井上孝美の発言 (文教委員会)

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○井上(孝)政府委員 お答え申し上げます。
 ただいま先生から三点ほど御質問がございましたが、まず第一点は教員の人材確保についてのお尋ねでございます。
 まさに先生がおっしゃるとおり、学校教育の成否は、実際に指導に当たる教員の資質、力量に負うところが大きく、教員に優秀な人材を確保することが極めて重要な課題と考えているところでございます。先生もおっしゃいましたとおり、近年、教員採用選考試験の受験者数が減少を続けているわけでございまして、平成三年に実施された公立学校教員採用試験の受験者は全国で約十一万人でございまして、十年前に比べて半数近くまで減少しており、競争率は四・二倍で、競争率も漸減傾向にあるわけでございます。受験者の減少によって優秀な教員の確保が全体として困難な状況となってきているわけで、このことが教員の質の低下にもつながることを心配いたしておるところでございます。
 そこで、優秀な教員を確保するためには、先ほど先生からお話がございましたように、昭和四十九年の人材確保法に基づく教員の処遇改善を行うなど、さまざまな取り組みを進めてきたところでございますが、その処遇改善の成果でございます教員の特別手当等も据え置きということから目減りをしているという実態にございますので、今後、私どもとしては、それらについて、人材確保法の趣旨に基づいた給与改善が行われるように引き続き努力をしていきたいと考えているところでございます。
 また、教職員配置改善計画によりまして安定的な教員採用の計画が講じられるようにいたしますとともに、教員採用選考試験の受験者を確保するための取り組みにも努めますとともに、採用後は、初任者研修等現職研修の充実にも努めまして、教員の資質能力の向上に努力したい、このように考えているところでございます。
 第二点の教員の海外派遣について、積極的にこれに取り組むべきだという御指摘がございました。
 教員の海外派遣につきましては、まさに次代を担う青少年を育成する教員に諸外国の教育、文化、社会等の実情を視察させ、国際的視野に立った識見及び教職に対する誇りと自覚を高めさせるという目的で昭和三十四年度から実施してきておりますが、昭和四十八年度からは年間五千人に拡充をして現在に至っておるところでございます。この事業によってこれまで七万六千人以上の教員が諸外国で貴重な経験をしているわけでございまして、この経験を通して国際理解及び日本の教育や社会についての認識を深めまして、帰国後の教育活動にその成果を発揮しているところでございます。
 なお、昭和六十二年度から、学校において国際化を推進する中核となる教員を養成するため、新たに若手教員を海外に派遣する事業を実施して、その拡充に努めているところでございまして、文部省としては、教員海外派遣の事業の重要性にかんがみまして、今後とも一層の充実を図るような取り組みをさせていただきたい、このように考えているところでございます。
 第三点の、教員のリフレッシュ休暇等にも積極的に取り組むべきであるという御指摘でございます。
 教員につきましては、現職のままで長期にわたる研修を受けることができることとなっておりまして、この制度を適切に運用することによりまして、教員に研修の機会を与え、リフレッシュの機会を設けることも可能であると考えているところでございます。例えば教員が、先ほど先生がおっしゃいましたように、五年、十年、二十年という一定の期間学校に勤務した後、通常の勤務を離れて、広い意味で教員のリフレッシュに資するものとして企業や大学院など学校以外の場において適切な研修を受ける機会を設けることについては、今後検討してまいりたいと考えておるところでございます。
 なお、休暇制度の創設につきましては、教員以外の他の職種との均衡も含めて、今後研究する必要があるというように考えているところでございます。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 井上孝美

speaker_id: 19478

日付: 1993-02-17

院: 衆議院

会議名: 文教委員会