伊藤忠治の発言 (予算委員会)
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○伊藤(忠)委員 説明をいただきましたが、結局この今日の状態を招いたその原因というのは、ポル・ポト派が武装解除を拒否した三つの条件のうちの三つ目、ベトナム人がいるじゃないかということを理由にしているわけですね。このことでないのでしょうか、結局のところは。それで、そのことを検証するというのは非常にこれは難しいと言われていますよね。長い歴史を経てベトナムの皆さんというのは定住しているわけですからね。もうこれは事実上カンボジア人だという人だっているわけです。
問題は、軍隊にどれだけいるかというようなことに焦点が絞られたんだろうと思いますが、私はあえて言わせていただきますが、いろいろその後も引き続いて日本なども協議、協力体制というのはとられてきているわけですが、この問題でデッドロックに乗り上げた、しかしこの問題をUNTACがオーケーと聞いて引き下がってきたのじゃないのか、あきらめたんじゃないのか、私はこのような気がするんですね。譲るべきじゃなかった。むしろそのときにこれをはね返してでも、とにかく武装解除に彼らを同意をさせるという、言うならば非常に強力な取り組みというのがその時点でなぜなされなかったんだろうか、こう思うんですよ。
つまり、こんなに襲撃が行われたり、多発したり、犠牲者が出る。それが、PKOで現地に参加をしている諸外国の隊員の皆さんにまで犠牲者が及ぶという状態でしょう。だから、そういうふうな状態になるということは、恐らく専門家が集まられているんですから当然予測できたであろうと思います。想定できたであろう、私はこう思うんですね。なぜそのときに、多少の抵抗があっても、UNTACが国際世論も背景にしながら武装解除を成功させるために、ある場面ではこれは強引でもいいと思うんですよ。ここが一番の正念場ですからね。そういう取り組みをなぜできなかったのかな。私はこういう疑問なり問題点として痛感をしておりますので、これはここで議論したって、済んだことでしょうし、なかなか結論は出ないわけですが、そのことだけは踏まえておきたいと思うんですね。
ですから、そういう意味ではUNTACの責任というのは重大だなと私は指摘をせざるを得ません。つまり、このカンボジアの和平というのは、これは史上最大の作戦と言われますが、使っている経費は最高なんですよね。国連始まって以来のお金も使ってやっているわけです。大変な人が動いているわけですね。それだけに今の選挙は成功してもその後のことがどうかなという点では、各般にわたって皆さん方からも不安が、あるいは問題点が指摘をされていることを考えますと、私はその点をまず指摘をしておきたいと思うわけです。
武装解除が棚上げになって、当然、武力を持っているわけですから、ああいう武力紛争というのが起こるということは想定できたはずなんですね。そういう状況の中で二人のとうとい犠牲者を出してしまった、結果的には。こういうことについての情勢判断、これは日本政府としても、恐らく直接現地で対応されておられた関係者の皆さんあるいは総理を初めそういう状況になっていくのかなということの情勢認識はあったんでしょうかね、なかったんでしょうかね。
これはちょうど国会審議が終わってからのような状況になると思うのですが、あの国会審議というのは非常に何かバラ色のPKOが振りまかれまして、安全だ、平和だ、そこへ行ってもらうんですから危険は全然ありませんというようなことが何かセールスポイントになりまして審議というのがずっと流れていったような雰囲気を私たちは感じているわけです。なかなかそうはいかないですよということをむしろ私たちは強調したと思うんですが。だから、総理を初め皆さん方は、武装解除が棚上げになったというその瞬間から今日が想定できたのか、されていたのか、それとも、そんなことはよもやなかろう、選挙は万々やっていけるだろう、平和のうちにというふうにお考えになっていたのか、その点の判断をちょっと聞かせていただきたいと思うんですね。どうでしょう。