一条件をつけておりますのは、自由民主党は単純小選挙区制という門から出てくること、そして合議をすることの合意をする、そして、その授権を受けたグループによって協議にかかること、つまり外交でいいますと、特命全権大使の派遣を要求しているわけであります。そうでないと、単なる感想を述べる人々の間で論議が空中に舞い上がるだけである。私どもは、そのために、お互いに授権された者同士が公然と出てきて話し合うという段階を迎えたと存じます。
 私がもう一つ心配しておりましたのは、各党の首脳部の発言であります。この委員会における議論はかなり精緻に行われておりますが、論議の全部を委員会に参加しないで知るということは不可能であります。テレビで、回線で放送されたとしても不可能でありまして、当然雑音は予想しておりました。最近の雑音は少々深刻なものが何種類がございましたけれども、今だれがだれとは申し上げませんけれども、その幾つかの雑音について、当委員会所属の委員から見事な御説明がございまして、我々の合意に当たる熱意は依然として存在することを明快にされたことに対し、感謝したいと存じます。私は、その意味で、障害はもう一回またなくなったなと思っているわけであります。
 ここで、特に穂積先生が御提案になりましたように、一歩も譲れないなどというのをやめさえすれば、私どもは前へ進むことができる。おのおのの党内の手続をこの際やっていただくということが大事だという塩川先生の御発言につきましては、最大限の敬意を表して、私どもは話を詰めてまいりたい。特にお願いをいたしたいことは、公明党として、私はここで一歩進んで申し上げますならば、自民党と社会党における合意のための努力についての方針が決まりさえすれば、公明党としては喜んでその合意形成のために努力できる体制にあることを申し上げたい、こう存じておるわけでありまして、これ以上は私の権限をちょっとオーバーするので控え目に申し上げさていただきたい、こう思っておるわけでございます。
 私は最後にもう一つ触れたいことは、国民の目であります。国民がどれだけ政治不信であるか。最近のテレビの世論調査で一つだけ感動しておりますのは、国民の皆様方が、これほどのでたらめをした国会であるにもかかわらず、まだ我々のこの委員会の審議に対して熱い期待を持っていてくださっているという事実であります。
 私どもは、信頼回復などということはもう言えないほど、どろどろの国会をつくり上げてしまったという共同責任があるわけであります。それに対してできることは、全員が辞表を出して、昔で言えば丸坊主になってというようなせりふが当たるのでありましょう。私どもが今できることは、何としても答えを出さなければならないということであります。来国会に引き延ばすとか、あるいは継続審議にしてとか、あるいはそのうち、こうした人のうわさは七十五日だからもうそろそろ静まるだろうからとかいうような野卑な感覚に陥る人があるとすれば、我々はたしなめつつ、何としても国民のその期待にこたえていくために、我々の生涯の全力を尽くしてやらなければならない。私たちは、今四十年間に初めて来た日本の政治を立て直すチャンスに恵まれたのだという共同の理解を持たしていただきたい、こうお願いする次第でございます。
 よろしくお願いいたします。

発言情報

speech_id: 112604573X01519930512_026

発言者: 渡部一郎

speaker_id: 28576

日付: 1993-05-12

院: 衆議院

会議名: 政治改革に関する調査特別委員会