清水湛の発言 (法務委員会)

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○政府委員(清水湛君) これまでもこれは法律上任意でございましたし、また社債募集の受託会社というのは銀行がなるわけでございますけれども、従前の社債募集の受託会社というのは、発行会社のいわば代理人的な立場もとると同時に社債権者の代理人的な立場もとるという中間的な存在であったわけでございます。
 今回、社債管理会社というのは社債権者のため、専ら社債権者のための機関であるというふうにその性格を純化したわけでございますけれども、しかし社債権者のために社債の償還手続を行い、同時にみずからの貸付債権も回収しなければならないという立場におきましては、これは従来の社債募集の受託会社としての銀行のありようと全く違わないわけでございます。
 そういう状況で、これまで例えば社債募集の受託会社がみずからの債権の弁済を先とし、社債権者の社債の償還を役としたというようなケースがあったかどうかというようなことにつきましては、そのようなことは私どもは承知していないわけでございます。少なくとも企業が大衆から大口の社債を募集しながらその社債が償還できないということは大変なことでございまして、それは企業のメーンバンクである銀行にとりましても恐らく大変不名誉な出来事であろうと思います。
 そういう意味で、メーンバンクでありながら同時に社債の管理会社としては恐らく社債権者の社債の償還のために全力を尽くすということは、もう今までの実際から申しましても当然のことであるし、銀行に私どもはそういうことは期待することができるというふうに考えているわけでございます。
 ただしかし、そういう精神論だけではこれは法律論にはなりませんので、御指摘のように特別に利害関係が対立する場合の特別代理人の選任とか、あるいは発行会社が危機的な状況に陥ったときに銀行が自分の貸付債権の回収に走ったために社債が償還されなくなったというようなことが起こりますと、これはやっぱり銀行に責任をとってもらう、銀行の方で損害賠償と申しますか、そういう責任を社債権者に対して負う、こういうような法律上の手当てというものは今回の社債法の社債権者保護措置としてこの中に盛り込んでいるわけでございます。
 基本的にはメーンバンクである銀行が企業の経営状況を常時監視する、場合によっては裁判所の許可を得まして銀行が発行企業の財産状況を調査するというような権限まで与えまして、社債権者の社債の償還が少なくともされなくなるというようなことにならないように私どもとしては銀行は全力を尽くしていただける、またそれが銀行の本来の責務ではないか、こういうふうに思っておるわけでございます。
 くどくなりますけれども、そういう精神論だけではなくて法理的にも銀行の責任というものを今回の社債法の中で明らかにしておるということでございます。

発言情報

speech_id: 112615206X00719930525_022

発言者: 清水湛

speaker_id: 6478

日付: 1993-05-25

院: 参議院

会議名: 法務委員会