伊藤忠治の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○伊藤(忠)委員 私の質問時間は六十分いただいたわけでございますが、まず、質疑に入ります前に、党を代表しまして、過般、カンボジアにおいて任務遂行中に、志半ばにして凶弾に倒れられました、国際ボランティアの中田さん、文民警察官の高田さんを初め犠牲となられた他国の皆さんのみたまに対して、御冥福をお祈りいたしたいと思います。また、御家族の皆様に心からお悔やみを申し上げたいと思います。負傷された皆さんには、一日も早い御回復をお祈り申し上げたいと思います。
さて、今日、PKO問題に対する世論の関心はかつてなく高まっていると思います。犠牲者が出てから関心が高まったという面もあるかと思いますが、もしそうであるとするならばまことに悲しいことであると思っております。国民は、今回のあの事件を目の当たりにしまして、非常に不安に思っているのじゃないでしょうか。私はそう思っております。自衛隊の御家族の皆さんにすれば、もちろん隊員の皆さんの希望でPKOに出られるということには手順としてはなるのですが、やはりこれは法に基づいて国家の意思として行動することになるわけですから、そういうことを考えますと、自衛隊の家族の皆さんは、もしそういう立場に立てはどうしようかしらという不安は非常に強いのじゃないか、私はこういうふうに思っているわけでございます。
しかし、これを契機にしまして、我が国のPKO問題やあり方について議論が深まる、そして誤りのない方向が見出されるとするならば、このことこそがお二人のとうとい犠牲に私たちがこたえる道になるのではないか、こんなふうにも考えているわけでございます。私自身も、与野党の立場は違いましても、PKO法案の国会審議にかかわってきた一人でございますが、そういう意味で、私自身、責任も感じつつ、そのために努力をしてまいりたい、こんなふうに考えているわけでございます。
まず初めに、私は、武装解除の問題点について、昨日も議論がございましたが、触れてみたいと思います。
投票は今進行中でございまして、二十八日まで現地で行われているわけですが、その実態は、平静は保っていると言われますけれども、ゲリラのことですから、大変問題になっておりますポル・ポト派の襲撃ということですから、いつそれが行われるかわからないという身の危険を感じつつ、武装兵に守られた異常な状態の中で実施されているということははっきりしているのじゃないかと思うのです。本来の選挙というのは、申すまでもなく、このような形であってはならぬ、こう思っております。なぜこのような異常状態の選挙になったのであろうか。それは一口に言って、UNTACがボタンのかけ違いをした、私はあえて極言をさせていただきます。そうじゃないかと思うのです。一番そこに原因がある。ずっと私も勉強させていただきましたが、カンボジアの現地にも二度行かしていただきました。ジャングルにも入りました。あるいは被災民の部落にも入りました。そういう経験を通して、やはりボタンのかけ違いがUNTACにあったのではないかな、こんな気がしてならぬわけであります。
つまり、一昨年の十月にパリの和平協定が締結をされまして、そうしてUNTACが発足をしました。PKFが武装解除に当たるということ、そして一方で文民警察官は治安の確保に当たってきているわけですね。選挙監視要員の皆さんは大変御苦労なさってそれの準備に当たられて今日の選挙、こういう段取り、計画があったわけですが、肝心の武装解除がポル・ポト派の反対で挫折をしたわけです。これを棚上げしたままで選挙に突っ走ったという、ここにボタンのかけ違いがあった、私はこう思うわけです。ですから、徹底して武装解除をUNTACは追求すべきであった、今でも私はそう思っております。なぜUNTACはそうできなかったのでしょうか、しなかったのだろうかという疑問がまず第一点あります。後でお答えいただきたいと思うのですが、まず第一点。
二点目は、そのもとでカンボジアの人たちをまとめていこうということでSNC、最高国民評議会が設置をされているわけですが、そのこととのかかわりで、SNC、これに加盟しております四派を初めそういう関係者はどのような状態だったのか、どういう協力体制だったのかということを二点目にひとつお答えをいただきたい。
三点目。このSNCにはオブザーバーで日本も加盟しているわけです。代表して現地の今川大使などがオブザーバーとして会議の都度参加をされているわけですね。日本の政府はどのようにその節々において積極的な対応をされているのでしょうか。こういう疑問がわいてまいります。まずこの点について政府の見解を求めたいと思います。