上野博史の発言 (農林水産委員会)

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○政府委員(上野博史君) これからの農業を考えてまいります場合に環境への影響を考えていかなければならない、これはもう委員御指摘のとおり、全くそのとおりだというふうに思っております。今回の我々の新政策の中におきましてもそのことを十分意識いたしておりまして、一つの大きな目標として考えているわけでございます。
 その中で有機農業の問題でございますけれども、有機農業は、今おっしゃられますように究極の姿といいますか、そういう形になれば一番好ましいということはそのとおりだというふうに思うわけでございますけれども、現実の病虫害の問題を考えますと、なかなか有機農業をもちまして我が国の農業の大半を支えていくというふうには現在の技術の状況ではなりにくいわけでございまして、まさに規模の小さい、労力多用の経営でなければならない、そういうものでしか対応ができないというのが実態なわけでございます。
 我が国の自給率とかあるいは耕地の有効な活用とかいうふうに考えますと、一挙にそこをそういう話ですべてを割り切って考えるというわけにもいかないところが我々としての非常に大きな問題意識でございます。できるだけそういう方向に向かって、トータルとしての我が国農業の環境への影響度を小さいものにしていくという努力を今後とも続けていかなければならないというふうに考えているところでございます。
 それから、中山間地域の問題でございますと、我々はその地域の活性化の問題というのを非常に大事に考えているわけでございまして、活性化を図る手だてとして、それぞれの地域の条件に合っていろいろな工夫がなされるということになろうというふうに思っております。その際に有機農業というのも一つの非常に有力な手段だというふうに思いますけれども、しかしいろいろな形の付加価値の高い農産物をつくるということも地域によっては十分考えられるわけでございまして、その際には必要な農業用資材の投入というものも考えていかなければならないわけでございます。
 その際にこれを極力少なくするということは、経営のコストという面から見てまだ非常に必要なわけでございまして、環境へ優しいということとコストを削減するということはこの際は両立をするわけでございますので、我々としてもそういう観点も十分に頭に置きながら努力をしてまいりたいというふうに思っております。
 ただ、今御指摘の化石燃料の問題について若干考えてみますと、トータルとしての地球環境の保全というのは、農業を含めた全産業あるいは我々の生活態様全体としての問題という観点で考える必要のある問題だというふうに考えるわけでございまして、それを農業の部分でやってはいけないということはもちろんないわけでございますけれども、余りに農業の分野がそれにリジッドであれば、逆にそれによって生活が成り立たない、地域が成り立たないという辺の問題もあるわけでございまして、兼ね合いの難しいところ、むしろ全体の経済なり生活としてこの環境問題にどう対応していくかという観点からいろいろ考えなければならない問題だというふうに理解をいたしております。
 我々の農業の問題ももちろんその一環として対応していかなければならないということはお説のとおりだというふうに理解をいたしております。

発言情報

speech_id: 112615007X01419930603_011

発言者: 上野博史

speaker_id: 20186

日付: 1993-06-03

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会